ptureのブログ -2ページ目

3作目。おろ、こんなにぶっとび系だったかな。ちょっとコミュ障ぎみでおっちょこちょいで、陽キャではないけど、陰キャでもない。仲のいい友達ちゃんといる。友達とは延々馬鹿話できる主人公の三歩ちゃん。読んでて、テンポが早くて、言い回しとかも今風のものというか、自分の中にはないものなので、理解のリズムが崩れちゃう。さらに友人や図書館の先輩さんたちは名前ででてこないし。三歩がつけたあだ名、それも優しい先輩とかおかしな先輩とか。でもそのへん全部取り入れながら、お気軽に読める。そして、三歩と彼氏さんのお話が後半のメイン。ありゃま、いたのか。前の本ででてきてた?覚えてないや。子供扱いをとても嫌がる三歩ちゃん。なるほど、そういうもんか。このあたりの心の動き、特に一緒になっても麦本という苗字をなくしたくない心の内の描写が力はいってたな。うん、おもしろかった。友達同士で古謝レストランで裁判ごっこ、笑った。 

夢の中でまるで案山子のようにつるされた我が娘を見る母。その娘は30年ほど前に自分の田舎で盆踊りの夜に行方不明に。夢の中で娘は生の世界にも死の世界のも自分は居場所がないという。娘を見つけたい。たとえどのような姿であっても、という望みが地域潜入班のもとに届き、調査開始。その地では何十年にかけて、多くの行方不明者が発生してる。いずれも女性。なお、過疎化が進み、しかも精密機器の工場が建設されるということで集落はもうない。ただ老人とその母親である老婆が住むのみ。荒れ放題の土地にはなぜか多くの案山子がある。一体この地はなんなのか。探す娘は見つかるのか、そして多くの行方不明はなぜ?というストーリー。東京でのほのぼのエピソードをちょいちょいはさみつつの、段々紐解けていく事実。今回はなんとも救いようのないストーリーになってきたよ。神様の仕業でもない。このシリーズのなかでは一番猟奇的かもしれない。この作家的には普通だけど。でも、ちょっとそっちにシリーズが振れたのはさみしいかも。結構、ほんのり、暗さの中にも明日がみえるようなところが好きだったんだけど。でも、アウトドア感も満喫できたし、おもしろかった。インスタントラーメンをつかったホットサンドってなんかすげー。 

同窓会誌のコラムをまとめたのが本の前半部分で、後半は描き下ろしたり他のところに書いたものだったり。作者は職業作家やライターではなく、富士フィルムに勤めて、そして退職した人。コラムは始めのうちはちと、ちょっと鼻につく感じがしたけど、だんだん展開される知識が多岐にわたってきて、このために随分勉強したりしてるんだなと感心してしまう。ただ思ったことを書き殴ったなんてことはない。その他、サイクリングやら腹話術やら、学童保育の人やら、まあ、いろんなことをやってる。失敗というか続かなかったものの乱立も楽しい。よし、こういう心持ちで行こう!とちょっと、背中を押された感じ。人間、好奇心がなによりも大事だよな。普通歳を取るにつれて好奇心って薄れていくものというのは、縁者をみて感じてた。でもそれも自分の気持ちで変えられるんだな。いいこと聞いた気分。楽しみました。 

本屋でばったり。おおー、続刊出てたんだ。でも荷物あったので、後日購入。ピーボ、かわいいなあ。そして、人の心を感じ取る能力の高さ、すごいな。もちろん絵空事なんて思わない。その力に感心できるのは笠門くんのおかげ。逆にピーボの動作から検討つけちゃうんだから。二人の名コンビぶり、しっかり堪能できた。 

1話目は正体を隠してる大量殺人犯の話。やられた、名コンビが狙われてたんじゃなかったのか。あとから重要部分読み返したら、あ、俺、ここで間違えた方に誘導されたんだと納得。うまいなあ。二話目は万引きする女性の話。3話目は放火事件からの詐欺案件。4話目は刑事課長が殺人犯なのかという話。いずれも、よく練られた話なので、全く気が抜けないのが、この作者。ピーボ自体の可愛さ、周りの人の”かわいいねえ”の反応などに目をむけちゃうと、見落としがあるかも。一体どうすればよいのでしょう。家に帰るとやんちゃになっちゃうというのが、なんともまあ。はい、おもしろかった。 

ニッカの人、ウィスキーができるまでジュースを売ってた人くらいの認識だった。それがまあ。なんというバイタリティー。ウイスキーが作りたいの一点張りから、醸造科で学び、酒造メーカーに就職、英国に飛んで、現地で酒造りをきっちり学ぶ。そして、山崎工場をつくり、いよいよ自身の工場を余市に。その後は仙台等。その間、ウィスキーの熟成を待つ間の税金問題を国と話あったり。正真正銘、日本のウイスキーの父だな。鳥井さん、ただ売りたいってだけに見えた。サントリーうまくやったなあ。でも、リスクとったのは、鳥井さんの方だから、今の日本のウイスキー文化は二人のおかげということろか。 

そして、日本ウイスキーの歴史。原酒が少しも入ってなくてもウイスキーと位置づけられてたとは。何級とか、そういえば酒の等級ってあったな。大正から昭和にかけてちょっとづつ世の中に浸透していく様がなんともウイスキーっぽいなあと思う。そうそう、氷を入れずに酒1水2が良いと思うと竹鶴さん。ほんとだ。香り立つなあ。おもしろかった。 

二作目の再読。今回は愛ちゃんを見守るお姉さんの海果の構図が強いかな。なので、愛ちゃんの繊細さや、実はこの頃の恥じらいなんてのも新鮮に沸き立ってくる。ちくしょう、この作者ほんと、うめえなあ。なんとなくチャラいのに。愛の、映画エキストラ出演。家を取られないようにするための借金返済月15万円へアップ。野菜の直接取引から始まるコウヘイと愛の友情。一郎と一緒に中学野球部の助っ人。更に増える中学でのお弁当販売。どれもいいエピソード。でもラストの愛の修学旅行のエピソードだよ。出発するバスを前に海果に抱きつき、「私、本当に行けるんだ…」この言葉に涙腺崩壊。修学旅行の積み立てができてなかった愛への奇跡。いや、奇跡なんかじゃない。誰かの施しでもなんでもない。十分納得できる労働への対価。くそう、ほんと、この作家うまいよなあ。というわけですばらしかった。 

もう、呪物のオンパレード!全員集合!トーナメント戦!さすがのこの作家。700ページくらいの長編が高いテンションのままがんがん進んでいく。呪物も多いし、登場人物も多め、呪物にまつわるエピソードもエピソードに出てくる過去の人達もたくさん。もう何がなんだか。そして、ミステリーの如く、誰が黒幕か、眼の前にいる霊媒師は敵か味方かが常に頭を駆け巡る。ストーリーは次から次へと新事実が呪物をみた霊媒師から吐き出されていから、推理の組み立てなんて通用しない。ただ主人公と同様に読んでるこちらも疑心暗鬼で凝り固まっていく。うまいなあ。そこを狙ったんだろうな。やっぱホラーの第一人者だなあと感動すらしてしまう。もしかしたら怪異の仕業と見せかけての人が起こした系かってのも途中まではひきづったなー。いやー、疲れた。きちんと内容全部は理解できてませんけど。おもしろかった。 

いい話だなあ。悪いやつもいるんだけど、時代物特有の単純さで改心してきよちゃんとも仲良くなる。これだよ、時代もののいいところ、好きなところ。なんでい!あいつ。気に食わねー。え、そんなことがあいつにあったのか。苦労したんだな。よし、力貸してやろうやみたいな。その悪者はきよちゃんと清五郎が働くお店の次男。逢坂から修行開けたって帰ってきたけどきよちゃんが邪魔で色々陰険な意地悪したり。そしてきよちゃん、体調を大きく崩す。まさか毒まで?そして、怒涛のハッピーエンド。今日もお江戸は日本晴れでい!ってね。 

にしても、逢坂は時々は精米していない米を食ってたのか。ビタミン不足にならないように。代々の知恵と知識というのはすごいなあ。そして薬じゃなくて、あくまで普段の生活を見直して病を治すという発想にあらためて感心。 

ぶりの田麩うまそう。おもしろかった。 

古都きっての料理人の登場だ。世界中の著名な商人や貴族を呼んでの大晩餐会。仕切るのは四翼の獅子亭と料理長。あちらの世界の料亭がメインになるのは初めてだな。創作ではあるけれど、敬意と誠意を感じさせる話。中世の時代に、持てる材料と技術、そして料理への情熱を傾ける姿勢はお見事でした。食ってみたいよな。そして48皿めはどうやらビーフストロガノフ風なんですか。そして大成功に終わった晩餐会の本当の成果は古都が物流の要衝となるかもというところ。トルコみたいな感じなのかな。のぶにはなんの関係もなさそうだけど。落ちぶれた都が、少しづつ息を吹き返していく姿を観ていくことができるとしたら、居酒屋のたわいもないけど、素敵な小さなエピソードとうまそうな料理にプラスアルファのわくわくが付け足されるよ。おもしろかった。 

 

朝のモーニング屋さんがサンドのお持ち帰り専門になって、それをお昼くらいまで売って、昼のうどん屋はなくなって夜は相変わらずのスナック。商店街を舞台に女と男のいろんな関係が垣間見えるのは前回と一緒だけど、今回はちと三姉妹に試練って感じだったか。そしてその際に見せる感情は、ああ、女性ならではの感性だなあと感心した。処女作で賞をとってからずっと書けない作家。それでも作家の看板は外さない。うむむ。これ、苦しいだろ。付き合ってる男になんとなく心が離れられてることを実感する青年。これも苦しいだろ。等々、全体的に騒がしいように見えてその実、ちょっと息苦しいような作風はこの作家ならではだよな。楽しみました。