ptureのブログ -2ページ目

3作目。今回は運河もしくは水路と街の発展。河童のミイラからの万能薬の正体。関東大震災で日野がデマに惑わされなかった理由の3つ。なんつーか、勉強になるホラーという位置づけがいいよな。怪異一転、人の後世にまで伝えるための知恵というのがテーマというのがつぼにハマる。二本目は、天然痘だよ。吉村昭の小説思い出しちゃった。これは感無量。薬屋としての矜持と皆を守りたいとの志に感動必至。3本目、もちろんデマとは朝鮮人のこと。実はこの地で、当時の祖父は朝鮮の人たちと仲間として仲良く助け合っていた。だからデマを信じるわけがないという、あっけない理由。でも、あっけなさの裏の信頼の心だよ。素敵だろ、これ。そうそう、ベネツィアのアックア・アルタと昔の日本の水害との、宗教的な比較論、納得しまくり。土地は違えど、人って遺伝子レベルで同じなんだなと再確認。おもしろかった。 

高校を卒業して家業の農業を手伝う女の子が街のオーディションをきっかけにオペラ歌手の道を選んでいく物語。歌が好き、親友と一緒に歌うのが好き、おばあちゃんが好き、家族が好き、家の麦畑が好き。好きさがストレート。いいなあ。眩しいなあ。オーでしション落ちちゃったかあ。あら、アメリカのオペラ歌手研修プログラムにいっちゃったよ。あー、最後まで残れなかったか。あら、その劇場のオーディション受けちゃったよ。落ちちゃったか。でも街のオペラに選ばれたよと、ストーリー自体はすごくご都合主義ではあるんだけど、まあいいや。研修合宿での友人たちとの歌への向き合いが秀逸だった。なるほど、ここまで考えて歌って初めて表現できるものなのか、声楽家とは。声って、トレーニングjというか、習ってなくても、才能で歌えるものなのかなあ。だとしたら素敵だよな。最後はお見事な大ハッピーエンド。お婆ちゃんも元気で、親友とも前以上に仲良くなれて。こころ洗われました。んでもってアリアの楽しみ方が一つ増えたかな。おもしろかった。 

プロローグでいきなりの憑き物系。店長の三彦さんにヘビに変わる女とか。あれ、なんだっけ?と考える間もなく、彼を慕う女性が手に入れたプラスチック製のお守りで祓われる。ん?あ、あれえって感じ。そして本編。離婚して門司港に引っ越してきた女性のお話。元夫が原因じゃない、真の理由は彼女の両親。溺愛し、夫を蔑む。彼女は知らず知らずのうちに両親の言うがまま。怖い。親子の関係、反抗期が必要という意味がよく分かる。それにより親の子離れができるわけなんだな。お店に集うみなさんと触れ合い、心が解放されていくそのリズムが心地よい。二作目はコンビニの着ぐるみマスコットの中の人の話。正義のヒーローをいつまでも夢見た男性。すごいじゃないか。いいやつじゃないか。こんなやつだらけだったら、どんなに日本は素敵だろう。お披露目ショーの直前に観客が倒れて、すかさず救助に飛び込むきぐるみ。かっこよすぎだよ。このシーンだけでご飯たべれそう。彼と親友との話がメイン。やせ衰えていく元親友。彼とは数年前に仲違いしちゃったけど、気になる。原因をしってしまった。彼を育てる叔父がケチで彼に満足な食事を与えることを嫌がるからって。親友のためになりふり構わずな男性。泣けちゃうよ。いい話だなあ。そしてエピローグ。お、長男がいよいよ見えてきたか。おもしろかったー。 

知ってる土地の怪談ってのは盛り上がるよなあ。読む前は。今回は路線。そう、考えてみれば通勤のたびに通るわけで、家の近所以外ではもっとも慣れ親しんでる場所。よく知ってる駅名や思い出される街の雰囲気なわけで。さてさて。んー。聞き集めた怪談ってやつ。特に今回はぶつ切り系が多いかも。盛り上がる前に次の話みたいな。それでも、靖国神社、浦安のホテル、飯田橋の人形店とか、ちょっと心に刺さるフレーズはうれしい。そうそう、土地情報はないけど、「誰も知らない隠された一族」ってのはたぎるものがありますなあ。まあ、楽しみました。 

蒸留家ってのはウィスキーをつくる人だろうか。蒸留酒という言葉が浮かんでこの本選んだんだよな。ちょっと変わった、個性ある本屋を立ち上げた作家さん。本をきっかけにしたイベントも行う。ヨーロッパのおしゃれな生き方をテーマにした雑誌を読んで、どういうわけか料理をつくって食べるなんてイベントをやったり。なんというか、イケてる、意識高い系みたいな。そんな作家が40代になり、新しいことをやり始める。自然を相手に創り出す仕事。クリエイターに囲まれてるとそういう気持ちを強くもつものなんだろうか。立ち上げるまでにたくさんの、一角の人たちと出会い、意気投合し、そしてパートナーになっていく。うーん、知らない人たちをこの道の一人者みたいに言われてもちょっと困る。にしても、作業場あるいは工場?インテリア的なこだわりすっげえな。ホースやら、待ちの椅子やらにもこだわってる。なんか疲れるぞ。で、作品はお酒。いろいろな材料、果物やハーブやらをもちいた蒸留酒だったり、オイルだったり。飲んでみたいかも。大多喜にあるのかあ。前に行った、ハーブガーデンとは違うんだ。でも車では行けないわな。電車でいけるのかな。ありゃ、結局、味に対する想像がメインになっちゃったよ。楽しみました。 

おや、タイトルイメージと違う。文具愛ないぞ。まったくない。知識もない。こういう発想はなかったというのは今風な感想。一昔前までは舞台であるお店はただの場所だったのは普通か。テレビドラマだって、渡る世間だって中華愛はないもんな。夫と死に別れ、理不尽な上司を殴って会社をやめ、マンションは設計疑惑で住めなくなった主人公。不倫で生まれた男子大学生。いい高校に入っちゃって親友と疎遠になってしまった女子高生。静かで淡々と、みんなの辛さがしんと伝わってくる。でもどんよりでもない。乾いてる感じ。そこに迷い込む子猫。かわいいなあ。あくまでねこ。媚を売ることなく、自然に振る舞う猫。それが空気を変えていく。迷い猫を拾った主人公のもとに猫のためにかけつける友人や、女子高生親子。笑える。猫愛ってすげえなあ。うれしくなるじゃないか。楽しみました。 

せっかく二人の想いが通じたのになあ。作者意地悪だろ。にしても、強引に盛り上げてくる。雪路の親父を旅人の父親の名前で脅すのは一体誰か。ずっと旅人の事務所を見張り、そして陽子先生を拐ったのは誰か。ここで見城三月さんが?あとがきで作者はミエミエですまんみたいに言ってるけど、誰だろ?前の巻以前はほぼ忘れてるしなあ。こういう時に、全巻一気読みしてないと困るなあ。別に困らんか。亀吉よかったねえ。愛し愛される人たちと一緒に過ごせる幸せが溢れてる。これ以上に素敵なこと、ないよなあ。ていちゃんからの、クリスマスツリーの頂上の星のペンダント。泣けるじゃないか。ていちゃん、いい子だよなあ。そしてヤクザの小金井の高校時代の恋物語。30年たって、そして身を引いた男に対してまだ、先輩と呼びかける。おいおい、ヤクザにそんないい話もってくるなよー。というわけであいも変わらず退屈せんなー。次の巻、内容忘れる前に読まなきゃ。おもしろかった。 

迫力あるなあ。現実っぽいからか。荒唐無稽と思いつつも、あり得そう.魚釣島の灯台に中国国旗を貼り付ける謎の輩。彼らは中国軍隊か。奪還する指令を受ける自衛隊特殊部隊の精鋭3人。見事に武器を使わずにやり込むという、スリリングなオープニングから、実際の国際事件を背景にしながら、北朝鮮の邦人奪還の指令を時の総理から受ける。ここが見もの。命令は人道的なものか、あるいは国民への政治的アピールか。どちらにせよ、自衛隊は指令は完遂するもの。命をかける。部隊全員の命より、指令つまり救出する邦人の命のほうが重い。軍隊ではないのに、ということに気ずかせられる。台風の中の潜水艦からの上陸、必死の脱出と、映画さながら。すごい臨場感。一気読みしたあとで著者を確認したら、本当に特殊部隊を作った人らしい。なるほど、日々訓練してるわけかあ。立派に軍隊なんだなあ、法的に認められてないけど、と、あらためて自衛隊の実際を理解できた気がするよ。そして、同盟うんぬん以上の国同士の駆け引きの解釈。うん。おもしろかった。 

5つの小編集。学校に行っていず、口を聞けない子ども、どうしようもない親にネグレクトされ、学校にも行っていなかった子ども、殺人を犯した弟のせいで生活がぼろぼろになった姉、幸せな家族二車で突っ込んでしまい、夫を殺してしまったボンボンの青年。DY夫を殺した女と知り合った男。社会の隅でひっそりとというイメージだった。そんな人もいるかもしれない、でも滅多に出会うことがない人たちの物語。異次元めいた感じすらある。そう考えるとやっぱホラーじみてるのかもしれない。強烈な恐ろしさや理不尽さなどはない。なんかほんのちょっと、ベクトルが違うというか異相というか。それでいて、裏汚れた環境や寒々しい空気は現実そのもの。こういう空気を紡ぎ出すの、うまいなあ。小学校に行ってない子ども、確かにいるだろう。親が大人になりきれず、自身以外に興味を持たず、それを咎めない周りが居ないなら。なんか増えていきそうな気がする。それが何よりも怖く感じるなあ。おもしろかった。 

最終巻。陸蒸気から最後東京に入った所から。蠱毒が実施された殺し合いの目的は?京八流の真の姿とは?朧流との決着は?本当に賞金を受け取ることができるの?誰が生き残るの?と色々持ち越して。いやあ、初っ端から全開の戦いっぷり。それが今の面影を少し持ってる明治の東京で暴れまわり。さらには、この小説オリジナルなのか、本当なのか、郵便屋さんのあり方の違いのおもしろさ。強いじゃん。え、警察が持てない拳銃所持が許されてた?そういえば強い郵便屋さんって、映画でも漫画でも小説でもあるな。世界的に。ここ、実は今回一番はまったところかも。荷を受け取りに来たっていって、人質を奪い返すとこ、最高かよ。化物みたいな能力を持つ参加者達は最後まで変わらず。いや、さらにヒートアップ。慣れ親しんだキャラだって、凄まじすぎる奥の手をもってたりとね。でも、双葉ちゃんの心の強さ、優しさに皆が懐柔されてく展開がもう拍手ものでした。ああ、おもしろかった。戦闘シーンとか、武器が想像もつかないし、シーンの描写もよくわからんかったけど。