しんりの手 :psych NOTe -9ページ目

読みやすさを測るための心理学の試験項目:視力

eyedominance

今日の自分用メモ。


ウェブや印刷物が見やすいかを計測する前に被験者の能力を知る試験。主に視覚に関する能力の試験。


1.視力の試験。(vision screening)

2.交錯視界の試験。(skeffington string test, overconvergence, esophoria, underconvergence, exophoria, vertical imbalance, hyperphoria)

3.物体追跡の試験。(Pursuits test)

4.両眼視の試験。(binocular test)

5.点から点への深視力試験。(point-to-point test)

6.利き目の選出。(Cover test, eye dominance test)

7.極近距離の視力。(near acuity, pencil test)


文章が理解されたかの試験として

単語埋めの読解力試験。(クローズ試験、cloze procedure)


上の試験は全て下記の本から。でも、ウェブなどの見易さを測るのに利き目の選出とかは大きな影響は無いと思うけどね。それよりも過去記事 で書いたとおり、背景色と文字の濃淡とかを認識できるかの試験(コントラスト感度の試験)などの方が大事だろう。


関連ウェブ:2005年 ウェブ・デザインの間違いトップ10

ここの一番目の項目にコントラストの問題が挙げられている。

Charles H. Hargis (1999年。英語版のみ)
Teaching and Testing in Reading: A Practical Guide for Teachers and Parents

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海馬を切除しててんかんも直って、学習もできる

hippocampus

最近、見たビデオですごくびっくり。海馬を切除しても学習ができる人のビデオ。


この患者エリック君は22歳くらい。てんかんの症状があるため、たまに脳の活動が極端にゆっくりになる。発作もあるので車の運転もできない。そこで、医師オジェマン(Dr. Ojemann)先生が脳の一部を切除することになった。切除する部分は海馬。


海馬というのは脳の一部で3cmくらいの大きさで、記憶と学習を司るとされている。動物の実験では、海馬を破壊すると記憶できなくなると報告されている。人間の実験では、海馬に電気刺激を与えると、昔の記憶が蘇ったというのもある。そのため記憶や学習に関係ある脳の大切な部位だと言われている。


手術で海馬を切開除去した後、この患者エリック君は18ヶ月も発作が出ていない。車の運転もできるようになった。更に大学にも通って学習や記憶もできている。


なんで?海馬が無くても学習や記憶ができんの?ふーん、脳のことって、2年くらい前に習ったこととかでも、すぐに覆されちゃうんだよな。おもしろい。


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「反応時間」ダンカン・ルース

本の紹介

「反応時間」

ダンカン・ルース(1986年)

(英語版のみ)

R. Duncan Luce
Response Times: Their Role in Inferring Elementary Mental Organization (Oxford Psychology Series)

実験で反応時間を使う場合に、どう取り扱うかを主に数式を用いて説明。反応時間は直線(リニアー)ではなくログ・トランスフォーメーションして統計に使うべきなんだな。


関連記事:


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「ウェブ・デザインの黄金則」(デボラ・メイヒュー)

本の紹介。

ウェブサイトのデザインをする時に気を付ける点などの原則とガイドライン。

Deborah J. Mayhew (1992年。英語版のみ)
Principles and Guidelines in Software User Interface Design

mayhew

この本で説明されている主な原則。


1.ユーザーのことを知れ。(User compatibility)

2.ユーザーの親しんでる操作で動くようにしろ。(Product compatibility)

3.製品内で一貫した作業ができるようにしろ。(within-product consistency)

4.簡潔にしろ。(simplicity)

など、100点以上の原則を挙げている。


ウェブやソフトウェアのデザインをする時に頼りになる本。デザイン界の大物であるジェイコブ・ニールセンやドナルド・ノーマンが論文でよく引用している本。絵やダイアグラムが多用してあって理解しやすい本。


デザインの原則って言葉にしにくいのにこの本はよくまとめているよな。デザインとかアートとかって経験則で作っていくからそれを文字に書き表そうと思ってもうまく言葉にできないんだよね。その点でこの本はすごいと思うよ。


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睡眠不足はエラーを引き起こす

chernobyl


今日の自分用メモ:


睡眠不足は作業者のエラー(つまりヒューマン・エラー)を引き起こす大きな要因かもしれない。偶然かもしれないけれど、数多くの原子力事故は夜明け前の眠たくなる時間に起こっている。チェルノブイリ(1988年)然り、スリーマイル島の事故(1979年)、デービス・ベッセ(1985年)、ランチョ・セコ(1985年)然り。これらの原発事故は夜明け前に起きていることから、睡眠不足(または眠気)と人が起こすエラーの関係が心理学では研究されている。
睡眠事故のもう一つの重大な事故は、スペースシャトル「チャレンジャー号」の爆発(1986年)だ。これは、上級管理職たちが打ち上げ前日に2時間しか睡眠をとらなかったために正常な判断ができなかったことが大きな事故原因の一つだと言われている。
引用元:Horne, J. (2001) State of the art: Sleep. The psychologist 14(6), 302-306.


眠いとミスが増えるのはわかるけれど、睡眠時間を削って稼働時間を長くすれば生産性は上がるよな。院生の仕事はとにかく本と論文を読むことで、ミスをしても許される身なんで、とりあえず僕は睡眠時間を減らしてでも稼働時間を増やす方を選ぶよ。

「統計的な検出力の分析」ジェイコブ・コーエン

最も優れた統計の本の紹介。

統計の本は何十冊も読んできたけど、その中でも特に2冊の本に感銘を受けた。一つはこの本。

Jacob Cohen (1988年。英語版のみ)
Statistical Power Analysis for the Behavioral Sciences

心理学で統計の結果を表すのに最も使われてきた値は有意確率(通称p値)だ。有意確率(p値)は2群のデータの違いが偶然に起こりうる確率を示す。この有意確率が5%以下だと、2群間の統計結果の違いが偶然であるとは言いにくくなり、2群の実験条件の違いが原因だと推定できる。そして「有意」な差がある、としてきた。


しかしこの有意確率は、統計の結果を示す3大指数の中で2番目に大事なものに過ぎない。統計の結果を表す3大指数とは上から順に

1.効果量(エフェクト・サイズ)

2.有意確率(p値)

3.検出力(統計パワ-)


ジャイコブ・コーエンのこの本は特に1の効果量と3の検出力を詳しく説明している。論文を書くのなら1の効果量と2の有意確率を記すようにガイドラインにも書かれている。(これはAPAが定めていて、アメリカの科学雑誌は大抵がこのガイドラインに準じている。)


統計結果を「有意」なものにするのには「有意」確率(p値)だけでは足りない。呼称に合っていないけれどね。例えば、ある群のIQ(知能指数)が通常の100よりも若干高く、100.1とかだとする。ほんの0.1だけ平均よりも上だ。こんな差でも有意確率(p値)は0.05以下で有意な差だ、という結果になってしまう場合もある。

この場合にはその群の知能指数が通常の100からどのくらい離れているかというのも重要な要素になる。それが効果量(エフェクト・サイズ)だ。ちなみに検出力(統計パワー)は補完的なものなので、いまのところAPAの論文を書くガイドでは報告の義務としていないが、効果量(エフェクト・サイズ)とサンプル・サイズの絡み合う値。これはそのうちに詳しく説明する予定。こういった値を全て検討して初めて統計は「有意」なものになるだろう。


論文を書いたり、統計を学ぶのならとても重要な本です。

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スワーブの綴り

swerve

昨日、ちょっとしたペーパーを書いていて思い出せない単語があった。「人や車がまっすぐに進まない、ってなんて単語だったっけ?」とその場にいた友達に聞くとそれは「スワーブ」だと言う。ああ、そうそうその単語を思い出したかったんだよ。でどう綴るの?とここで問題発生。そこにいた3人のアメリカ人が3人とも違う綴りをくれた。

1人目は"SURVE"。これはひどい。「ワ」の音が入ってないよ。お前は本当に院生かよ。

2人目が"SWIRVE"。発音的には完璧。母音はシュワーだからね。SWIRLの応用か。

3人目が"SWERVE"。辞書を引いてみると、結局これが正解。


アメリカ人でもこういう普段使わない単語だと、やつらは綴るのも苦手なんだな。僕の場合は英語は第二言語だから許されるとしても、母国語である日本語までもが、似た状況に陥りつつある。漢字なんてもう本当に書けないんだよね。


英語でも日本語でも、発音はちゃんと覚えているのに書き方を忘れるのって不思議だよね。心理学では音と画像の比較だったら、画像の方が記憶により残ると言われているのに。この辺はそのうちに文献を紹介します。


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エイズになる危険性(The Whole Earth Catalogより)


safersex

HIV保有者とのセックスの種類によりエイズになる危険がどのくらいあるかのグラフ。


コンドーム無しでケツにヤられるのが最悪で危険度1000。次に危険なのがコンドーム無しでHIV保有者のケツにヤるほうで危険度は100~600。


咥えて口に出されると危険度100~350。更に飲み込むと若干危険度が上がる。咥えても口に出されなければ危険度は100以下。


HIV保有者の口と接触するのは危険度は低いようだ。咥えられても危険度は40以下。ディープ・キスで危険度30以下。唇のキスならほぼ危険度0だ。


心理学とは関係ないし、多分、僕には一生関係ないことだとは思うが一応、面白かったので紹介してみたよ。


元の本はこの本。

The complete guide to safer sex. David Lourea 1992.


だけど画像の引用はここから。

Howard Rheingold
Millennium Whole Earth Catalog: Access to Tools and Ideas for the Twenty-First Century  (1994年。英語版のみ)
この本は百科事典みたいな感じだけれど、より一般人向けに軽い文で書かれている。それと偏見を良い感じに出していて、世の中の流れが分かりやすい。あといろいろな本やウェブを紹介していて、雑学の勉強の助けになる。

「生後3年という神話」ジョーン・ブルアー

本の紹介、というか自分用のメモ

「生後3年間という神話」(1999年)

ジョーン・ブルアー

(英語版のみ)

John T. Bruer
The Myth of the First Three Years: A New Understanding of Early Brain Development and Lifelong Learning

生まれてから3年で人間のその後の発達を決定する多くのことが決まってしまう。各種の実験が示すとおりそれはある程度は事実だ。この本はこの辺の過去の実験をよく集めている。

ハリー・ハーロウの母親のぬくもりを知らずに育ったサルの実験(p.31)。

音楽と才能の発達(p.62)、など。


ただし最初の3年で決められてしまう要素というのは信じられているほど多くは無く、実験の数も満足のいくほど多くは行われていない。一つの事象を盲目に信じるのではなく、何を生後3年に経験させるべきか、その後でも学べる方法は何かを見極める必要がある。


以上がこの本の主旨だ。発達のことを知る一冊目の本としてはなかなかお勧め。過去の実験をよく拾ってきて紹介しているから。でも実生活に生かすとするともう少し詳しい本、またはそういった主旨の本を別に探した方が良いかもしれない。


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カフェイン入りビールは沈静作用?覚醒作用?

最近バドワイザーの新種のビールでカフェイン入りBEというのが出た。アイディアとしてはアルコールで気持ちよくなりつつ、アルコールの作用である鎮静作用をカフェインで打ち消して、ほろ酔いの気持ちよい時間をより長く楽しむ、ということなのだろう。

でも心理学的にはどうなんだろうね?アルコール単体の研究はされている。カフェイン単体の研究もされている。ではカフェイン入りのアルコールのもたらす人体の反応とは?何か情報を見かけた方はご連絡ください。


味はオロナミンCとかレッドブルみたいで甘くてビールの味はしない。こんなの飲んで本当に酔っ払うのか疑問だ。まずは人に飲ませて酔っ払うのか見てみるよ。


バドワイザー(B to the E)Anheuser-Busch’s ‘BE’ Takes Beer to a New Level