世の中的には『モンスターハンター』の日なのかな？
でも俺にとっては「星の欠片の物語」の日だね。１年以上前からリリースがアナウンスされていたソフトだし、"女の子＋脱出ゲーム"という大好物を組み合わせた一本だからね。カツカレーみたいなもんだよ(笑)
んで、夕方ぐらいにダウンロードして２時間ぐらいプレイしてきた。まだまだゲームの序盤で感想日記を書くには早いかと思ったんだけど、とりあえず触りの部分をプレイした印象を語っていくよ。
ゲームを始める前に感動したのは、ソフトのアイコンに書かれた"すべてはVRの為の設定とシナリオとゲームデザイン"という、メーカー側の強い意思表明だね。まだまだ規模の小さいVR業界で、こういう志を持って作品作りに取り組んでくれるのはVRファンとしてとても嬉しい。メディアスケープ株式会社だね、名前は覚えたから今後も応援していくよ。
概要
購入先：国内ストア
ジャンル：キャラクターコミュニケーション＆謎解きパズル
言語：日本語対応
コントローラー：デュアルショック対応(視線操作メイン)
視点：常時一人称視点
移動方式：移動なし
VRらしさ
ソフトを起動すると、メーカーロゴの表示も一切なくいきなりゲームがスタート。砂嵐のようなノイズが視界いっぱいに広がる。
うん、さすが"VRの為の～"と公言するだけの事はあるね。HMDを被った瞬間からVR体験がスタートしている事をしっかり理解しているし、掴みの演出としても中々のインパクト。
(ゲームを起動した瞬間から体験は始まっている。いい演出だよ)
続けて今回の舞台となる空間が広がる。ここは小惑星の上かな？ 背景には宇宙、プレイヤーがいる惑星の上にはこれからパズルに使うと思われる様々なオブジェクト、そして今回のヒロインとなる女の子が一生懸命なんかやってるね。
そうだな～、この映像を見る限りでは特に強烈なグラフィックとは感じない。画質も普通～微妙のレベルだと思う。今後もっと凄い映像が現れる可能性はあるけど、この時点では特に驚くような発見はないね。
(綺麗な世界観だね。そこら中に意味ありげなオブジェクトが)
うん、しばらくキョロキョロ周囲を見ていると、女の子がこちらに近付いてきて大まかな設定を説明してくれる。どうやらメタ的な視点を用いているようで、ゲーム内の主人公ではなく現実世界にいるプレイヤーに語り掛けてくるのはまさにVR的だね。
ただね、ちょっと引っ掛かったのは、こういう設定みたいなものをセリフで説明しちゃうのは表現としてどうかな…？ 女の子とプレイヤーの持っている情報量を同じぐらいにして、冒険を通してお互いが世界の仕組みを理解していくっていう流れの方が俺好みではあった。
なんにせよ、ストーリー面でもVRらしさを生み出そうとしているのは伝わった。
(エルフ耳の女の子。彼女と強力して星の謎を解こう)
女の子についてもちょっと書いておこうか。グラフィックは見ての通り完全にアニメ系だね。「クロワルールシグマ」みたいな輪郭線のようなものは描かれてなくて、「ネプテューヌ」をシッカリ作り込んだ感じのグラフィックだね。中々可愛いよ。巨乳だし(真顔)
声は完全なアニメ声だね。こういうキャラデザならこの声でいいと思う。「サマレ」や「しあわせ荘の管理人さん。」みたいなキャラデザの場合はもっとリアルな演技がマッチすると思うけどさ。
(モーションやリップシンクも普通。このレベルで問題ないと思う)
ゲーム性
女の子から世界の設定をレクチャーされている最中にもVRらしさが出て来るね。VRゲームでは最早お馴染みとなった首振り"Yes No"もアイコンとかが表示されないのがいい。これによって、相手の話を集中して聴くようになるからね。
そしていよいよ謎解きがスタートする。始めに女の子からオブジェクトをロックする力を授かるんだけど、この時に女の子が両手を伸ばしてプレイヤーにタッチしてくれる。これまたVR的だし、さり気なくスケベ心をくすぐってくれるのが嬉しい(笑)
(胸を見ているわけではありません。力を授かっているのです)
うん、ゲームとしては普通っちゃ普通だね。少ない要素から始まって徐々に行動範囲や使えるオブジェクトが広がっていく脱出ゲームって感じ。
プレイヤーの肉体はVR空間に存在しないから、女の子に視線で指示を出してスイッチを押したり物を運んで貰ったりするんだけど…
ここがちょっと善し悪しの判断に困る部分でして…
(スクショの中央に写っている青いキューブを視線でロック)
(その後、女の子を見つめるとキューブを持ってきてくれる。これが基本操作)
あのね、パズルを解くのにキャラクターを介するというアイディアはいいと思う。この共同作業自体がコミュニケーション要素になっているから女の子との絆が深まるし、設定上無理がない。「ライトトレーサー」みたいな感じだね。
ただ、一つ問題なのが「星の欠片の物語」のゲーム性が脱出ゲームをベースとしたパズルという事なのよ。
当然色んな方法をガンガン試してパズルを解くわけだし、ある程度効率的に操作がしたい。にも関わらず、女の子が１アクション毎にプレイヤーの下に戻ってくるもんだから、単純な作業でもかなり時間が掛かってしまう。
例えば、A地点からB地点にキューブを運んで、B地点のスイッチを押すという作業をしたい場合…
A地点のキューブをロック→女の子を見つめる→女の子がプレイヤーの前にキューブを運んでくる→B地点をロック→女の子を見つめる→女の子がB地点にキューブを運ぶ→女の子がプレイヤーの前に戻ってくる→再びB地点をロック→女の子を見つめる→女の子がB地点に移動してスイッチを押す
という、かなり面倒くさい行程が必要になってしまう。
(ここなんかはもっと直接的なアクションが欲しくなるね)
う～ん、女の子が動き出すまでの時間も長いし、毎回同じセリフが挿入される。この辺はプレイヤーが快適に遊べるようにもう少しシステムの練り込みが必要だったと思う。
或いは、女の子がプレイヤーの意思をある程度汲み取るような行動をするとかどうだろう？ 例えばキューブを運んで装置が起動したら、勝手にスイッチを押してくれるとか。そうすれば女の子が考える能力を持っているように感じられて、リアリティーが増すと思う。AIとリアリティーって切っても切り離せない関係だと思うし、このゲームはそれによってより内容が際立つはず。
(そのぐらいは自分で判断してくれ!!と感じるシーンが何度もあったね)
その他
とりあえず２時間のプレイで足場が動き出すところまでは進めた。今は水を放出するポンプの場所で詰まっているね。天秤が近付いた時にポンプを動かせばいいのかな～？ だとしたらタイミングが超シビアだし、別の方法があるんだろうな～
(ここで詰まっている。明日は絶対ここを解いてみせる)
(天秤が消える前に星の欠片に移動すればいいと思ったんだけど違うみたい)
あと、コントローラー操作による方向転換が用意されていないのはどうなんだろう…？ 意図はわかるのよ。没入感を高めるために操作方法を視線のみに絞って、映像に余計な表示は一切出さない。且つ３６０度を見回す事でVRの利点も活かせる。
ただ個人的には"プレイの楽さ＞没入感"だから、方向転換ぐらいはスティックでしたかったかな～。この日記を書いている今の時点で首が痛くてしょうがないからね(笑) プレイヤーが身体を動かすゲームは俺はあまり好きじゃない。
(真後ろにもオブジェクトが。後ろを振り向いてのプレイは辛い)
脱出系のパズルゲームとしては…、グラフィックによる表現力が若干足りていない気はする。重要なポイントがわかりづらいのよね。ネタバレになるから書けないけど、オブジェクトの距離一つで解決する問題だと思う。
そんな中、閂の謎なんかは良かったね。あれはVRらしい。
ヒントの文章もありじゃないかな？ 世界観を活かしつつ答えに直接過ぎないいい塩梅だと思う。
(もう少しファイルを近付けて欲しかった。ちょっと読みづらい)
あと気になったのが、タイトルの横に付いている"ひとかけら編"って部分だよね。既にトロフィーが３６％まできているし、もしかしたら分作…？ だとしたら、完結編までリリースして欲しいな～。あの女の子が幸せになる結末を見届けたい。
現時点での感想まとめ
いいと思う。
飛び抜けた"何か"は持っていないけど、グラフィックや演出も及第点だし、丁寧に作られているのが伝わってくる。今後まだ面白い要素が現れる可能性があるし、早く続きがプレイしたい。
個人的に特に素晴らしいと感じたのは、こうやってキャラクターと共同作業をする事がキャラとの絆を深める為に効果的だという事を再認識させてくれた点だね。「サマレ」以上にコミュニケーション性が高いと思う。
うん、これは是非多くの人にプレイして欲しい一本だね。VRゲームの基本要素が詰まっていてとても勉強になる。これからもこういう意欲的な作品が作られ続けて欲しい。
という事で、お薦めです!!