雲が光ってる

雨が去って
ひらけた空
風は私を急かさない
時々、思い出したように
触れていくだけ
実家のすぐそばの森
隅々まで染み渡る静けさの
もっと向こうで鳥が鳴いてる
森が風にささやく
ゆっくりと 楽しそうに
青い空が聴いてる
蝉が鳴き始めた
少したどたどしい声で
生きてる 自由だ 燃えてるんだと
身を震わせて 叫んでる
その熱を体に感じて
わたしは歩きだす
ここは 急かされない森
いつまでいてもいい森
樹肌に身を預けて
少し目をつぶる
風にゆれて雫が降り注ぐ
ぽつぽつと 葉を鳴らす
顔を濡らす
体に降りてくる湿り気
私は森
生きている森
大きな森
風を感じ 呼吸する
水を吸って 巡らせる 放つ
ひとところに 命を 携えて
こうやって わたしは
ようやく重たい頭を 地面におろせるのです








