フォントについて叫ぶ | 植民所在地3丁目

植民所在地3丁目

Alfooでのブログ『誰も知らない植民所在地』の発展系。所在地わかりました。

でも書いてることは変わらない。

本日の東京はまさかの雪でしたね。

桜田門外の変の日(新暦:3月24日)に雪が降ったと聞いて、「はは~これはずいぶんと話を盛ったなぁ~」と片耳半分で聞き流していたでうくですが、本当に春に雪が降るんかい!
しかも、気象予報士さんが「4月に都心で雪が降るのは実に5年振り!」とか驚いてらっさいましたが、えっ5年って割と最近だし、頻繁じゃね?と朝から絶句しました。関東は4月に雪が降る場合があるのね・・・
「春って寒いんだ」って思ったのと同じくらいパンチの利いた関東事情でした。
私が20余年を春だと思っていた季節は春じゃなかった!(初夏でした!)


ふふ、東京って不思議だね。でも、これを四季っていうんだって思うと、なんか好きだよ♪


と、いう訳で浮上しました。今回は輪をかけてマニアックな記事ですよ(笑)




鋭いかたはもしかしたら本ブログの滲み出るかほりでお気づきかもしれませんが、
実はわたくし、無類の文字フォントフェチでござぁます。

きっと子どもの頃から字にうるさい家庭で育ってきたからなんでしょうけど、手書きにしろ印刷書体にしろ、字に限っていえば精密機器並みの視力を発揮します。
アウトプットに関しても、手書き、印刷書体問わずパーフェクトコピーに近い特技を持っています。

本や文書を読む時も、内容よりもまず文字が目に入ります。
更にいえば、文字の並び(も目には入りますが)よりも文字の一つ一つが浮き出て見えてきます。
多感な時期は他人の書いた文字も気になったり、字が書けなくなったりと大変なこともありましたが、現在はだいぶ落ち着いて特技と言っていいかなというレベルになっています(これはパソコン・ワープロソフトの急成長によって手書きの機会が減ってきているからですね。今の時代に感謝です)。


なので、私は基本的に
印刷書体、
手書きに関しても芸術性というよりは「見やすく、整った、繊細な」字が好きです。
携帯よりiPhoneのフォントが好きだったからiPhoneに替えたくらいです(画質の問題もありますが)。



今回は、そんな私が小説を書く際に調べる中で出会った、幕末維新の偉人たちの文字フォント(要は書簡っすねふーん)
3選を写真つきで紹介させていただいて(書簡そのものの画像を貼ることはできないので、一通り私が模写し、その中で一番彼らの字の特徴が出ており、かつ一番似せて書くことができた部分を載せます)、私の興奮を少しでも抑えさせていただければ!と思います。
長州人と肥後人の書簡なのは勘弁していただきつつ。。。

あまり手元を見ずに書いているので、行間や文字の開きは私仕様です。
あと、筆ペンで書いたので文字のかすれは再現できてない・・・そこが醍醐味なのに!(爆)
「字の違いがわからない」って言われたらどうしよう・・・ムンク


では、満を持して!



【松田 重助書簡】

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この人の書簡は、「松田重助」で検索すると一発で出てきます。(もうちょっと頑張って有名になろうな・・・)
線が細くて太さも一定でですね、剽悍(ひょうかん)だと伝わる性格に反して繊細な字をしています。
(逆に、神経質で有名な桂さんがかなり荒々しい字をしていたのにも驚きましたけれども)
すっきりした字で非常に見やすく(読めるかどうかは別として)、墨のかすれ具合も絶妙で綺麗な草書体です。
長時間見ていても飽きない。暇さえあれば見てうっとりしていると友人に言ったら「理解できないし、怖い」と返されました。


【吉田 稔麿書簡】   

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え、麿って何なの?なんでこんなに字が美しいの?
「形勢」とか「同志」とか、完璧じゃありません!?(再現しきれていませんが・・・)本当に「お手本」のような字を書く人です。
槍もできて剣もできて字も上手いって、天にいくつ才能を与えられているの?
さすが生き残っていたら総理大臣になっていた男。
私は最近、瀬戸麿にはまりはじめ『グレーテルのかまど』を観始めました。


【久坂 玄瑞書簡】

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この人はなかなか面白いです。と、いうのも、本来の字はこんな感じでなかなかに荒々しいみたいですが、書簡によって字が結構違うんですよね。TPOや相手に応じて字を使い分けているようです。
さすが周旋家でしょうか。
(桂さんも似たタイプではありますが、桂さんは使い分けていないようなのでより久坂さんの細やかさが伝わってきます。ま、桂さんの地位の高さも関係してくるんでしょうけど)




え?ところで、書簡の内容はわかったかって?まさか!フォントフェチってのはね、カラオケで歌う曲を歌詞を知らずメロディの好みで選んで、いざ歌ってみると結構凄まじい歌詞でこっぱずかしくなるのと似ているんです!こんなのはね、雰囲気なんですよ。木でなく森を見る!
大事なのは中身ではない、感覚なんだッ!!(爆)

 

さぁ!みんなも文字の美しさに目覚めよう!(そして解読してください!)



幕末維新の偉人たちの書簡は


早稲田大学図書館古典籍総合データベース
京都大学附属図書館維新資料画像データベース
(京都大学附属図書館のページはスマホでは文字化けしてしまうようです)
国立国会図書館デジタルコレクション

で見ることができるので、彼らのフォント、および書簡の内容が気になるかたは検索してみるといいと思います(*'∀`*)v



他にもいろいろ書簡を見ましたが、
長州人って全体的に字がのびのびしている気がします。