皆さまおはようございます☀️
PS-Customizeの渡邊です。
なかなか更新が滞っおりまして...笑
ぼちぼち投稿していきますよ〜!
...早速ですが、プロードライザ交換の際に使用する便利アイテムを製作しました!
製作といっても一からではなく、フォーク(悪く言えばパクリ)です...笑
以降、このアイテムについてはPSlizer v1といいます笑
格安PCBメーカーはいろいろあるかと思いますが、今回はJLCPCBに依頼しました。
11/13に30枚発注、11/22に届きました!
思ったより早いですね👍
ちなみにフォーク元はこちら👇
Tantalizerでは、7343Dが3個、0805が6個実装できます。
当店では1206のMLCCを使用しているため、これが実装できるようにパターンの位置を調整するなどしました。
Panasonic製POSCAPとMLCCを載せた様子👆
位置は完璧ですネ!
またまた長くなる余談ですが、PSlizer v1では基板の素材にもこだわっております。
最もベーシックで安価なFR-4基板ではなく、低誘電率&低損失なテフロン基板(ZYF-300CA-C)を採用しております。
・データシート(中英科技)
比誘電率(Dk):2.94±0.05
誘電正接(Df):0.0016
注目すべきは誘電正接(Df)です。
一般的に周波数が高くなるほど誘電正接の値も大きくなり、損失が増える傾向にあります。
ものすごく簡単に言えば、「交流の電気エネルギーがどれだけ熱として失われるか」を表す値で、この値が小さいほど、損失≒発熱が少なくなります。
一般的なFR-4はDfが0.02前後のものが多いです。
今回採用したテフロン基板は0.0016で、一桁違います。
PSlizer v1(Tantalizer)は、高分子コンデンサとMLCCを組み合わせて、出来る限り幅広い周波数帯をカバーすることを目的としたものですので、基板の損失が大きい(Dfが高い)と特に高周波数帯での効きが悪くなる可能性があります。
それを避けるために、今回は基板そのものの損失を極力下げるという選択をしました。
...とは言っても、実用上FR-4基板でも大きな問題はありません。
以前の記事でも紹介したとおり、高周波ノイズの影響は然程大きくありませんので、MLCC云々をどうのこうのするよりも、低ESRな高分子コンデンサを使用することの方が重要です。
テフロン基板にしたところで、性能が跳ね上がるわけでもありませんが、少なくともFR-4基板よりは無駄な損失が生じない基板であることは間違いありません。
直接実装すればいいのにもかかわらず、一枚余計なものを挟むわけですから、可能な限り高品質なものを製作するべきだと個人的には考えます。
その他の仕様に触れておくと、
銅厚:1oz(35μm)
表面仕上げ:ENIG(1μin)
基板厚:0.76mm
銅厚は1ozですが、電気的な仕様を考えても全く問題ありません。(そもそも、基板厚により2ozは選択できません。)
ENIGは、HASLより平坦性や耐食性、耐酸化性に優れています。
なが〜い余談はこの辺にして、コンデンサを実装していきましょう👇
有鉛ペーストはんだを塗布...
プリヒーターで予熱...
ヒートガンでリフロー実装!
綺麗に実装できました✨
裏面はこんな感じ👇
RUマークを印刷しておきました。
正にULが評価、認証した材料ですので、偽装ではありません👍
UL94規格に基づく難燃性はV-0ですので、万が一発火しても燃えにくいです笑
実装した様子
先日出品したリファービッシュ機に実装しました。
簡易的な測定ですが、1個or2個実装交流成分のVppが減衰しているので、きちんとノイズを除去できていると考えられます。
1個実装
2個実装
というわけで、PSlizer v1についてでした。
理論的な要素が強いですが、こう言った細かい箇所を詰めていくのも修理屋としての楽しみの一つです笑
以上になります!
ご覧くださいまして、ありがとうございました✨
2025.12.18 作成






















































































