昨年2012年10月1日に、
ISOの新しいマネジメント規格ISO 39001
(道路交通安全マネジメント、要求事項及び利用の手引き)が発行されました。
道路交通安全(Road Traffic Safety)を略してRTSとも表記されています。
環境や品質のマネジメント規格が普及し、
労働安全衛生マネジメントシステム
(OHSAS18002:2000年発行、OHSAS18001:2007年改訂)も加わり(注参照)、
マネジメント規格の内容はよく知られるようになっており、
39001では、名正運輸が世界初の認証取得を取得したと報じられています。
国内における運輸安全マネジメントは、
鉄道、道路などの運送事業者向けですが、
ISO 39001は、道路交通事故の削減を目標とした規格であり、
対象組織として、重大な道路交通事故の直接の加害者だけでなく、
交通事故の削減に係わる全ての関係者が対象になっており、
営業用車両だけでなく
自家用車両をはじめ、自動車メーカー、道路管理者や設計・施工業者、
荷主企業も含まれている点に特徴があります。
この対象組織の幅広さは、
既存の交通事故対策が、速度規制、ヘルメット着用、シートベルト着用、
アルコール・薬物対策、交通安全施設などの基盤整備、自動車の安全対策など、
多岐にわたっていることを反映しています。
ISO 39001審議のISO/TC241の議長国はスウェーデン、
日本の規格審議団体は、独立行政法人 自動車事故対策機構です。
TC241のメンバーは、40ヶ国と
世界銀行、WHO(世界保健機構)等14の国際機関を含んでいます。
また、マネジメント規格の開発にあたっては
ISO/IEC業務用指針
『Directives, part 1, annex SL, chapter 8 – Guidance on the development process
and structure of an MSS(management system standard)』を用いた、
共通の定義・手法が適用されています。
同指針には、PDCA(Plan Do Check Action)サイクルの10項目が含まれています。
特に計測可能な交通事故要因となるパフォーマンス要因を定め、
その改善を評価する内容は、実務的な改善の促進に大きく貢献すると思われます。
国内の運輸安全マネジメントも含めて、
安全対策に対する関係者の一層の取り組みを期待したいものです。
資料:ISO規格は日本規格協会の下記サイトから購入できます。
http://www.webstore.jsa.or.jp/webstore/top/index.jsp
注:OHSASは、Occupational Health and Safety Assessment Seriesの略で、
英国規格協会等を含む国際コンソーシアム規格です。
他方、和訳は同じ名称となっていますが、
ILO(国際労働機関)の OSHMS(Occupational Safety and Health ManagementSystem)
があります。
国内ではILOのガイドラインに準拠した厚生労働省の
「労働安全衛生マネジメントシステムに関する指針(OSHMS指針)」
(平成11年労働省告示第53号。平成18年改正)があります。
詳しくは、中央労働災害防止協会の下記サイトをご覧下さい。
http://www.jisha.or.jp/oshms/about01.html



