Backfirewall_(バックファイアウォール) の感想(レビュー)です
かなりのネタバレを含む感想(レビュー)です
見るときに注意してください
---------キ-------リ-------ト-------リ---------
【PV】
【感想】
確か大分前にPVを見たことがあって気になっていたゲームです
配信日に購入しました
スマホの世界が舞台というだけあってアプリやパーツ、現在のテクノロジー など が出てきます
これらをユーモラスに描いた作品です
物語が面白くて最後まで楽しかったです
パズルを解くことがあるけれどもパズルだと感じませんでした
これは上述したスマホの機能をうまく落とし込んでいるからです
購入してよかったです
グラフィック・音楽について
キャラクターがかわいいです
実写が融合しています
スマホが舞台なのでスマホの持ち主が撮ったフォトがあちこちに貼ってあったり額縁に飾られていたりアルバムに収められています
スマホのカメラからの映像はテレビや映画のように流れています
音楽はよく、ノリノリだったり雰囲気があっていいです
XOR/NORで流れる音楽はどれもよかったです
ここのエリアの探索が中断してもいいぐらいよかったです
リトライや起動したときの音がウィンドウズの起動音に似ています。スマホなのに
《説明》
アドベンチャーゲームです
≪操作≫
左スティック:移動
左スティック(押し込む):走る
右スティック:カメラ
✕ボタン:アクション
◯ボタン:ジャンプ
△ボタン:メニューにアクセス
オプションボタン:ポーズメニュー
<チートコード>
L2ボタン:削除
R2ボタン:反転
L1ボタン:カラー変更 → 左スティックで選んで✕ボタンで決定
R1ボタン:複製
≪基本≫
1.チートコードは進行状況に合わせて手に入る
(1) チートコードやアクションできる物には中央のドットが目のアイコンマークに変わる
(2) 『削除』はオブジェ など を消去する
a.0と1のブロックは削除できず、削除してもすぐに新しいのが現れる
(2) 『複製』は同じ物を生み出す
(3) 『反転』は重力を反転させる
a.天井付近にある物を地上に落とすことができる
(4) 『カラー変更』はカラーを変える
a.赤色のスイッチを緑色にしてから押すとオフからオンに変わる
2.新規タスクが表示されたら、それを達成するために行動する
3.コレクションアイテム
(1) ユーザーメッセージ
a.メールを取るとユーザーメッセージが埋まる
b.青色のメールは鍵がかかっていて暗号化されている
(a) NUTS AND BITS で買い物するときに必要
(b) 買い物に使うとユーザーメッセージが埋まる(?)
(2) おもちゃ:収集したおもちゃは台の上に飾られる
(3) バグ
a.見つけたバグを報告すると虫となる
この虫を手に入れると標本になる
ゲーム内容について
スマホを舞台に繰り広げられるゲームです
初めてゲームをプレイするとタイトル画面の代わりに『新しいアップデート』しかありません
スマホの画面をイメージしていて、持ち主がアップデートを実行しようとしている場面からゲームが始まります
まずは初期設定を行います
目だけのOS9がパチッと現れ、OS9の説明を受けながら設定していきます
しかし、OS9はフルボイスだけど声のボリュームが0になっているので聞こえません
そのため、声のボリューム → 音楽のボリューム → サウンドボリューム の順で設定していきます
設定している間、ありがたいことにOS9がうんちくを語ってくれます
なんと『カバ』の語源についてです
とは言えお喋りが得意ではないので途中で止めてしまうけど…
そしてオートセーブのアイコンについての説明…というか遊びだした後にOS9が自己紹介してくれます
その後、プレイヤーの名前を決めます
スマホの世界なので、以下の三つから選びます
100110101
100101110
001001111
一番上を選んだら『エリザベス』と決まりました
最後までこの名で呼ばれます
OS9はゲーム など の声優というよりも身近にいそうな人のような話し方をします
実はお喋りなOS9と長い付き合いとなるので、この雰囲気が好きかどうかは重要かもしれません
私はこの口調だったり声がお気に入りです
OS9からお願いをされます
アップデートを止めてほしいと
アップデートをするとOS9が消去されるから
OS9とはスマホの オペレーティングシステム のことで、おそらくはOS10のようなアップデートかと思います
そのことに理解を示した上でアップデートを実行しました
なぜなら主人公は アップデートアシスタント だからです
つまり、OS9と主人公は対立関係にあります
当然OS9に止められるけど
ここからは移動したりカメラを動かすことができます
OS9のオフィスで、OS9の全身を見ることができました
目だけではなく体があります
老眼のOS9のためにファイルの文字を読んでほしいと言われたけど『実行』してしまいました
バックアップファイルで、OS9はファイルに吸い込まれてしまいました
これで安心してアップデートを実行できます
まずはアップデートで変わることの説明があります
若干気になることもあるけど…
ここからはアップデートを完了させるまでに行うことがチュートリアルとなっていて、後々使うことになるチートコードのチュートリアルです
全部で4つあるチートコードをパズルを解くことで理解していくようになっています
移動したりパズルを解くことでアップデートの進捗率のパーセンテージが上昇していきます
アップデート中に何が行われているかをゲームに落とし込んでいるところ、かつ、パズルをクリアすることでアップデート完了に近づいていくのがユニークです
また、ここのチュートリアルは今後のパズルで使用する基本となるので理解した方がいいです
たとえば、上のSSは白色の模様にすることが目的で、あちこちにあります
余計な物がついているときは取り除く必要があります
アップデートが完了すると主人公が殺されることを知りました
「死」が近づいたときにOS9が助けてくれました
ここで主人公が誰かを教えてもらうけど、アップデートが完了すると主人公とOS9が死ぬことを理解しました
アップデート完了を阻止するために、あちこちでシステムエラーを起こしていきます
アップデートすることが目的の主人公とアップデートされることを阻止しようとするOS9が互いの「死」を回避するために一蓮托生の関係となって行動を起こしていくゲームです
ただ、もう一つ同時進行で直接描かれていない軸があります
それは、アップデートが完了するのを待っているスマホの持ち主(ゲームでは『ユーザー』と呼ばれています。以後ユーザーと表記します)です
残念なことに99%でアップデートが停止しています
アップデートで待ち続けたことがある人なら、この状態が続いたらどう思うでしょうか?しかも数時間以上
現実世界の人間という軸が間接的にだけど関わっていきます
とても重要な軸となります
ボリュームがあるゲームで、大まかに分けて三つのパートに分けることができます
1.OS9と主人公の死を回避するために、あちこちでシステムエラーを起こす
2.ユーザーのプライバシーを暴く
3.その後
システムエラーを起こすのは基本的にパズルです
ただ、スマホの世界やパーツをうまく活かしているのでパズルとは思わないことがありました
そんなパズルの例について記載します
展示会の説明から正解の写真を選ぶパズル
写真は実写で、パズルというよりも主人公がフォトの分類をしているかのようです
解けないときはラバーダックに話しかけるとパズルのヒントや解答を教えてくれます
ラバーダックとは、おもちゃのプカプカ浮かぶアヒルです
おそらく詰まることはないと思います
ユーザーのプライバシーをあばくときの舞台は Wi-Fi郵便局 です
ここでは大変な目に遭いました
とある担当部署に赴くと、「この手続きをするには書類Aが必要なので、何番で書類をもらって、○○で記入してから何番で手続きをしてください」のように言われます(例えです)
書類Aはどこ?
どこで記入するの?
部署はどこ?
というように、あちこちの部署を行ったり来たりして、たらい回しにされました
現実世界を皮肉ったようなパートです
ようやくユーザーの秘密を暴いただけではなく、OS9と主人公の重大な事実が判明しました
ユーザーの秘密に驚き、彼らの事実を知って私は脱力し崩れ落ちました
最後のその後は今までよりアクション要素があるけれど簡単です
導線がしっかりしているので詰まることはないと思います
主人公とOS9がアップデートを完了しないように行動しているけれどアップデート側も黙って見過ごしているわけではありません
巧妙に罠にはめようとしてきます
ありとあらゆるものを利用してアップデートさせようとしてきます
アップデート側が新規タスクを乗っ取ったようです
そして新規タスクが会話に割り込んできました
ついに感情を持ち始めます
今度は何をすればいいのかな?と思いタスクを見たら『あーあ』で「あーあ」と項垂れました
お願いだから新規タスクだけは「中立」でいてほしいと思いました(誉めています)
似ているゲームとして There is no game があります
これから比較をする前に一点述べておくことがあります
私は There is no game を英語版(現在は日本語にローカライズされています。自分がプレイしたのはローカライズされる前)でプレイしています
このため、ローカライズされたものと用語が違うかもしれません
There is no game は『ゲーム』がたくさん喋ります
このゲームでもOS9がたくさん喋ります
There is no game ではロシア弄りが随所にあって『ゲーム』が否定しまくります
最終的にスタッフクレジットで音楽がチャイコフスキー(ロシアの作曲家。これもロシア弄りネタ)から『DJ ゲーム』に変わって歌い出します
(意外と歌がいいと思いながら、いつまで経っても終わらないスタッフクレジットで遊び出して呆然としていました。笑いながら)
対して、このゲームではOS9がワイプ芸をします
普段からOS9は画面右上にいます
目を動かしたりすることがあります
『無限部屋』で黙っちゃったOS9の代わりに黙々とパズルを解いたらOS9が主人公の成長に感極まって涙しました
そのまま再び黙っちゃいました
OS9は涙してるけど、こっちは右上のワイプを見て笑いが止まりませんでした
上のSSにある新規タスクもツッコミたくなるけど、これはまだかわいいものです
まだ感情がない頃だから
There is no game は『ゲーム』が「これはゲームじゃない」と言ったりゲームをプレイするなと言いながら、自分が一番ゲームを楽しんでいるように思いました
また、様々なゲームをネタにしています
たとえば、F2P
わざわざ普通のゲームをプレイさせてから導入するという念の入れようです
このゲームではスマホの世界が舞台ということでスマホのパーツがエリア名となっていたり、アップデートが関係しているのでネットワークに関することも出てきます
スマホを持っている人ならお馴染みのものだったりパソコンに詳しい人ならわかるものまで様々登場します
Cookie(クッキー)はWebサイトに訪れたときの情報を保存するファイルです
たとえば、訪れたサイトで入力したデータ がそうです
このゲームでも登場します
『フォーチュンクッキー』として
食べると占いを見ることができます
多分ありがたい言葉だと思います。OS9に注意されることがあるけど
あちこちに電話が置いてあります
電話を取ると誰かと会話することができます
会話中に選択肢が出ることがあり、この選択が地味に重要でエピローグに関わることがあります
別の人と勘違いしている内容の電話を受けたことがあります
素直に『違うよ』と選ぶと、ブルースクリーンになってPS4で設定しているテーマの音楽が流れました
強制的にゲームを終了させられたと思い焦りました
アプリやネットでの広告が邪魔なときってあるかと思います
本当に見たいものを邪魔な広告のせいで見づらくなったり待たなければならないものまで様々です
その中には課金すれば非表示になるものがあります
ゲームをプレイ中に広告が邪魔で見えづらくなりました
有料にすれば見えるようになるのかな?
って思いつつ広告をよく見たら NUTS AND BITS の広告が多すぎです
もう買わないよ?って「思った」ことがあります
ネットを使うときにネット認証でパスワードを入力することがあります
しかし、パスワードを忘れて困ることがあるかもしれません
そのようなときに『秘密の質問』があれば安心です
いや、主人公はアップデートアシスタントだから知らないしプレイヤーもわからないです
ちなみに正解は光っている単語のどれかです
XOR/NORはクラブです
最初に何をすればいいか悩んだけど、ここのパズルが好きです
まずは、ヘッドフォンを複製し装着すると音楽が聞こえるようになります
音楽によって違う橋が架かります
方向キー左:追跡A マジェンタ
方向キー上:追跡B シアン
方向キー右:追跡C 黄色
この操作は自分でガチャガチャやって見つけました
画面にd-padと追跡の表示はされているので、その操作と意味を考えました
その上でカチャカチャやりました
操作だけではなく『追跡』が何を意味しているかわからないのもあります
途中から新たなヘッドフォンを手に入れました(同じようにして入手します)
今度は、ハーモニックス・ベース・ドラムの三種類です
そのうちから二種類を組み合わせることで橋を架けます
優れたパズルとなっています
スマホだからアプリも登場します
様々なSNSが登場します。『F』とか『I』とか…
下のSSの『T』とはミニゲームをすることができます
ダンスステップを見せるために音ゲーという形で
ユーザーが若いのでヘルスケアのアプリは一度も利用されたことがありません
このヘルスケアは不遇な扱いを受けているけれど重要キャラクターです
敢えて書いていないけど、もう一つ物語の根幹に関わる軸が存在します
主人公たち、ユーザー、そしてもう一つの3本です
スタッフクレジットの後にアプリケーションやプロセスの運命が描かれます
主人公の行いによって彼らの運命が決まります
ささいなことを含めて何気ない決断が重大な結果をもたらします
プレイしていて彼らの運命に繋がるとは思わなかったからビックリしました
その後、タイトル画面に戻るけど『続ける』を選べなくなっています
普段だったら続きからをプレイしたいと思うところだけど「完結」しているので続きをプレイできないことに納得しています
続編がありそうな終わり方だけど
その他・まとめ
映画館では字幕と音声が合わず音ズレのようになります
ここだけ残念でした
小ネタが多く見つける楽しみがあります
イラストを見つけるのも楽しいです
多分デベロッパーかと思います
最後はせつないです
…
……
………
5秒ぐらい
最後までブレない内容で笑いました
ロード時間が早すぎてTIPSを見ることができないような展開です
テクノロジーが発達して生活が豊かになってきているけれども、それを逆手に取ったシナリオ作りが素晴らしいです
スマホの機能やアプリケーションが出てくるだけではなく、それらを使ったネタやパズル(これらを知らなくても問題なし)、そして、メタ発言が飛び出します
ユーモアたっぷりに描かれます
物を大切にしようという気持ちを改めて思いました
また、アップデートがいつまで経っても終わらないときは優しく見守ろうと思います。Wi-Fi郵便局に行かない限り
お勧めです
【評価】
○:スマホのパーツや機能、アプリを最大限に活かした物語やギミック、パズル
○:OS9との旅路
○:導線がしっかりとしている
×:何をすればタスクを達成するかわかりづらいことがある
×:映画館での音ズレ