The Almost Gone(オールモストゴーン) の感想(レビュー)です
かなりのネタバレを含む感想(レビュー)です
見るときに注意してください
---------キ-------リ-------ト-------リ---------
【PV】
【感想】
ベルギー産のゲームで、物語はベルギーの作家 Joost Vandecasteele(ヨースト・ヴァンデカスティーレ)によります
6月25日に、Switch(海外)・PC・Android・iOSで配信されました
Android版を予約していて配信日に購入しました。配信記念かわからないけど、セールで安くなっていました
タイトル画面のツリーハウスのグラフィックから楽しげな雰囲気があるけれど、心が締め付けられる物語が最後まで続きます
心に余裕がないと押し潰されてしまう物語です
切り抜きのように語られる物語と脱出アドベンチャーゲームとパズルゲームが融合した感じです
≪説明≫
アドベンチャーゲームです
≪基本≫
1.物をタップすることで調べ、部屋を横にスワイプすることで部屋を回転させる
斜めにスワイプするか矢印をタップすると隣の部屋に移動する
(1) 物をタップしたときに、独り言を言うか画面の余白にその物が表示される
a.余白に表示された物は、パズルだったりアイテムを使う必要があったりヒント など 重要な物
(2) 真ん中下のアイコンをタップすると手に入れたアイテムを見ることができる
a.アイテムをタップしたまま使いたい場所までスワイプすると使用することができる
b.アイテムは裏を見ることができる。左右にスライドする
c.新しいアクトが始まると前のアクトで手に入れたアイテムを失う
ゲーム内容について
ゲームを始めると、ヘッドフォンでのプレイを推奨されます
そして、注意書きが表示されます
この注意書きをよく読んでどうするか決めたらいいと思います
それだけ重苦しい物語が展開されます
音楽も重々しく不穏な雰囲気が漂っています
グラフィックだけが優しいです
主人公の独白のみで物語が展開します
その独白で主人公と関わりのある人々との背景 など がわかってきます
タイトル画面に描かれたツリーハウスがキーポイントとなります
あちこちに木が生えていて、床や壁を突き破っています
一見すると普通の部屋だったりするけど、この木が違和感を覚えます
最初は小さな違和感だったものがプレイをしていくと大きなものへ変化していきます
優しいグラフィックが「偽り」なのではないかと思います。そして、その想いはドンドン大きくなっていきます
タイトルを翻訳すると「ほとんどなくなった」となります
でも、goneは「すでに死んでいる」という意味なので、ほとんど亡くなってしまったという解釈になりそうです
(ポジティブに捉えたら「なくなっていないもの」とは何なのかが気になります)
だから、このゲームは重々しい空気が漂います
非常に厳しく「優しさ」はありません
エンディングも重いです
ハッピーエンドや違う展開を期待している人にはショックを受けるかと思います
まだ一周しかしていないので整理できていないことが多いけど……多分、エンディングは1つしかないと思います
(物語を理解するために周回プレイをしたいけど気持ちが……)
すべて丁寧に描かれるわけではないので考察が必要です
ゲームは、アクトごとに舞台(場所)が決まっていて、その中で進行します
また、アクトごとにテーマカラーがあり、背景がそのカラーとなっています
アクトが表示される画面には、場所・時間、一言が書いてあります
最初のアクトの『そのすぐ後』が、何の後なのかわからないままゲームが始まります
脱出アドベンチャーゲームっぽい雰囲気があるけど、パズルアドベンチャーゲームっぽくて、部屋を調べて情報を集めて、アイテムを使ったりパズルを解いていきます
部屋が中央に表示されていてコンパクトに描かれています
その分、余白が大きいです
この余白には、重要な物が表示されるようになっています
この余白に表示される物から情報を得たり、この余白にある物にアイテムを使ったり、パズルを解いたりします
だから、他の脱出アドベンチャーゲームよりはわかりやすいです。無駄にタップする必要がありません
アイテム欄には手に入れたアイテムがあるけど、その中にはメモもあります
このメモは、攻略のヒントになっているので裏も含めてよく見た方がいいです
基本的に難しいパズルはなかったけど、終盤、あちこち移動したり複数の部屋にまたがるパズルがあるので大変でした
難しいというよりめんどいです
操作について気になることがありました
まずは、部屋を回転させようとしたら隣の部屋に移動してしまうことがありました
これは、斜めにスワイプしたら隣の部屋に移動するのをオプションでオフにできたらよかったです
矢印タップしたら隣の部屋に移動することができるので必要なかったと思います
次に、コンパクトに描かれていることで、一部のアイテムを使用するときに苦労しました
アイテムをタップしたまま使いたい場所までスワイプする操作をするけど失敗することがあります
拡大機能があった方がスムーズにアイテムを持っていくことができたかと思います
その他・まとめ
悲しいとかではなく辛い物語で、心に余裕がないとキツイかもしれません
重い物語です
グラフィックだけが癒してくれます
それだけに、PVを見てグラフィックに惹かれて購入した人は落差にショックを受けるかもしれません
短編小説よりはボリュームがあるけどプレイ時間は短いです
パズルとかも簡単な部類に入るので余計短く感じるかもしれません。逆にいえば、物語に集中できます
脱出アドベンチャーゲームのようなシステムだけど、怪しいところをポチポチしなくてもいいようになっています
余白を生かしたゲームとなっています
お勧めです
【評価】
○:グラフィック
○:物語
○:コンパクトな画面構成
×:操作 → 部屋を回転しようとして隣の部屋に移動することがあった