子供たちが野球選手として成長していく姿を見る事ほど嬉しい事はない。 | ベースボールバイブル
こんにちは。
ベースボールバイブルの東です。


この週末、本当に嬉しい事がありました。


それは、


子供たちが野球選手として成長している姿を見たんです。


僕は今、6年生チームの監督をしています。


でも、


今回、喜ばせてくれたのは5年生チームの選手なんです。


この5年生チームが大変で・・・


実は4人しかいないんですよ。


で、


春の時点では野球選手としてのレベルも6年生には到底及ばないものでした。


ところが、


ウチのチームは6年生と5年生が一緒に練習をするという決まりだったんです。


でもですね、


あまりにもレベルが違う。


レベルが違うわけですから5年生が6年生の試合に出る事はありません。


なので、こういう提案をしました。


「今年は5年生と4年生でBチームを作るわけですから、6年生は6年生で練習して、5年生は4年生と練習する事にしましょう。その方がAチームの選手のためにもなるし、チームとして野球をする事を考えればBチームのためにもなります。ですから、今年はその方向で行きましょう。」


と。


それでBチームの監督にも納得してもらったんです。


納得してもらったんですが・・・


Bチームの監督さんは、どうも5年生と6年生で練習したそうでした^^


まあ、その理由はよく分かります。


自分たちよりレベルの低い選手と一緒に練習をするより、自分たちよりレベルの高い選手と練習をした方が選手として感じる事はたくさんあるでしょうからね。


ただですね。


僕の練習はあまりに厳しい。


学童野球では考えられないほど厳しい練習です。


隣で中学の軟式野球で日本一のチームが練習してるんですけどね。


そのチームのコーチが僕の1学年下の知り合いなんですよ。


で、そのコーチが・・・


「東さんのあの練習についていける小学生はスゴいですね。あの練習についていけるんならどこの中学に行っても大丈夫でしょうね。」


って言うほどです。


日本一のコーチが言うぐらいですからね。


まあ、見たら引きますよ。


厳しすぎて^^;


で、


その練習に5年生が入るっていうのは可哀想すぎるじゃないですか。


それに、


5年生のために練習が遅れるのは6年生にも良くないし・・・


ずっと躊躇してたんですよ。


でも、


学童野球は難しいですね。


4年生は4年生でJチームですから試合もあるじゃないですか。


すると、


5年生は4人だけで練習をする事になります。


それも可哀想ですよね。


だからBチームの監督に言ったんです。


「6年生と一緒に練習しますか?」


って。


すると、


「いいんですか?」


と。


「はい、ただ厳しいですよ。」


「いや、厳しい方がいいんです。」


という事で6月ぐらいから一緒に練習する事にしました。


それまでのBチームの戦績を簡単にお伝えすると・・・


1勝17敗


しかも、ただ負けるんじゃありません。


1試合に2ケタは失点してしまうような状況でした。


なので、


最初は《失点を1ケタにしよう!》から始まりました。


そのためにはピッチャーがストライクを取れないといけません。


盗塁されちゃうわけですからフォアボール1つで1点なのです。


そこで、僕は5年生に強要しました。


「勝ちたいんよな?」


と。


すると子供たちは、


「勝ちたいです!」


と。


「で、勝つために何をしてんねん?」


すると、言葉が返ってきません。


まあ、ここですよね。


多くの子供たちは勝ちたいけど勝つために何もしてないわけです。


「勝つためにコレをしてます!」って言える選手がいるチームは勝ちますから。


そういう選手が多いチームは強いもんです。


なので、こう言ったんです。


「土曜日と日曜日にグラウンドに来て練習するだけで上手くなって勝てるようになるんやったらラクなもんや。で、お前らはそれで勝てたのか?」


「勝ててません・・・」


「じゃあ、何が足りひんの?」


「練習です。」


「そうや、練習や。じゃあ、平日に何する?」


「・・・」


まあ、こう聞いても答えは出てきません。


だって彼らは何をどれだけすれば勝てるようになるのかなんて分かるはずもないんですから。


だから強要しました。


「壁当てや。毎日、壁当てを50回して来い!エラーした数は入れたらアカンぞ!やってるかやってないかはすぐに分かるから。オレの眼を舐めるなよ。」


って。


脅しですよね^^;


でも、そこから彼らの壁当てが始まったわけです。


するとですね。


面白い事が始まります。


壁当てのレベルが上がるんですよ。


それが野球ノートに表れるんです。


最初はただ50回の壁当てから始まります。


ところが、


次はノーエラー50回の壁当てになります。


で、


次は自分より右のボールと左のボールも捕るようになります。


それは狙って投げるわけですからコントロールも良くなります。


それに、


捕ってから握り変えが速くできるように・・・


レベルアップしていくんです。


子供ってスゴいですよね。


勝手にレベルを上げようとするんですから。


ただ、やってるだけじゃない。自分で考えてレベルを上げている。


彼らの野球ノートを見ていて感心しました。


ただ、それで本当に勝てるようになるかは僕も半信半疑だったんですが・・・


それ以降の彼らの戦績は、


6勝4敗です。


その中で2ケタの失点をしたのは2試合だけ。


しかも!です。


昨日は区の大会で優勝したチームに勝ったんですよ。


スゴい成長です。


ちょっと前まで20点取られて負けていたチームが・・・


そのスコアを選手たちに見せてね。


「スコアブックを見てみろ。こんなに書かれてるやろ。普通はな、これぐらいスカスカなんやぞ。スカスカに出来るように練習して上手くなれ!」


って言っていた・・・


そんなチームが勝つんですからね。


こういう成長を見る事ほど嬉しい事はありません。


本当に野球人で良かったです。


そう思わせてくれたBチームの監督、コーチ、選手に感謝したいと思います。


ありがとうございました。