「購買力平価で比較した」うんたらかんたら、みたいなものは、基本的には全無視でいい。
何よりまず、購買力平価なるものの数字が怪しいし、さらには、購買力平価で比較するという発想がおかしい。
購買力平価などというものは、算出できない。
算出できるなら誰も、ビッグマック指数のような戯言を引っ張り出したりしない。
国際機関なんかでは、ある時点での購買力平価を「えいや!」で仮置きして、そこから各国の物価上昇率の差異を加味して計算してるけど、そもそもスタートが「えいや!」なのだからどうしようもない。
それから、あくまでも一例として、たとえば韓国の2021年のGDPは1ドル=1144ウォンの実勢で約1兆8千億ドルなんだけど、購買力平価の1ドル=820ウォンで計算すると約2兆5千億ドルになる。
ただ、韓国がこれだけのGDPを稼ぎ出せるのは、為替レートを購買力平価(あやしい数字だけど)よりも4割もウォン安に操作しているからであって、もしほんとに1ドル=820ウォンになったら、こんだけ輸出依存度の高い経済は崩壊してしまう。
820じゃないからこそ出てきてる数字を、820で計算するというのは、わけがわからない。
だから、「購買力平価で比較した」うんたらかんたら、みたいなものは、全無視でいい。