自分自身が無力だということぐらい、十分わかっているつもりだった。
それは謙遜でも何でもなく、むしろ誰にも評価されないことを淡々と積み重ねられる自分を誇りにさえ想っていた。
もしも東北の復興が叶うとしたら、何の記録にも残らない、誰からもヒーロー扱いされることのない人々の、活動の集大成がそれに当たるんだろう。
だけど。
ひょっとしたら僕が何かの力になれるかもしれないことをほったらかしにして、無意味な自分の行動に満足していたなんて、僕はとんだ大バカ野郎だ。
なぜ、僕はこんなにも仲間を大切にできないんだろう。
百万回謝っても、謝り切れない。
僕のやってることなんて、無力にもほどがある。