日本でいちばん料理のセンスがいいのは、博多だと想う。
博多だか天神だか、中洲だか長浜だかよく知らないけど、とにかくあのへん。
北海道の料理が美味いなんてのは大間違いで、あれは素材が美味いだけ、料理のセンスなんかとは全然別物。
もつ鍋にしろ明太子にしろ、ラーメンにしろ天ぷらにしろ、けっして高級とは言えないものをよくぞあそこまで美味い料理に仕立てたもんだ。
だけど。
どうしても解せないものが一つ。
博多の人は皆、「うどんにコシはいらない」とのたまう。
何をおっしゃる、コシはうどんの命でしょ。
あれだけ何でも美味いものを食べている博多の人たちが、どうしてうどんだけはすっとこどっこいな好みをしているのか、僕にはまったく理解ができない。