ある候補者がいた。
残念ながら彼は、落選した。
僕は彼がどういう人だかよく知らないし、どういう政策を訴えていたのか聞いたこともないので、彼自身のことを悪く言うつもりは毛頭ない。
ってか、そこそこ上位で当選するんじゃないかと予想してた。
で。
最終日、彼の応援にやって来た人を見かけた。
前の横浜市長。
街宣車の助手席で、コートを着込んでマフラーを巻き、ガラス窓を開けることすらしないで、申し訳程度に左手を振っていた。
視線の先は、ぼんやり前方、どこを見ているのかさえわからない。
候補者には気の毒だが、こんな人に応援してもらっているのでは、有権者の心などつかめるわけもない。
ほんとに、気の毒としか言いようがない。
そうそう、そう言えば。
この人には、他にも政治家が応援についていたらしい。
「党の4区総支部の割り振り」で、この候補者を担当していたのだという。
そんな上っ面の応援が、日本一厳しい目を持った逗子の有権者に通用するはずがなかろう。
が、逗子市民を馬鹿にし切った総支部長の考えそうなことだ。
党の勢い云々の前に、総支部のあり方が問われている。
幸い、候補者はまだ若い。
4年後がある。
削ぎ落とすべきものを削ぎ落とし、もう一度自分自身の力で立ち上がってもらいたい。