『それでも僕はやってない』
あえて暴論をひとつ。
痴漢に関する限り、極小数の冤罪が出ることは、必要悪として社会全体で受け容れていかざるを得ないと想っている。
疑わしきは罰する、有罪者は社会から排除する、それぐらいしないと痴漢なんかなくならない。
「満員電車で偶然女性のお尻に手が触れてしまったら、人生が終わる」ぐらいの覚悟が男性には必要だ。
大多数の男性は実際、そういう認識を持って満員電車に乗っている。
万に一つも疑われることのないよう、両手で高い位置で鞄を抱えたり、両手で吊り革を握ったり、みんないろいろ工夫している。
あるいは、そもそも満員電車に乗らなくて済むように、がんばって早起きして１時間早い電車を利用してみたり。
みんなそこまでやって、痴漢の冤罪なんて喰らうことがないように努めている。
女性とカラダが密着せざるをえないような情況に身を置く場合には、みずからの潔白はみずから証明していくしかない。
深く考えずただ漫然と満員電車に乗り込み、たとえ事情があったにせよ不自然な動きを繰り返したような、この映画の例のような場合には、その思慮の足りなさだけでも十分推定有罪に値する。
もちろん、冤罪の数を最小限にとどめるよう、捜査当局と司法には最大の努力をお願いしたい。
が、「痴漢の冤罪に巻き込まれないための注意義務」を怠ったら誰も味方してくれないんだという風潮をより広く行き渡らせることで、冤罪を減らしていく努力が男性市民にも求められている。
それから、EVERYBODY女子。
毎日、満員電車での通勤・通学、お疲れさまです。
ほんの極々一部の不届き者のために、皆さんを不愉快な想いをさせたり、不要な警戒感を抱かせてしまったりして、ほんとにごめんなさい。
でも、どうしてもわかって欲しいのです。
大多数の男性は、皆さんに快適に電車に乗っていただけるよう、あるいは皆さんに疑いの目を向けられることのないよう、並々ならぬ努力を日々続けています。
電車の中の男性が全て敵だなどとは決して誤解なさいませぬよう。
すべての女子に、RESPECT。