とんでもない長文ですが、あらためて。
次回公演のお知らせ前に、代表 恵南牧よりご挨拶致します。
m(_ _)m
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ごあいさつ
私が代表を務めるPROJECT Fe という団体は
2019年に「休止予定」を掲げていましたが、
2023年現在、活動を継続し12月には公演予定もあります。
そのスタッフに今回入って下さった方に、
いちど正式にそのあたり公表しては、と助言を頂きました。
確かにそうです。
継続の意志と経緯について、昨年の20周年記念公演
『永く、ゆっくり、もっと遠くへ』パンフの
ご挨拶文(※)には記していたのですが、
読まない方も、そもそも公演を観てない方もいらっしゃいます。
というわけで、今頃ですが少しばかり(長いですが)
ご挨拶させて頂けたらと思います。
そもそも「いちど休止しよう」と思ったのは2018年末でした。
これははっきり、代表の私自身の体力的なことが理由でした。
イベント直後に大幅に体調を崩し、
文字通り倒れて家族に迷惑を掛けるということが、
立て続けに何度かあったのです。
プロデュースユニットなので人の入れ替わりは多いのですが、
私一人しか動ける人がいないときに
体調を崩すタイミングが重なったら、
団体として責任を負いきれないという危機感もありました。
だからと言って急に活動を休むというのは、
これまで応援してくださった方に対しても申し訳がなく、
自分としても休むなら
どうしてもこれだけはやりたいという作品が2つ程ありました。
それが結成20周年記念公演の
『銀河鉄道の夜』『永く、ゆっくり、もっと遠くへ』
の連続公演でした。
この2本の公演は何とか成し遂げよう、
そしてそれを無事に終えたら
無期限での活動休止期間に入る……というつもりでした。
「無期限」としたのは、
文字通り「期限は無い」「期限を定めない」
という意味合いでした。
この先どうなるか明言はできないのだし、
何かキッカケがあり「再開しよう」となるかもしれないし、
一日限りの復活公演などをやるときが来るかもしれない。
あるいは再開することはないのかもしれない。
そのいずれになるとしても、と選んだ言葉でした。
しかし世の中では「無期限休止」という言葉は、
実質は解散だが
何らかの理由で「解散」という言葉を
使いたくない場合に使われるもので、
つまり解散である、
という風に捉えられる場合のほうが多いという認識が、
私はやはりできていなかったし、甘かったと思います。
ただこの時点で「いずれにせよ一度は休止期間に入る」
という予定ではあったので、
2019年12月上旬の『銀河鉄道の夜』のチラシには
「活動休止前ラスト・ラン!」
というロゴも入れていました。
その後再開するかどうか不明である以上、少なくとも
「活動休止前」での「ラスト」公演であることは
公表しておくべきだろうと思ったのです。
これがまた「ラスト」という言葉の
インパクトを軽く考えていました。
ますます、終わりなんだ、ラスト公演なんだということが、
自分が思ったよりも
強調した形で伝わっていることに後から気づきました。
これは本当に私の認識の甘さです。すみませんでした。
いずれも「将来的に再開するかしないかは
現時点では断言できず、
いちど休止期間に入ることは間違いない」ということから
選んだ言葉のつもりでした。
そして確かに、
「いちど休止期間に入ること」は「間違いな」かった
のですが……
これが、考えていたよりはるかに早く、2020年のはじめ
『永く、ゆっくり、もっと遠くへ』の稽古に入ろうかという頃に、
想像もしていない形で、強制的とも言える勢いでやってきたのです。
新型コロナウイルス感染症の流行です。
ひたすら稽古再開できる機会を待つ期間の焦燥。
延期に次ぐ延期。
その間にタイミングが合わなくなり
座組から去らなければならないメンバーも現れ始めました。
どうやったらできるのかという提案と工夫を、
芝居そのものを良くするためではなく、
感染症のリスクを減らすために割かなければならないジレンマ。
決して無限ではない大切な人と資源と時間が、
感染症という正体の見えない相手に大半費やされていくことに、
私はずっと静かに怒っていた気がします。
どこにぶつけて良いか全くわからない、
どこにもぶつけられない怒りでした。
そして身動きの取れない中で祈るように思いました。
力を尽くしますから、と。
これ以上は、どうか勘弁してほしい。
もう充分休んだし、これ以上の休みは要りませんから、と。
もちろん私の体力が若いころと同様に戻ったわけではなく、
年齢は重ねる一方だし、
ますますいろんな困難は出てくるのだと思います。
それでも、こんな形で休みを余儀なくされて、
一緒に稽古してきた仲間と
本番の日を迎えることのないまま
別れなければならないくらいなら。
色々と迷惑はかけるかもしれないけど、
自分を育ててくれた「演劇」というものに対して
自分にもまだできることはあるのではないか、
少しでもそこに力を尽くしたいと思いました。
悲願ともいえる『永く、ゆっくり、もっと遠くへ』は
2022年5月に、ついに上演することができました。
そのパンフレットの「ごあいさつ」に、
活動を継続することを書きました
(冒頭に紹介した「パンフのご挨拶文(※)」のこと)。
そこで宣言した通り、
その年の12月にはリーディング発表会『怪談』を開催したり、
2023年3月にはその上映会、
8月にはワークショップ in 東京を実施したりの
小さな活動を続けてきました。
そしていよいよ今年2023年12月に、再びの公演をします。
活動を継続する中でも、今回の一連のことを経て、
ご一緒する人々の力をより信じ、頼りながら、
チームにゆだねながら進むという感覚が強くなりました。
芝居をやる上で、何か一つ進んだような気がしていて、
PROJECT Feの公演の中でも、
この新しいチームにふさわしい名前(ユニット名)を
別に付けられないかなぁなどと考えています。
(もし、ふさわしい名前を思いついたら発表します。
結局思いつかなかったら……
今までと同じ PROJECT Fe の名前のみで
やるかもしれないですが。)
よろしければ、どうか見届けてやってください。
2023年12月2日(土)・3日(日)公演予定です。
詳細、間もなく発表いたします。
PROJECT Fe 代表 恵南牧
※以下、上記で話題にした、
2022年5月公演『永く、ゆっくり、もっと遠くへ』
の「ごあいさつ」文です。
パンフレットからの転載です。
よろしければ、ご覧ください。
