高校の入学前に、祖父母宅へと1人旅だった息子。




高校の教科書と宿題を持たせて、祖父母宅でやるように、と話した。


3、4日ほど滞在し、満喫して戻ってきたのだが



案の定



高校の宿題は全て、見事に白紙だった。




教科書を買いに行った時の息子の様子からして


高校にも

高校の制服にも

高校の教科書にも


まるで興味が無い様子に違和感を感じてはいた。



県立トップ高校に合格したのに、その合格発表の日でさえ無表情だった。


受験が終わってから、これまでずっと


嬉しかったのは、私だけで

息子は、そんな感情など無く、ただ


空っぽになってしまったかのようだった。



それでも



高校の入学式の日程は決まっている。

残り数日しかない。


宿題をやらずに入学するなんて、とても考えられなかった。



なぜなら



その高校に通う生徒は全員が全員

偏差値70を軽く超えている成績優秀者の集団で


少しでも遅れを取れば、


一瞬で底辺まで落ちてしまう事は容易に想像出来たからだ。



焦る私と


焦らない息子。



温度差は広がるばかりだった。