6年生もこれくらいの時期になるとある程度志望校は固まってきていると思います。
まだ悩んでいるという人もいると思います。
併願校に至っては、どうしていいかわからないという人もいるかと思います。
学校選びというのはなかなか難しいものです。
何を基準に選べばいいのでしょうか?
・校風
・通学時間&距離
・男子校/女子校/共学校
・私立/国立/公立一貫校
・大学進学実績(国立大合格実績、医学部合格実績)
・授業料等
実際に学校を見てみないとわからないという人は文化祭や学校見学会・説明会などに参加していると思います。
知り合いに通っている人がいれば話を聞いたり、塾の説明会で勧められたりすることもあると思います。
ですが、最終的な判断材料として「偏差値」で決めるという人が多いのではないでしょうか。
合格できるかどうかが一番の問題ですから、より確実に合格したいと思ったら偏差値を気にするのは当然です。
ただし、偏差値で学校を選ぶときに気をつけなければならないことがあります。
それは「偏差値は学校のレベルを示すものではない」ということです。
みなさんが学校の偏差値について語るとき、参考にしているのは通っている塾の偏差値表の偏差値だと思います。
その定義や値については各塾によって微妙に異なるので、他塾と比較する意味はありません。
ただ、その偏差値はあくまでもA判定の最低ラインを示すものです。
つまり、その学校に合格する生徒の底辺レベルと考えるべきなのです。
例えば、偏差値60の学校に平均偏差値60の人が入学したとすると、入試時点での学力は学年下位レベル(平均よりだいぶ下)と考えることが出来るということです。
偏差値60未満でも合格する人はいますが、そういう人は学年底辺レベルである可能性が濃厚です。
もちろん、入学後の成績や学力は入学後の努力によって大きく変わります。
入学時の偏差値はあくまでも受験までの期間にどれだけ勉強してきたかで決まります。
偏差値だけで学校の優劣をつける
さすがに偏差値が10ポイントくらい違ったら明らかに差があると考えても間違いではないと思います。
しかし、偏差値5ポイントくらいの差だとそれだけでは判断しにくい状況というのがあります。
例えば、「洛南と東大寺どっちが上?」と聞いてくる人がいます。
洛南の方が上だと主張する人は洛南併願の偏差値を持ち出してきて、東大寺より上だと主張します。
しかし、偏差値を考える上で重要なのはそれが「最低ライン」を示すものだということです。
つまり、入試方式により偏差値が複数ある場合は最も低い値を取るのが正しいのです。
したがって、洛南専願の偏差値と東大寺の偏差値を比較するべきなのです。
女子の場合、「西大和と洛南どっちが上?」とか聞いてくる人がいます。
この場合もどの偏差値を比較するか気をつける必要があります。
単純に入試の難易度を比較するのであれば、洛南専願と西大和を比べるべきでしょう。
ただし、西大和21世紀枠の方が入りやすければそれが最低ラインということになります。
単に合格したことを自慢したい(マウントを取りたい)のであれば、洛南併願合格が一番高い数値で出ます。
塾の偏差値では他塾生と直接比較が出来ませんが、合格した学校を示せば一目瞭然です。
しかし、学校のレベルを比較したい場合にはその学校の最低ラインを考える必要があります。
西大和も洛南も男子の方が偏差値が低いのです。
入学する生徒は男子の方が断然多いわけですから、男子が学校の最低ラインを決めると言っても過言ではありません。
前期日程 VS 後期日程
難関レベルの学校はだいたい入試が複数回あります。
一般的には後ろに行くほど偏差値が高くなります。
下手をすると5~10ポイントくらい上がります。
後期で入学した人はやたらと自分は後期合格であることを主張したがります。
そうやってマウントを取りたいのでしょう。
しかし、前期で入学した人が全員偏差値ギリギリで合格しているわけではありません。
確率的には後期の偏差値より低い人の割合が高いかもしれませんが、前期入学でも後期より高い偏差値の人もいるのです。
その決着は定期テストでつければいいと思います。
ただ、他の学校と比べる場合はやはり人数比率の多い前期の偏差値を最低ラインとして考えるべきでしょう。
甲陽 VS 東大寺
偏差値で見ると東大寺>甲陽であることは明らかです。
しかし、それはあくまでも合格最低ラインの話です。
大学合格実績(東大・京大・医学部)で見るとそれほど大きな差はなさそうです。
東大寺の方が合格最低ラインは高いのですが、合格者の半数(約200名)は入学辞退します。
その多くは灘に入学すると思われます。(あとは東海中や首都圏でしょうか。)
ということは、東大寺合格者のうち上位は抜けてしまうということなのです。
甲陽は灘と日程が被っているので、入学辞退は20名ほどです。
甲陽の上位層は灘から志望校変更した人が多く、塾の甲陽コースの1組とかだと灘A判定がけっこういます。
東大寺でも甲陽でも、さすがに東大・京大・医学部に合格するのは学年でも上位層なので、最低ラインを比較しても意味はありません。
自分の志望校や母校を応援したくなる気持ちはよくわかります。
しかし、自分が希望の大学に進学できなければすごく残念な雰囲気になってしまいます。
学校対決をするのなら、各学校のトップを代表として勝負するべきですね。
最低ラインを対決させても下手をすると難関校にすら負けますよ。
コース制の学校
入試の段階で2~3のコースに分かれている学校があります。
主に難関校ですね。
コースが一つ上がると偏差値も5ポイントくらい軽く上がります。
3コースある学校だと一番上と一番下で10ポイント以上離れていることもざらにあります。
前期と後期でもまた偏差値が変わるので、よく逆転が起こります。
例えば、難関志望で前期受験した子が上位コースに入学、最難関志望で後期受験した子が下位コースに入学なんていうのがよくあります。
当然、後期で受けた子の方が塾の偏差値は上です。
学校によってはそのまま6年間コースが変わりません。
上のコースの偏差値が高いのは当然で、単純に上半分を上位コースとするだけで偏差値は5~10ポイントくらいは軽く上がります。
3コースなら最上位コースは1クラスだけというところが多いです。
全体が5クラスなら上位20%ということです。
元々は偏差値50くらいの学校が、コースに分けるだけで上位コースは偏差値60くらいになったりするのです。
そんな学校でも、一つの学校として考えたら一番下のコースの偏差値が最低ラインです。
納得がいかない人もいるかもしれません。
でも、コースに分かれていない学校でも、その上位20%くらいの生徒は偏差値が10ポイントくらい高いと考えていいと思います。
なぜ、学校はコースを分けるのかというと、最難関志望の残念組を拾うためです。
そういう人たちは最も偏差値で学校を選ぶ傾向が強いのです。
だから見かけだけでも偏差値の高いコースを作ることで、効率よく集めることが出来るのです。
志望に関係なく入試結果でコース分けする学校もありますが、酷い学校になると入試のときのコース分けを無視して入学手続き後のテストで再度振り分けたりします。
あるいは、2年に進級するときに自動的に2クラスを上に引き上げたりします。
後期の募集数を絞って偏差値を吊り上げたり、女子を多めにとって男子の枠を減らしたり、ありとあらゆる方法を使って少しでも偏差値を吊り上げようとしてくるのです。
学校はなぜそこまで偏差値を上げたいのでしょうか?
偏差値が上がれば人気が出ます。
少子化で定員割れする学校が増えている中で、人気校だけが生き残れるのです。
また、偏差値が高い学校ほど優秀な生徒が集まります。
優秀な生徒が集まればそれだけで大学合格実績が伸びます。
大学合格実績が伸びればさらに人気が出て、人気が出れば偏差値が上がるのです。
結局は受験生が偏差値で学校を選ぶからそういう手段が有効なのです。
何度も言いますが、偏差値はあくまでも合格最低ラインの目安です。
つまり、入学後に学年下位の目安ということです。
良い大学に行きたいと考えるのであれば、良い学校を選ぶ以前に自分の成績を上げることを考えた方が良さそうです。
良い大学に行けるのは学年上位だと思います。
志望校の合格実績を見て計算してみるといいと思います。
それさえわかっていれば偏差値で選んでも問題なさそうです。
中学に入学したときに塾で同じクラスだった人がたくさんいたら学校選びは上手くいったと考えていいでしょう。
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