志望校のA判定偏差値を目指して頑張っている人は多いかと思います。
しかし、ここで衝撃の事実をお知らせしましょう。
志望校のA判定偏差値を目指した人のほとんどがその学校に合格できないという事実です。
その1
志望校のA判定偏差値を目指していた人の半数以上が最終的に志望校を変更します。
その2
最後までA判定偏差値を目指していた人の9割以上が不合格になります。
その3
運よくA判定偏差値に届いた人の半数近くが不合格になります。
どうしてそのようなことが起きるのか説明しましょう。
理由その1
例えば、A判定偏差値60の学校が志望校だとして、偏差値65を取っている人がいたとします。
その人はA判定偏差値60を目指したりはしません。
当たり前ですよね?
つまり、志望校のA判定偏差値を目指すということは、現時点でA判定偏差値に届いていないということです。
理由その2
A判定偏差値の意味をよく理解していない人が多いです。
塾の先生がちゃんと説明していない(したくない)のも理由の一つかもしれません。
多くの塾はA判定を合格可能性80%以上としています。(85%とする塾もあります)
この80%というのはみなさんが合格する確率ではありません。
塾から受験させたA判定の受験生全体の80%が合格するだろうという統計に基づく予測です。
A判定の受験生の中には、A判定ギリギリの生徒もいますし、鉄板と言われるほど余裕のある生徒もいます。
すべて合わせたうちの80%が合格します。
ということは、逆に言うとA判定でも20%が不合格になるということです。
ではどういう人がA判定でも不合格になりやすいのでしょうか?
当然、A判定の中でも偏差値の低い人ほど不合格になりやすいのは理解出来ると思います。
理由その3
自分はA判定だと思い込んでいる人がけっこういます。
塾の合否判定でA判定と出ているのだからA判定に間違いないと思っているのです。
塾の偏差値表は前年度の受験生の入試結果を基に毎年更新されます。
おそらく今の時点ではまだ前年度のものだと思いますが、4月くらいには改定されます。
受験生のデータは6年生の9月以降の偏差値の平均値(四捨五入して整数)が用いられます。
つまり、平均するとA判定偏差値以上の偏差値を取っていなければA判定とはみなされないのです。
たまたま1回だけA判定偏差値を超えたとしても、平均値が下回っていればA判定にはなりません。
それでもそのたまたまが入試本番で起きれば合格する可能性はあります。
仮にA判定ギリギリで合格可能性80%だとして、2回に1回はA判定が取れるというのなら確率40%以上ですね。
志望校別特訓
6年生の場合、おそらく春期講習から志望校別コースに分かれてくると思います。
大きく難関、最難関に分かれる塾が多いかと思います。
最難関コースの受講資格はまだこの時期は低めに設定されています。
例えば、受講資格が偏差値53の場合、対象となるのは学年の4割くらいになります。
受講資格を取るチャンスが複数回あるので、対象者はもう少し多いかもしれません。
これが夏期講習で受講資格が例えば偏差値57とかになると、対象者は学年の3割くらい(チャンスが複数回の場合)まで減少します。
9月以降でコースが細分化されてさらに受講資格が上がると、コースによってはさらに絞り込まれます。
それでも、受講資格は対象校のC判定くらいの偏差値ですから、A判定でない受講生がかなりいるということになります。
クラス数が4クラスなら、1組はほぼ合格、2組は半数以上が合格、3組は数人が合格といった感じになったりします。
この場合、2組のボーダーラインがA判定くらいになります。
3組でB~C判定ですね。
では、どうすればいいのでしょうか?
合格したいのであれば、
目標はA判定偏差値の2~3ポイント上を目指しましょう。
入試までに間に合えばいいのではなく、少しでも早く取らなければなりません。
A判定に届いていない人は志望校別クラスで下位クラスになってしまいます。
そこは本気で勝負できる環境とは言えません。
最難関志望の場合、通常授業も特訓講座も上位クラス帯を維持できるレベルでないと勉強量が足りていないのです。
現時点で偏差値が届いていない場合でも、志望校に合格するであろう人たちと少なくとも同じ勉強量をこなす覚悟が必要です。
そのレベルの人たちが絶対に目標にしないであろう「A判定偏差値」なんかを目指してはいけません。
彼らに追いつくのなら、入試が迫ってくる追い込みの時期よりも、まだ学年が始まって間もないこの時期の方がチャンスなのです。
ここで追いつけなければチャンスはどんどん少なくなっていきます。
それが無理だという人は?
自分のレベルにあった学校を目指すという方法があります。
無理なく勉強して、余裕を持って合格できる学校を選べばいいのです。
目安としては、過去6ヶ月くらいの偏差値の平均値を基準として、それより少なくとも2~3ポイント低い学校を選べばかなり高い合格可能性となります。
おそらく90%以上の「確率」にはなるかと思います。
もし、コース制の学校で下のコースへの回し合格があるなら、99%くらいの確率でその学校に合格できるでしょう。
中学入学後に学年上位をキープしたいと考えているのなら、自分の平均偏差値より5ポイントくらい下の学校を志望校にするといいと思います。
イメージとしては、塾で1クラス下がると5ポイントくらいの差になります。
下のクラスに落ちたけど、クラス順位は上位だったという経験がある人ならわかると思います。
学年トップを目指したいのなら自分の平均偏差値より10ポイント以上低い学校を選ぶといいと思います。
塾で言うとクラス帯1つ分くらいの差があります。
中堅クラス帯の1組から、下位クラス帯の1組に下がるようなものです。
そんなに勉強を頑張らなくても無双できると思います。
特待制度のある学校なら特待生(全額免除)を取れるレベルですね。
最難関校でもトップ合格するような人は、A判定偏差値の10ポイントくらい上の成績を取っていたりします。
間違ってもA判定ギリギリの人に負けるようなことはありません。
まだ受験学年でない人の場合
まだ受験学年でない人でも、いつかは必ず受験学年になります。
学年が上がるにつれて塾生数は増えていくので競争は激しくなります。
しかし、多くの人は同じクラス帯のまま推移していきます。
6年生でトップグループに入りたければ、今のうちから入っておかなければなりません。
トップ層はそれだけ勉強量が多いわけですから、彼らと同じ量をこなしていかなければ永遠に追いつくことは出来ません。
今のうちに追いつけない人が、将来的に追いつこうと思ったらそれだけハードルが上がるわけです。
差が大きくならないうちに追いかけましょう。
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