トップレベルの人がやっている勉強法 | 中学受験 玄人思考のブログ XII

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トップレベルの人がやっている勉強法を知りたいと思ったことはありませんか?

きっとトップの人は凄い勉強法が身についているに違いないと。

自分もそれを真似すればきっと成績が上がる、なんて妄想をしがちです。

 

 

トップレベルの人がやっている勉強

 

まずは塾の宿題ですね。

通常授業の宿題はみんなやります。

上位クラスならテキストの基本問題、応用問題(B問題)、発展問題(C問題)すべてがテスト範囲になります。

 

トップ層は特訓講座も受講している人がほとんどです。

特訓講座の宿題も毎週やっているわけですね。

 

その他、灘中向けの講座とか、最難関向けのイベントなんかにも参加していると思います。

それが月1~2回あればその分の宿題や復習もやっていると思います。

 

上位クラス帯の多くの人はそこまでで手一杯になるかと思います。

宿題を2~3回やり込もうと思っても時間がなかなか取れないのではないでしょうか。

 

トップレベルの人たちも宿題はやり込みますが、簡単な問題や一発で解けた問題はあまり何回もやりません。

答えまで覚えてしまうので、あまり意味がないと感じているのでしょう。

そのかわり、間違えた問題、わからなかった問題を何度もやり込みます。

 

そこからさらに+αで、市販の問題集をやったり、他塾の問題集をやったり、塾の掛け持ちをしている人もいると思います。

塾の宿題だけでは物足りないと感じているからでしょう。

より難しい問題を求めて闇を彷徨っている人もいますね。

 

 

「0組教材」という幻のテキスト(補助教材)があります。

一番上のクラス(0組)の生徒だけがもらえる教材です。

ヤフオクなどに出品されていることもありますね。

これをどうにか入手したいと考えている人もいるのです。

 

中身は何なのかというと、塾の古いテキストや各種実力テストの過去問だったりします。

要は正答率が低く、難易度の高い問題が入っていればいいということです。

通常の宿題範囲だけでは物足りなくて、他塾に流れてしまったりするのを防ぐためとも言われています。

実際、授業中にテキストの問題を全部やり切ってしまったりするので、宿題でやることがなくなるというレベルの生徒向けの時間つぶしのための教材だったりもします。

ですから、それを入手して子どもにやらせてみたところで、単に負担が増えるだけで成績が上がるということはないのです。

 

 

塾以外の取り組み

 

トップレベルの子の中には四谷大塚の全国統一小学生テストで決勝を目指している人もいます。

4科目なので、灘、甲陽学院などの3科の学校を目指している人でも社会をやらなければなりません。

ちなみに決勝に残るレベルの子がどのような中学校に進学しているのかを知りたい人は、全国統一中学生テストの決勝大会進出者を調べてみるといいと思います。

 

 

算数オリンピックでメダルを目指している人もいます。

これは中学受験の算数のレベルよりもはるかに高いので、本当に算数が好きで得意でないと大変です。

ちなみに算数オリンピックの入賞者がどこの中学に進学するかは、ジュニア数学オリンピック成績優秀者一覧を参考にするといいと思います。

 

興味のある人はやってみるといいと思いますが、勉強時間の確保が課題になります。

 

 

 

個別指導・家庭教師・塾の掛け持ち

 

塾には内緒で個別指導に行っていたり、家庭教師を付けているという人が結構います。

何のために?

わからないところを教えてもらうためです。

 

塾で質問すればいいのに、と思うかもしれません。

しかし、塾で質問できる時間はテスト・授業前の数分しかありません。

しかも難題ばかりとなると対応できる講師も限られてくるのです。

質問できないとなるとテストの点数に響きます。

上位クラスの平均点は高いので、そんな運試しみたいなことはできないわけですね。

 

とはいえ、個別指導・家庭教師でも最難関レベルの問題を教えられる人はかなり限られています。

少なくとも中学受験経験者で上位クラスに在籍していたとか、最難関レベルの学校の卒業生とかでないと難しいと思います。

特に灘卒とかになると探すのが大変です。

大学で東京とかに行ってしまうからです。

 

お父さんが灘卒なんていうのは強いかもしれません。

しかし、そういうお父さんは仕事が忙しかったりもします。

兄が灘校生なんていうのも強そうですが、けっこう弟にはプレッシャーかもしれません。

 

算数だけ違う塾と掛け持ちしている人もけっこういます。

「最レのテキストは古すぎる」なんて言っている人はだいたい掛け持ちしていると思います。

 

トップレベルだからそこまで勉強しなくても出来る、と思っている人も多いと思いますが、意外にもトップレベルの人たちの方が必死に勉強しているんです。

保護者も心配性の人が多い気がします。

これだけやってもまだ足りないと思っているのでしょう。

 

だからこそトップレベルにいるんですね。

 

 

 

平均通塾年数
 

6年生のトップ層の通塾年数を聞いてみると、5~6年という人がざらにいます。

6年というのは”飛び級組”ですね。

つまり2回目の6年生が7年目になります。

 

飛び級していない人は”しょうがく社組”が結構います。

小4から大手塾に入塾して上位クラスに入るのです。

さすがに小4時点で小5に飛び級するのはリスクが高いので、原級での入塾になるわけです。

 

そこまでしなければならないのか、と思う人もいると思います。

しかし、私立中学のシステムを考えてみましょう。

だいたいどこの私立中学でも遅くとも中3には高校数学を始めています。

高1~高2までで高校範囲を終えて、そこから受験対策を始めるわけです。

公立高校の3年生と比べたら、大学受験の時点で最低でも1年分くらいの差が出ます。

 

塾の上位層が受講する特訓講座は一つ上の学年の先取りです。

小5の最高レベル特訓で小6の通常授業の内容をやっているわけです。

で、小6になったら通常授業で復習をしつつ、特訓講座で最難関レベルの入試対策をするわけですね。

 

それが将来、東大・京大・国公立医学部に繋がっていくというわけです。

「そんな勉強ばかりの人生何が楽しいの?」って思う人もいるかもしれませんが、彼らは将来医者とかになりたいわけです。

そんな人たちは目標を達成出来たら、きっと人生楽しいんだと思います。

 

 

 

まとめ

 

というわけで、「トップレベルの人がやっている勉強法」というのは特別なものではありません。

塾のテキストをやり込むのが基本で、それでもまだ余裕があって時間を持て余している人が+αの勉強をしているという感じです。

しているというより、させられているというのが正しい表現だと思います。

時間の余裕があると、遊んだり、テレビを見たり、ゲームをしたり、本を読んだり、勉強以外のことをしてしまうので、「お母さん」がそれをさせないために無理やりやらせている感じがすごくします。

 

それでもどこかでこっそり時間を作って、適度に息抜きはしていると思います。

ただ、勉強そのものを苦痛だと思っているわけではないので、好きな科目は楽しんでいますし、難しい問題ほど熱中するという印象ですね。

 

 

彼らのやっている勉強量を偏差値60台の人が真似しようとすると多分寝る時間がかなり削られてしまいます。

かといって手を抜いても結果が出ません。

今までに掛けてきた時間が違うので、急に頑張って追いつこうと思っても無理だと思います。

どうしても追いつきたい人は、とりあえず志望校にはギリギリでもいいから間に合わせて、中学入試が終わったら6年かけて大学受験で逆転を目指しましょう。

 

全力で走るウサギをカメが追いかけても絶対に追いつかないのです。

まずはウサギになることを考えましょう。