「イタリア語とローマ字」(第2外国語への手引き 第38回) | Prof_Hiroyukiの語学・検定・歴史談義

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外来語由来動詞http://ameblo.jp/prof-hiroyuki/entry-10674673123.html 以来の「第2外国語への手引き」です。


今回はイタリア語とローマ字。

昨日からの新シリーズ「語学用語あれこれ」http://ameblo.jp/prof-hiroyuki/entry-10682328053.html において、ローマ字には概して「ヘボン式」「訓令式」の2種類が有るという話をいたしました。

それぞれは「『英語』のスペルと発音との関係」「『日本語』の五十音配列」を重視したものと考えられます。


ローマと言えばイタリアなのに、『英語』?『日本語』?

・・・ローマ字は日本語と外来語を「ローマ文字」で表記するものであり(外来語は元のスペルである事も多い)、外来語の多くは英語由来であるので当然と言えば当然ではあります。


それではイタリア語の発音との関係は薄いのかと言えば、決してそうではありません。


(1)イタリア語は一部の例外を除いて「ローマ字読み」が出来る!

ここでいう「例外」とは、次の様なものです:

"h"の文字・・・無発音(フランス語やスペイン語もそうでしたね!)

"c"の文字・・・caカ ciチ cuク ceチェ coコ

"g"の文字・・・giジ geジェ など

"z"の文字・・・zaツァ ziツィ zuツ zeツェ zoツォ

そして、"z"をこの様に発音するために"s"の文字が濁ったり濁らなかったりするのです。


それでも、これらの点に注意すればローマ字読みが可能である事は実感出来る事でしょう。


それから・・・


(2)ローマ字での促音の表記はイタリア語のルールに由来している!

促音とは日本語で「」「」で表記されるもので、英語などの多くのヨーロッパ言語には存在しない事になっています。(※アクセントによっては、促音に聞こえる場合も有ります。)


ところがイタリア語には促音が存在。ローマ字と同様に子音字を重ねて表記します。


例えばイタリア料理には欠かせない"pizza"。

日本では「ピザ」と発音されていますが、「ピツァ」が正しい読みである事も良く知られている事かと思います。

食べ物ばかりで恐縮ですが、spaghetti 「スパゲティ」などというのも有りますね。


「イタリア語の促音表現はローマ字と同様」というよりも、むしろこちらの方が「本家本元」という訳です。