本日の外来語(No.24:女性歌手の『ソプラーノ』[伊]は男性名詞?) | Prof_Hiroyukiの語学・検定・歴史談義

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<本記事を引用された場合、その旨を御連絡頂けると有り難いです。>

本日2度目の更新は軽めの話題を。


本日2度目の外来語は、イタリア語由来の『ソプラーノ』。

音楽の授業で学ばれた方も多いと思いますが、高音域の女性歌手の事です。

"soprano"と綴りますが、何か変とは思われませんか?


イタリア語フランス語やドイツ語等と違って名詞の性の判別が易しいという話を、本HPの「第2外国語への手引き(第3回:名詞の性2)」http://ameblo.jp/prof-hiroyuki/entry-10511267416.html などでいたしました。

形容詞語尾の話も本日の外来語(No.22:『ブラヴォー!』)http://ameblo.jp/prof-hiroyuki/entry-10613828489.html で触れ、大抵は名詞の語尾とマッチした綺麗な形となります。


掻い摘んで申しますと、単数が-o(複数が-i)で終われば大抵は男性名詞単数が-a(複数が-e)で終われば大抵は女性名詞という事でしたね。


それでは、男性高音歌手はsoprano、女性高音歌手はsoprana(ソプラーナ)なのでしょうか?


いえいえ、その様な事はありません。ソプラノ音域を出せるのは女性だけですから。

という事は、ソプラノ歌手は女性。sopranoは人を示していてその場合は自然性に一致しますから、これは女性名詞(単複同形)となります。


単なる例外かな・・・と思いましたら、ソプラノ音域という「概念」、そして単なる「音域」は男性名詞なのです。

女性歌手ソプラーノは明らかにそこから発展したもの。

すなわち、"soprano"は、男女同形のイタリア語名詞だったのですね。