先週日曜日、新幹線で東京へ向かう途中のこと。

確かに新幹線のホームまでは手に持っていたお土産が消えている。

指定席に座り、新幹線は発車した後だった。

あぁ、またやってしまった。。。


  -人間は一つのことに集中すると他のことが見えなくなる。

    この法則は良くも悪くも使える法則だ。覚えておこう-



ホームのベンチに置いてきたことにすぐ気づいた。

早速車掌さんを探そうと思ったらちょうど「切符を拝見します」と私の乗っている車両に入ってきた。

内心、ラッキー!と急いで車掌さんのところへ行き、事情を説明し、確認してほしいと伝えた。


車掌さんは「忘れ物は忘れ物センターに届けられます、今しばらくお待ちいただけますか?」とのこと。

あ~よかった、ありがたい、と感謝しながら席に戻った。

人間は忘れ物や紛失物などに気づいたら、すぐ対応したい、してほしいと思うのが普通だと思う。

私も普通の人間だ。

しかし、車掌さんはこの車両の「切符拝見」を続けていた。

私はいつになったら私の忘れ物への対応をしてくれるのだろうかと

思いながらも、自分の責任なので何も言えず、じっと我慢の子であった。


待つこと5分。

ようやく「切符拝見」が終わったようで、

車掌さんは「どんな忘れ物でしょうか?」とここでようやく聞きにきてくれた。

5分は長かったぁ。

差し上げるお土産なのでまた買ったら今の問題は解決する。

しかし、もしこれが大事な書類などで絶対紛失したら困るものだとしたら

5分がとてつもなく長く感じることだろう。


  -お客様の立場に立って、今一番にすべき優先順位を考えることが本当のサービスだ-



車掌さんは私の焦っていない顔色からゆっくりしていたのかもしれない。

車掌さんには車掌さんの仕事があるのもよくわかる。

私(乗客)の忘れ物はご自身の仕事よりも優先順位が低いということだろうか。


20分後、忘れ物センターに私の忘れ物が留め置かれていることをその車掌さんから

聞き、ちょっと安心。忘れ物センターに取りに行くことになるということだ。

食べ物なので食べてもらってもよいのだが、

今のご時世、じゃあいただきます、という人はあまりいないだろう。


その日は、東京でランチをしたのだが、日傘をお店に忘れてきて、

しばらく歩いたところで店員さんが走って持ってきてくださった。

私はお店の店員さんの対応を試しているつもりは全くないのだが、

ずいぶん探して探して走って下さったというのが、とってもよくわかった。

本当に感謝である。


  -何かあった時のお客様への対応の仕方で満足度は大きく変動する-



それにしても私の忘れ物はいつになったら治るのだろうか。

この問題解決の仕方を知っている人がいたら教えて欲しい(笑)


さて、新幹線の忘れ物には後日談がある。

日曜日から今日水曜日まで合計30回以上も忘れ物センターに電話をかけているが、

話中もしくは何十回コールしても出ない、という状況だ。いまだに連絡は取れていない。

このまま放っておく、という解決策もあるのだが、先方に更なる手間がかかるようので

何とか連絡を取り、荷物を受け取りに行かなければと思っているが、

またもやこの対応が気になって仕方がない。


  -お客様のことを考えて仕事をする-



これはそんなに難しいことなのだろうか。


きっと私の忘れ物グゼが治らないのと同じくらい難しいことなのだろう。

今日の話は完全な私のミスが原因なので、そういうことにしておこう。

そして、私もまた一つ、自分の仕事を増やしてしまった。

ムダな仕事をしないような仕事の進め方を教えているはずなのだが・・・(苦笑)


忘れ物を絶対しない、という人はそれだけで問題解決講師の私より効率的にできているのは

疑いようのない事実である!



朝の6時半。

4歳の息子が突然起き上がった。

「ママ!今日、海いこう!!!」


私はとっさに、海は暑いし日に焼けそうだと思い、

「海はいけないけど、川に行こう!」と息子の意思をいかにも尊重したように言う。


  -その意見の本意はどこにあるのか?確認しなければ、真のコミュニケーションにはならない-



もしかすると、川でなくてもよかったかもしれない。

しかし、そんな思いを知ってかしらずか、素直な息子に噛み付かれることなく、川に行くことになった。


子供達二人と私、合わせて三人で遊びに行くより、友達が一緒の方がいいはずだ。もちろん、子供にも私にも。


  -勝手な思い込みによる行動は、吉と出る時も凶と出る時もある。一種のギャンブルである-



早速、私と同類(失礼!)の行き当たりばったりの友達にメールをする。子供同士も仲がいい。

「ヒマしてるから同行しまーす」と即返信あり。


予定していた行き先はちょっとしたキャンプもできる場所である。

行ってみると、昨年と様子が違う。

昨年までは流れる清らかな小川が二本あり、その川の中州には木が生い茂り、

日向とは対照的な気持ちよい木陰があったはず。

それが今では開発され、オートキャンプ場らしいものができあがっている。

しまったぁ。


  -ご利用は計画的に。 昨年と今年は違う。そして昨日と今日も違う。

   常に情報を更新し、周囲の変化に気を配ることが、問題を発見するためのポイントだ-



事前にキャンプ場の情報を調べておけば、こんなムダ足はなかったはずだ。

(問題は事前に発見・解決されていたはず)


しかし、自分の肌で情報を感じられ、もうここには遊びには来ないという判断ができたことは非常によかった!


  -情報は現地・現物で確認しよう-



そこから車を走らせること10分。他の川へ移動。

大きな山の近くなので、ちょっと走れば他にも小川で遊べるスポットはたくさんあるのだ。

(こんな場所にすぐいけるなんて、なんとも田舎に住んでいるのがバレテしまう。笑)


ここは、ママ達は山の影で涼みながら、子供達が川で遊ぶのを見ているのにちょうどいい。



余談だが、

私は小さい頃から、自分で作った枠の中だかで生活してきたせいか、楽しい!と心に残ることを何もしてこなかった。

だから、今は楽しいかどうか、が非常に大きな基準になっている。

そして、子供にも楽しい思い出をたくさん作ってやりたいと思っている。



子供達が川で遊ぶこと、2時間半。

私の娘が川からあがってきて、「かゆい、かゆい」と足をかきむしる。

かぶれたように足がでこぼこ盛り上がっているところ、集団の蚊にさされたように密集したふくらみなど

確かにかゆそうだ。

かばんの中に「子供ムヒ」に入れてきてよかった、というより夏の間は必携なのでいつも入れっぱなしだ。

よく忘れ物をする私には、かばんに荷物をその都度入れるより、入れっぱなしがちょうどいい。


川から出る度に子供ムヒを塗っていたら、帰る頃には治っていた。

なぜそうなったのか、子供の頃から外遊びになれていない私にはさっぱり検討もつかなかった。

あとで別の友達に聞いてみると、その症状は「ヒルに噛まれた!」ものらしい。

そうとわかっていたら、水の中にいるヒルを皆で探したのに・・・と残念でならない。

何しろ、ヒルというものを写真でしか見たことがないからだ。


次回、川へ行った時には探してみることにしよう。


その夜、疲れきって、体はギブアップしていたが、顔と手足がほてってしばらく眠れなかった。

よく考えたら、日焼けとめを塗っていないことに気づいた。

子供には日焼け止めを塗ってやったのに、自分を忘れるなんて・・・

でも、子供が日焼けでヒリヒリ痛い姿を見たわけではなかったので、よかったよかった。


  -失敗は次回へ生かそう-



今日も心に残る夏の一日だった。一緒に同行してくれたMちゃんの行動力に感謝!


  -チームメートには偉業を讃え、常に感謝の気持ちを忘れない- 



今日のギャンブル、大勝だ!

私が考える問題解決とは、


どう判断・決断すべきかわからないことに対し、基準を決め、自信をもって解決にあたれるように

考える方法


である。


この4月から教師として働き始めた友達から相談の電話がかかってきた。

食・IT・福祉などなど専門分野を学べる高校だが、新しく生まれ変わったばかりの学校のため、

生徒の就職のためのサポートがまだ弱い、と彼女は言う。


彼女「コミュニケーションがうまく取れない子供が数人いて、きっと面接でも何もしゃべれないから、

    このままでは就職できないと思う。他の高校では、マナー教育とかしているみたいだけど、

    何かいい方法ないかな?」


私 「それは、該当する子供達全員は私と1ヶ月間、我が家で夏季戸塚ヨットスクールに決まりだわ!」


   -話をしようとしない子(仕事しようとしない人)は強制しても決して話せる(仕事をする)ようにはならない-


カット、カット。はいー、やり直し!

気を取り直して。


彼女「コミュニケーションがうまく取れない子供が数人いて、きっと面接でも何もしゃべれないから、

    このままでは就職できないと思う。他の高校では、マナー教育とかしているみたいだけど、

    何かいい方法ないかな?」


私 「子供達にどうなってほしいの?ただ単に面接に受かったらOKなの?それとも就職先でも

   うまくコミュニケーション取れるようになってほしいの?

   それから、コミュニケーション取れない子というのは、具体的にはどんな子?

   全員が同じ症状なの?」などなど。


いろいろ質問したけれど、彼女自身もうまく答えられない。

「あるべき姿」と「現状」をまだ確実に把握できていない様子だ。

結局、私は行動についてのアドバイスはしなかった。

「あるべき姿」と「現状」が浮き彫りになったらまた電話かけてね、そしたら次のアドバイスができると

思うからと伝えた。


彼女にとっては、何をどう行動したらよいのか知りたかったはずので、彼女の問題解決にはなっていないだろう。

しかし、長期的視点で考えた場合、この場限りの問題解決の手伝いをしてはいけないと考えた結果である。

  

   -問題解決は、その場しのぎでも緊急を要する場合と、時間的余裕があり長期的視野で考えた方が

     いい場合がある-



今回は、たった今解決しなければならない問題ではなかった。


非常によくありがちなのが、彼女の学校で就職問題が持ち上がった時点で、

「コミュニケーション取れないなら、コミュニケーションがうまくとれるようになるための研修したらいいよね!」

となってしまうことだ。

これではいくらお金をかけたとしても、ほとんど効果のない研修になるのは目に見えている。

私も会社に入社した頃、とにかく研修する側の自己満足だけで研修をよく行ってきた。

しかし、決して受講者の満足は得られなかった。

「問題解決」の仕方について勉強するまでは。


   -何か行動をする時には、徒労に終わらないよう、問題は何かを見極めること。

     そのためには「あるべき姿」と「現状」を明確にするべき-



君は、いつも「あるべき姿」と「現状」を見据えながら問題を解決しているか?

すぐに戸塚ヨットスクールに入れようとしていないか?(笑)