お金に「正しさ」はあるのか 仲正昌樹氏 ちくま新書
2004年出版でずいぶん前に買ったままツンドク状態で数年が経ち、ようやく読んだ本です。
面白いです。
バブル真っただ中、バブル崩壊真っただ中に金融業界にいたので、マネーとはなんなのか、非常に考えさせられるテーマです。
もともと交換価値しかなかった貨幣そのものが価値をもち、欲望を内側から作り上げる。貨幣に換算できなかったはずのものが換算されるようになる。
そして貨幣から紙幣へという禁断の発明・・・という話はゲーテのファウストにあるんですね、知りませんでした。
考えてみればたかが紙切れに価値を与える。これはすごい発明です。そして、皇帝に紙幣の発行を認めるサインをさせるのはメフィストフェレス!
なんだかものすっごく考えさせられませんか?