先週の私の所属の会に、先日記事で紹介した方が出席して下さいました。
退院から約2週間経ち、その間断酒会への出席は2回目だそうです。電車で50分もかかるところをありがとうございます。
アルコール依存症や断酒の記事を書くたびに馬鹿のひとつ覚えのように断酒会、自助グループと言う私ですが、何が何でも毎日行けなどとは思っておりません。
私は例会が好きなので出席回数は多い方だと思いますが、それでも1週間、10日と出席出来ない時はあります。
むしろ仕事や家庭、その他もろもろでそういう人が多数派なのです。
今現在は行政の援助を受けて治療に専念できる人、リタイアしている人、仕事が必ず夕方には終わり通いやすい場所に会場がある人、そのような人はアルコール依存症からの回復という意味では大変恵まれた環境にあるわけです。
そんな恵まれた環境になくても、病気から回復したいと思うなら手を打たなくてはいけません。
私の好きな主治医の言葉のひとつに、「ひとりでも断酒は出来るかもしれないけれど『確率の高いほう』にかけましょう」というのがあります。
私がお伝えしたかったのは、出席できる回数は少なくても断酒会をはじめ自助グループとパイプを持ってほしいということです。
そのためにも、行くと決めたとこだけはきちんと行ってほしいのですね。
先日、何枚かの名刺を貰いましたね?
その方がいる会場を「時間があるときに」訪ねてみてはいかがでしょうか?向こうはあなたのことを必ず覚えています。
パイプが出来ていれば本当に危なくなったときに助けを求めることが出来ます。より本音に近い話も出来ますね。
「飲みたくなった時に行ったらいいんや」と言って、実際に来た人を見たことがありません。たいてい飲み潰れて病院に現れるか音信不通です。
ふだん何の関わりもない場所に都合のいい時だけ行けるはずなど無いのです。
最近、ご自身で前に進もうという姿勢がすごく伝わってきます。
でも自分でキッツいことを思い出すのは、ひとりではやがてしなくなります。
それはあなたが弱い人間だからでなく、アルコール依存症の発症にも関わりがある脳のメカニズム、快感を求め不快は避けるという生物の本能的なことです。
自助グループに通うことで制限されることも出てくるでしょう。
そこは少し冷静に考えてみて下さい。
実感が無いかもしれませんが、あなたは命に関わる病気を持ってしまったのですよ。回復するためには辛抱しないといけないこともあります。その辛抱も一生ではありません。
だから今、少しだけ時間を割いてみませんか? どれだけ割くかはあなた自身で決めたらいいことです。誰に指図されることもありません。
最後にもう一つ主治医の言葉をご紹介。
「酒を飲まなくても人間いずれは死にます。普通に死ぬか飲んで死ぬかの差だけですが、それは裏を返せば素面で生きるか、酔っぱらって生きるかということです」。
そしてこの後に続くのです、
素面で生きたいのなら「確率の高い方にかけましょう…」
さらに「すべては皆さんの選択。私の人生ではありません」
う~~ん。厳しい。
それと、やはり「第二の否認」は自分ひとりでは解決に時間がかかりすぎます。しんどいのが長い間続いてしまいます。