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たか坊のブログ

スクリーン印刷の資材・機械を販売している商社を経営しています。

日々の日報を兼ねた記事をUPしています。

北海道のシルクスクリーン屋さんは、超多忙期が過ぎてしまいましたガーン
なのに昨日、夕方7時にお得意先の専務から私個人の携帯に着信がガーン嫌な予感・・・

「◯◯君が染み抜き剤を買っておくのを忘れていたらしくて・・・」

はいはい~っとガーン
弊社は土日はお休みなんですがねぇガーン

えっほらと会社まで行き、その間に別の社員さんから「ごめんねぇ~来てくれるのなら、◯◯のインクもちょ~だいビックリマーク


で、本日のお題は「染み抜き剤」

繊維製品にシルクスクリーン印刷した際に、
1.版にピンホールが有って(余計な)小さな点ができてしまった
2.そもそも大間違いして結構な面積を落とさなくてはいけない
などガーン

ボディの予備は無い・・・納期は迫っている・・・
どうしましょぉはてなマーク

って事が有る訳です汗


以前までは「トリエタン」や「(再生)エタン」が使われていたんですが、環境問題の観点からお国が販売を規制してしまっているので使えません汗

そもそもシルクスクリーン印刷は、適切なインクを使用して、適切な乾燥工程を踏んでいれば、インクを剥がす事はできない筈です。ボディ(素材)にダメージを与えれば別ですが。


詳しくは弊社Webページ にまとめました。

水性バインダーの場合とプラスチゾルインクの場合。
乾燥状態の違い。

びみょ~に違いますガーン

前述の通り、「最終」乾燥を行ったシルクスクリーン印刷は「剥がせてはいけない」筈なんですがガーン



このブログをキーワードで検索して下さって来訪して頂く際のトップが「感光剤」「感光乳剤」「ジアゾ」・・・・
が一番多い。(同じような事書きましたっけはてなマーク


んで、弊社のWebページ を見返してみると・・・

なかなかわかりずらいガーン


そもそも、感光乳剤のコーティングが手作業の部分が殆どなので、非常に数値化しずらい事でも有って、電話などで問合わせを頂いて、これまでの実際の作業光景を拝見させて頂かずに、細かなアドバイスをするのは難しい・・・


「厚膜版が上手くできない・・・」

というご相談を頂いて厚膜製版用の感光乳剤をお勧めするのは簡単なのですが、そりゃぁ一般の感光乳剤より高価ですガーン
高価なものを購入頂いて試して貰ったは良いけど・・・上手く出来ずに・・・・
なんて事になったら申し訳ないので電話の向こうのお客様に伺うこと色々ガーン

コーティングする際にスクリーンメッシュに押し付けるバケットの圧はどの位はてなマーク
メッシュの番手(#100とか#180とか)はどの位はてなマーク
ステンレスバケットのメッシュと接する部分のRはどの位はてなマーク


高価な乳剤を購入して頂く前に試していただける事は結構有りますニコニコ

前の会社に居ましたがガーンガーン

相手の状況・設備を聞きもせず「これで絶対です!!」と言い切り、
結果上手くいかなくて、事後に設備・環境が違うのを知ってから
「そんな設備でやってるのが間違いビックリマーク」と言う御仁ガーン

なんでも自分の言う事が正しくて、自分の意見に賛同して貰えなかったら不機嫌になって・・・
それでもリーダーシップがあればまだ良いけれど・・・・
あ・・・・・やばい・・・愚痴になってきたガーンガーンガーン


北海道にしか居た事がありませんので・・・・

大阪1回(2週間)、仙台1回(2ヶ月)、
あとは高校の修学旅行で大阪→東京経由1回ガーン
中学校の修学旅行で十和田湖ガーン

なので他地区の気候・風土なんかまるで解っていませんガーン

感光乳剤は湿気が多いと壊れやすい・・・・コーティングの後の乾燥が不十分のまま焼付けしたら壊れやすいとか色々あります。北海道は意外とカラッとしてるのであまり気づいておりませんでしたガーン


いや、ほんとコミュニケーションって難しいです。

このブログにも何度か書いた事で、重複しているとは思いますが。
昨今の生地メーカー様が作られる繊維製品は、シルクスクリーンプリントや熱圧着ラバーシート加工等の際に「再昇華(ブリード)」してしまう製品が多くなって来ています。
特に「吸湿速乾」を売りとした商品。又、製品原価を抑える為に再生原材料を使用した商品。 いずれも「ポリエステル繊維」を「含んだ」商品に前述の加工を行なった際に再昇華を起こす事が多くなって来ています。

本稿の趣旨とは外れますが、筆者の主義としては 「安くすれば良いってもんじゃない」 と考えています。
確かにエンドユーザー様にとっては、安いに越した事はない・・・です。
しかし、 例えばこれまで1着1,200円だったTシャツが1,000円になったとします。メーカー様はこれらの商品を、例えば6掛け(40%引き)で加工業者様に卸していたとすると・・・・ 加工業者様が一切値引きせずに販売したとして(加工価格を考えない場合) 1,200×0.6-1,000×0.6=120 120円もの利益が削られる事になってしまいます。
安いに越した事はないのです。ただ「安易」な価格のみに頼った戦略は・・・・


本題は「ブリード」でした。 本来、ブリードしないインクは有りません。

ブリードしてしまう生地は「昇華染料」を、ある温度で昇華転写させて作られます。 なので「ある温度」以上の熱加工が行われると、昇華染料は逆行、すなわちプリントされたインクの方向へ引っ張られます。 昇華転写した染料が再度昇華・・・再昇華します。

シルクスクリーンプリントのインクは水性・油性を問わず熱加工します。

水性インク(バインダー)は熱加工しなくても良い・・・という認識は間違いで、洗濯堅牢性(何度洗ってもはがれないかなどの他に対薬品への強度の度合いも判定基準に有ります)に格段の違いが見られます。
また、架橋剤を添加して低温で硬化させたとします。 加工後、間もない時には再昇華は発現しないかもしれません。 しかし「ウレタン樹脂」を主成分とするインクは、このウレタンが昇華染料を誘引して再昇華させてしまいます。

弊社が販売しているオールマイティバインダー(水性)やスーパーテックス(油性)は極めて再昇華「しずらい」インクです。

一番良い方法は、生地に一番近い部分に「活性炭」をプリントする事。活性炭は染料を吸着する性質を持ちますので、ここで再昇華はStopします。

熱圧着ラバーシートで再昇華しない事を謳っている製品は、活性炭の層が用意されています。



お客様の悩みをお聞かせ下さい。それらを解決する事が弊社にできる唯一の仕事です。
ブログをキーワード検索で訪れて下さる方々で、最近多いのは

感光乳剤関連

です。


で「保存期間」とか「使用期限」というのが多いので、今日はそのお話ですニコニコ


単刀直入にお話して、乳剤によって違いますガーン
これで終わったらなんの足しにもならないのでガーン


多くの2液性感光乳剤は3ヶ月という使用期限が多いです。
あくまでも、主剤にジアゾ(感光剤)を添加せずに「冷暗所」に保管した場合です。

3ヶ月を過ぎたらいきなりオジャンって訳ではないですが、だんだん抜けが悪くなってきます。
又、多湿なところに保管すると、どんどん劣化が進行しますので、試用期間は短くなります。


大まかに、精細な版を作る事のできる(感度の良い)感光乳剤ほど使用期限は短くなり・・・
厚膜製版の乳剤も保管条件が厳しく・・・・


皆様。。。。感光乳剤は冷蔵庫に保管しましょうニコニコ
お久しぶりですガーン

って、別に怠けていた訳ではないのですがガーン最近、なかなかネタが思いつかなくてガーン


唐突ですが、皆様は「放射温度計」ってご存知でしょうかはてなマーク
Tシャツプリントを大量になさる方の中にはお持ちになられている場合も多いかと思います。


放射温度計には、お手軽なものだと片手に握って持つタイプの物が有ります。
ボタンを押すと赤いレーザー光はてなマークが出て、遠くの(勿論近くも)物体の表面温度を計測する事が可能ですニコニコ


なぜ唐突に放射温度計の話かと言うと・・・


繊維製品にプリントする場合、その多くは熱乾燥を必要としますが、温度をある程度正確に把握するためには絶対に用意していただきたいものなのです。
ただ、繊維製品にプリントする材料にも水性・油性・・・・と色々有ります。

中でも、トンネル乾燥機を使う場合。そしてヒートプレス機を使う場合に必要になりますニコニコ

※釜・・・正確にはドライラック押込み式乾燥炉をお使いの場合は、別のものがあります。


トンネル乾燥機の殆どは、筐体に温度標示計が設置されています。

が・・・・この温度、どこまで正確なんでしょうかはてなマーク

トンネル乾燥機のメーカーや、その構造(温度センサーの設置場所)によってまちまちですが、殆どが「目安」でしかありませんガーン

インクにも因るのですが、プラスチゾルインクの場合、その乾燥条件は大概が「160度で30秒」とかです(低温乾燥のプラスチゾルもあります)。そして、これってプリントされたインクの温度が対象です・・・・

トンネル乾燥機の温度センサーは、流れてくるTシャツにプリントされたインクの温度を検知できるようには作られていません。あたりまえガーン
温度センサーの大概は、熱源のそばに設置されているのです。
複数のセラミックヒーターを使っているトンネル乾燥機なら、そのいずれか1~2本。複数の遠赤外線パネルを使っているものなら、そのどこか・・・・

トンネル乾燥機はその名の通り、トンネル形をしていて入り口と出口がありますから、当然空気の対流が起きています。どこかが熱くてどこかが温度が下がっていますガーン極端な話、襟付きのウエアの場合と、襟無しのウエアを通した時でも空気の対流が微妙に変わっているはずですガーン


水性バインダーをお使いの場合は、フィクサー(架強剤)を混ぜたりする事で、乾燥後の洗濯堅牢性を上げる事が可能なのでまだ良いのですが。
プラスチゾルインクの場合は「熱」が絶対条件ですから本当に大切な事です。

ちなみに、プラスチゾルインクの「表面」が乾いている(固まっている)事と、繊維にきちっと密着している事は別の話ですガーン
綿100%の生地は、繊維自体、細かい繊維が枝分かれの様になっているので、くっついて(いるように見える)いる事が多いですが、選択堅牢性はどうでしょうかはてなマーク同じ乾燥条件で、目の細かいポリエステル生地や、ナイロン繊維に行った場合・・・・短期間に剥がれてしまう・・・・事も大いにありえます。。実際の温度が足りていなければ。


ヒートプレス機・・・・手短に書きますがガーン
熱源の「コテ」の平面全体が、同じ温度には・・・・なっていませんよガーン放射温度計で測ってみてください。
多くのヒートプレス機の内部は、電熱線が這わされている・・・・こう解れば明らかですよねガーン

熱圧着したラバーシートが・・・転写紙が・・・剥がれた・・・・
こんな時には、内部の電熱線のどこかが破損した・・・可能性も有りです。放射温度計で測ったら、一発で原因が解ってしまう時もあります。


結構便利な・・・・というか、プリントされるなら必要な「放射温度計」のお話でしたニコニコ
自分は、まず体温を測ってみましたガーン