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たか坊のブログ

スクリーン印刷の資材・機械を販売している商社を経営しています。

日々の日報を兼ねた記事をUPしています。

記事をほぼ書き終わった瞬間にPCが固まりましたショック!

力尽きそうですが書きなおしますガーン


まずは、熱乾燥についての基本的なおさらいですガーン

なぜ熱乾燥を行うかと言うと、それはインクとプリント繊維との密着・接着強度の為です。

水性バインダー は、自然乾燥でも良好な密着を得られますが、熱乾燥を行う事で、もっともっと強固に密着させる事が出来ます。
これに対して、プラスチゾルインク は「インク全体」が一定の温度の温度にならなければ、硬化・密着しません。

大切なのは、「インク」自体の温度が硬化温度に達しないといけないので、乾燥器の温度表示が達していれば良いという問題ではないと言う事です。

乾燥機の熱源と、乾燥すべきインクの空間を風が吹き抜けるように扇風機を設置して見て下さいガーン
放射温度計等でインク表面の温度を測定すると、かなりの温度降下が解ると思います。

トンネル乾燥機・コンベア乾燥器等のベルトの入り口出口の向きが乾燥温度を変えてしまうという事がお解り頂けると思います。

例えば160度で硬化するインクを使用する場合、機械の標示温度を160度に設定すれば良いのではなく、

インク表面の温度が160度になる場合の、機械の温度表示を、通常の乾燥温度目安にするべきだと言う事です。


と言う事は、熱プレス機で乾燥する事は可能ではあるけれど、相当の技術を要するという事になります。

熱プレス機は接触乾燥機ですから、まず

1.乾燥時点でのインク表面温度が測定できない
2.おまけにインクに厚みが有る限り、表面の温度と、繊維と接している部分の温度に差ができる

事になります。


さて、スポットドライヤー(FlashDryer)のように、多色印刷の場合の中間で乾燥する場合の機器は、完全に乾燥できなければいけない訳ではなく、指で触ってべとつかない程度に乾燥すれば良いので、上記ほど厳密な乾燥が必要な訳では有りません。


という事から、色々な方法が考えられます。

ただ、大切なことは

「乾燥ムラを起こさない」

ヒートガンなどの様な、ヘアドライヤー状の機材で乾燥すると、インクのあちこちで乾燥にムラが起きます。
最終的にプレス機でかんそうするんだから・・・・と思われるでしょうが、最初に起きたムラは、最後までムラとして残ります。


これまでお話しした事を、心配無く乾燥できる装置は「遠赤外線」を使用した乾燥器を使用する事に尽きるのです。

過去にもお話しした事があるので、簡潔にお話しすると、遠赤外線の乾燥は、炭火で肉を焼いた時を思って頂ければ簡単なのですが、


表面温度と同じ温度が裏面まで到達する

からです。


そうでない乾燥方法を取った場合、最深部を160度にしようと思うと、表面部は当然160度より高い温度になります。
プラスチゾルインクは硬化温度を超えると再度溶けてしまうので、冷えて固まると平滑性が出て、どんなインクを使用しても「ツヤ有り」に仕上がってしまいます。


永い事この仕事をしていると、色々な機械に出会います。

一見よさそうな機械でも、これらの基本に照らして考えた場合「安くても役に立たない」物があちらこちらに存在しますガーン

私が見た事が有る機械で、一番残念な仕事をしてくれている機械は、

能力的には十分だけど、ヒーターの支持部分の瀬戸物が、ヒーターの根本と完全に密着していて、熱膨張で支持瀬戸物が短期間で割れてしまう物。
IC基盤との熱遮蔽を考えていないので、いとも簡単に誤動作してしまうもの。

製造メーカーはアメリカだけど、製作現場はほとんどが中国でしたガーン


この業界に関わらず、安価に製造する場合、中国・東南アジアがセオリーかもしれませんが、実用できるものを作って頂きたいものです。


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私事でほんの少しあたふたしていたので、ブログに間が空いてしまいましたガーン


「1」という事で、可能ならば連載しますガーン


まず、Tシャツを印刷する機械についてですが、呼び方は「Tシャツプリンター」とか「マニュアル・プレス」とか言います。
日本では「Tシャツプリンター」と呼ぶ事が多く、アメリカなどでは「プレス」と言います。

さて、良く有る、刷り板部分(下)も版をホールドする部分(上)も複数あって回転するプリンター。
これは上下4枚や上下6枚など、8枚や12枚も有ったりしますが、今回は4枚と6枚を比べてみます。

版をホールドする部分の数は、多色印刷の可能色数なので、4色までしか刷らないのならば4つで良いし、5色・6色の多色プリントをしたいのなら6つのホールド機を探すべきです。

刷り板は、4枚と6枚ではどう違うのかと言うと、ほとんど意味は無いように思えます。
Tしゃつなりを、一度に4枚または6枚装てんしてからプリントする、、、を繰り返すだけですからガーン

ただ、刷り板4枚の機械は1枚刷って、次の刷り板まで回転させるのは90度です。でも刷り板6枚の機械は60度回すだけで次の刷り板がやってきます。
当たり前の話ですがガーンこれ重要。

数十枚刷るだけならまだ良いのですが、120枚刷るのに30回転させるのと、20回転で良いのとでは腕の疲れ方が違います、はい。


さて、今度は製品の精度です。

きっとどなたもそう思うに違いないのですがガーン

同じ精度の機種だったら安い方が良いに決まっていますよねはてなマーク
そりゃぁ私だってそうですものガーン

一番気をつけて頂きたいのは、外見は同じ形をしていて値段が安いからと言って選ぶと、そこには永く使えない機械が待っているという事ですガーン

一番のポイントは

1.版のホールド部分がスチール製なのは当たり前として、剛性はどうか。

 安く作っている者は、ここの作りがやわなので、永い事ホールドを繰り返し、印圧をかけると歪んでしまいます。この歪みに寄って、多色印刷がずれる事になります。要は多色印刷機として使えなくなるガーン

2.刷り板を支えるアームの長さは足りているのか

 安く作っている者は、このアームの長さが不十分で、プリント部分や版を作る際に制限ができてしまう。

3.刷り板部分を回転させて、ある位置で動かないようなロック機構が有るか

 このロック機構が無いと、刷ってる最中にぐらぐら動きますガーン


書こうと思うとまだまだ有りますガーン


結構格好の良いキャッチコピーのついた商品が有りますが、大切なのは本質なのでガーン
購入時には、このようなポイントをきちんと説明できる販売店から購入する事をお勧めしますガーン

アメリカ製だろうが中国製だろうが、そんな事より中身ですガーン

次回はスポットドライヤー(FlashDryer)の選び方ですニコニコ


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そう言えば、数日前に書こうと思って伸ばし伸ばしにしていたテーマを思い出しましたガーン


時々、プラスチゾルインクでマット(艶消し)のものは無いのですか?」

という質問を頂きます。

答えは

「プラスチゾルインクは、適正な乾燥を行えばマットが正常です」ガーン


じゃぁ、なぜこんな質問が多いのでしょうかはてなマーク


それは、インクを販売する所がきちんとしていないから。ただそれだけガーン


インクの説明で「160度以上で乾燥します」とか

「プレス機でも乾燥できます」とかいう説明書きを見かけますが。

完全な間違いでもなければ正しくも有りませんし、これが「艶有り」になってしまう原因ですショック!


じゃぁ、水性バインダーはどうでしょうニコニコ

水性バインダーはより高温にして乾燥しても、艶有りになる事はありません。

が、プレス機で乾燥すると、やはり艶有りになってしまいますガーン



それぞれの原因ですが、まず「より高温にした場合」

プラスチゾルインクは、硬化温度で可塑剤が適度に気化し、硬化温度を超えると、主剤であるPVC(塩化ビニル)が溶けだします。
熱乾燥を停止すると、解けたPVCが再度固化します。この際に艶が出てしまいます。

対して水性バインダーは、液体媒質のアクリルやウレタンのエマルジョンで、乾燥温度でターペンがいなくなります。より高温になっても、再度融解する事はないので、艶は出ません。


原因その二のプレス機乾燥の場合。

こちらはとっても物理的な話です。
プレス機のコテがペッタンコのツヤツヤなので、インク表面の平滑性が出る為に艶有りに仕上がります。


どちらのインクをお使いになるにしても、温度管理がとても大切だというお話ですニコニコ


プラスチゾルインクは水性バインダーと違って目詰まりしないし、常温では半永久的に硬化しない。
こういうPRは言いすぎです。

水性バインダーは水系なので常温でもターペンが気化してしまうので硬化が始まります。
プラスチゾルインクの可塑剤は常温では気化しない(沸点が高温)ので硬化しない。

でも、劣化とは別問題です。プラスチゾルインクは常温でも劣化します。という事は使えなくなるという事でしょうガーン

プラスチゾルインクは不要な部分、例えば手指についてしまったらどうしますか?
水性バインダーは水洗いで容易に落ちますが、プラスチゾルインクは容易には落ちません。有機溶剤で手指を拭かなければならなくなりますショック!


弊社は、プラスチゾルインクの味方でも、水性バインダーの味方でも有りませんガーン
プリントする方の作業環境等をお聞きして、より適したインクをご紹介していますニコニコ
本日はこんな時間にブログを書いていますガーン

と言うのも、昨日、スクリーンの張り方について「良い方法が有るよ」と書いたところ、「教えて下さいメール」が怒涛のように届きましたガーン

昨日までは、個々にメール等でお知らせしようと思っていたのですが、考えを改めなければいけなくなりましたガーンそれで、慌てて今書いていますガーン


話は少し長くなりますが、我慢して最後までお読みくださいガーン


要点は次の様になります。

1.弊社はシルクスクリーン印刷の資材・機材を販売する会社です
2.そして、責任を持った情報を開示しなくてはなりません


今回ご紹介しようとしている「シルクスクリーンの良い張り方」は、一見「とある機材」を使えば誰でも簡単に張る事が出来るようになります。勿論、多少の出費はかかります。
でも、それ以上の価格の機材を買うより、理想的なテンションが得られる張り方ができます。

ただ、ここが大きなポイントですが、「有る機材」に弊社が多少手を加えます。
その「手を加える」部分を理解していない方が、表面だけなぞって真似をされると、後々問題が起こります。

弊社のジレンマをお察しいただければ非常に有りがたいのですがガーン

良いもの、良い方法をお知らせする事で、世の中にもっと良いプリントが広がれば良い。
そう思う反面、上辺だけなぞった、間違った情報の頒布は避けなければいけない。

ただ、ネットに情報を上げると言う事は、片方の効果が見込めるだけではなく、もう片方の危険性も伴うのですよね。


このブログでも、何度か書きましたが、特にネットの情報は、見る皆様が取捨選択して頂かなければなりません。
とことん思いつめたら、何も書けなくなってしまいますがガーン


100円で買って1日しか使えないよりも、1,000円出して1年間使えた方が良くないですかはてなマーク

同じ品質のプリントをするのに、1,000円のインクを買って、100枚作れるのと、3,000円のインクを買って1,000枚作れるのとどちらが良いですかはてなマーク

難しい言葉で言えば「費用対効果」はてなマーク

悪い言い方をすると「安もの買いの銭失い」ガーン


そういった事を起こさないように心掛けるのは、商いをする者の鉄則だと思います。

という事を色々考えましたのでガーン
大変申し訳ありませんが、今回の

「理想的な紗張りの方法」

につきましては、数日後、きちんとした安価な商品としてHPに掲載させて頂きたいと思います。
何卒ご理解頂ければ幸いです。


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最近、ホームページに細かな細工をしたら、一段とアクセスが増えましたニコニコ


で、同じ様なご質問が多く有ったので、今日は「紗張り」について書かせて頂きますニコニコ



これまで何度か書かせて頂いていますが、スクリーン印刷の版で大事な事の一つは、スクリーンの「テンション」。びーーんと張っているかどうかが、印刷時の版離れに影響するという事です。

フィルム上に版を作った物を、プラスチックなどの枠に「後からはめ込む」方式の版は、残念ながらテンションは不十分で、これをどうにかして改善できる訳ではありません。だって、既に画像が出来上がっているフィルムを引っ張っちゃったら、大切な画像が歪みますガーン

という理由で、本来はアルミ枠などの枠にスクリーンメッシュを張る際にびーーーーーーんと引っ張りながら張るのが正攻法ですニコニコ

で、これを皆様ができるようにするには。。。。。。。

巷では、下の写真の様な機材が販売されます。



ストレッチャー


4つの器具の中央に枠とスクリーンメッシュを置き、枠を押しながらメッシュを引っ張ります。
そして、その状態のまま、メッシュと枠を何らかの接着剤で張り付ける訳です。


ただ、この方式ですと、理想のテンションが得られませんガーン

この方式で張られたスクリーンメッシュのテンションは、枠の四隅、いわゆる「かどっこ」に集中してしまいますショック!
多分、多くの方はガーン枠の中央寄りで印刷したいのではないでしょうかガーン

という訳で、大事なテンションを枠の中央にしっかり整える紗張り方法があるのですニコニコ

例えば、上写真の様な機材の価格がおいくらするのか私にはわかりませんがガーン
もっともっと安価で確実な方法があるのですなニコニコ

これはとっても面白いやり方なので、興味のある方はお問い合わせ下さい。
業者さん以外ならお教えしますガーン


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