ラノベの途中ですが、今回のテーマはオーストリアの食卓です、
さて、
我が家の近所にある竹林も年々刈り込まれていくせいか、昨年はウグイスの声を聞けずじまい。
いつも2月の下旬頃になると、「ホ~ゥホケ・・・」と弱々しい声が聞こえ始めるのですが、今年もそんな声が聞けないまま3月も下旬に突入か?と言ったところ、ナント!先週末、朝方花壇に水を撒いていたところ「ホ~ゥホケキョ」と未だ声が小さいながらも立派な泣き声が聞こえるではあーりませんか!!
思わず、竹藪に向かって「ありがとねーっ!!上手だねーっ」と気持ちを送っちゃいました。
心なしか、暫く元気に鳴いてくれていましたよ。
さて、今年も例年に比べて少し暖かい様で、桜の便りもチラホラと聞こえてきました。
レストランの食材も春到来。
春と言えば、定番のホワイトアスパラと・・・・ここ最近では鰊(にしん)。
我が家では鰊と言えば身欠き鰊でした。
母が余り魚が好きではなかったせいか、我が家の食卓は鯵やお刺身類、カジキマグロと言った癖の少ない魚が多かった。
その中で、身欠き鰊は異彩を放っていたと言うか・・・・あれ、独特の味がするんですよね。
お正月の縁起物「数の子」も独特な風味がありません?
数の子を食べ乍ら白ワインなんて飲んでみなさい、アナタ。
もぉ、生臭いから~。
でも、ヨーロッパでは鰊が良く食べられているんです。
でね、長年「あんな生臭いモノ良く食べられるなぁ。」って思っていたんですが、ある時、レストランで鰊のマリネが出て、半分渋々口に入れたところ、これがまた美味しい!!
その後、ソテーか何かで鰊がメインで出た事があったのですが、やはり美味しい。
鰊に開眼でした。
と言う事で、今回の前菜は鰊。
あぁ~春だなぁ~ってつくづく思っちゃう。
何かさぁ、春だなぁって思うだけでも幸せになっちゃうと思いません?
時計周りに、右上から鰊とドライトマト、アーティチョークのゼリー寄せ。
実は、アーティチョークは10数年ずーっと、何故かシェフが苦手としてきた食材。
レストランのスペシャリテのハムに合わせる卵とホースラディッシュに少量のメープルシロップを加えたソースが、絶対にアーティチョークに合うので、私は以前、幾度となくその事をサーヴィスの方に話しをしていたのですが、サーヴィスさん達も「僕もそう思うんですけどね、なんかシェフがアーティチョークと言うと嫌な顔するんです」との事。
アーティチョークはオーストリアでも良く食べられる食材ですが、私は「そんなモン茹でて出しゃーいいだけなのにぃ」と思っていたんです。
でも…多分、伝統料理を作れる料理人には、ボイルしただけなんて職人魂が許さなかったんでしょうねぇ。
「ひえええーっ。アーティチョークがぁ…こんな、予想を上回る位バージョンアップされて出てくるなんてーっ」と、思わず仰け反った(イメージ的に)。
山芋と言うかユリ根と言うのか、軸のホックリ感を残しつつ、ブイヨンで丁寧に味付けされ、他の香味野菜やトマト等の香りや味と相乗効果を成して、繊細かつ上品なアーティチョークと鰊のゼリー寄せになっていました。
流石やね・・・。
次に、鰊と淡路島産新玉葱のマリネ、ビーツとオレンジと鰊のサラダ仕立て、ジャガイモとリンゴ、鰊のサワークリームを使ったサラダ仕立て、と鰊を満喫。
そして、今回はホワイトアスパラが入荷していると言う事で、スペシャリテとしてアスパラをオーダー。
軽く茹でたアスパラガスをバターで軽くソテーし、ザルツブルグ産の塩で頂きました。
下の方には心地よいエグミがあり、穂先はホックリ。
シンプルだけど毎年楽しみな料理です。
スープは、淡路島産新玉葱のスープ。浮身も玉ねぎに薄くセンメル粉をまぶしてフライにしたもの。
玉葱の香りもさることながら、ホント甘~いの。
飴色にならない様に気を付けながら、これだけの甘さを出すのって、本当に丁寧に作ったんだろうなぁ・・・・ホント有難い。
こう言う料理を頂くと、感謝しかないです。
ソルベは、これも春ならではのお楽しみホワイトアスパラガスのソルベ。
実は、これが物議を醸し出した一品になろうとは・・・・。
仲良くさせて頂いているソムリエールさんが「ミルクのソルベ」とオーダーの時に説明され、持って来て頂いた時も「ミルク」と説明して下さったので、「あぁ、ミルクなんだ」と思って食べたのですが「んっ?!・・・これ、ホワイトアスパラのソルベに似てね?」と思ったんです。
食べれば食べる程、このコクといい風味といい、そして塩加減といい・・・そこで「ねぇ、言われないとアスパラのソルベかと思っちゃうね」と遠回しに聞いてみた。
あちらさんも「そうですねぇ」とニコやかに言った後「えっ、ちょっと待って。やだー、もしかしたら私知らなかっただけかも、聞いてくる~」といつもの冷静沈着でクールビューティー(でも面白い)な印象は何処へやら、今まで見た事がない勢いでキッチンへ消えて行った(笑)。
そこからがキッチンでは大騒ぎ。
「ソルベ何だしたっ!!」とシェフまで加わっての大騒ぎになってる~。
いやぁ・・・別にミルクでもアスパラでも良いんだけど、私・・・。それに(奥で騒いでいる間に)今の一口で食べ終わっちゃったし…と、思っていると、いつものニコやかさでお戻りになった彼女は「当たってました。やはりアスパラでした」との事。
思わず「ちょっとぉ、私、凄くなーい?」と調子に乗る私。
おい、おい、最初はおっかなびっくりで伝えたろっ!!
そしてメインは、黒ムツのソテーとキャベツのラグー。
このキャベツのラグーはパプリカの他に隠し味程度にカレー粉が使われているのですが、他にも優しい甘味がある事でまろやかに纏まっています。
下にマッシュポテトが敷かれていて・・・・・こちらも一見シンプルですが癖になるソース。
さてデザートですが、前回、私が最近甘いモノは極力カットしている話をした事、プティフールのお菓子はカットして頂いている事から、ナント!デコポンを付け合わせではなく単体で出して下さるという特別対応。
デザートはねぇ…・・・デザート部門の子達もホント頑張っているので、幾ら甘いモノを控えると言っても、きっちり食べないと!!(それに本当は甘いモノも好きだし)と思うだけに、こんな風に対応をして下さるのって、ホント感謝!!
で・・・・しかし、デザートが中々出て来ない。
サーヴィスの方も「すみません、もう少し待って下さい」と・・・。
どうやら、筋1つ残さない様に綺麗にナイフでカットして、どういう風に盛り付けようか悩んでいたとの事。
サーヴィスの彼女なんて笑いながら「時間をかけた割にこの仕上がりで・・・」と、かなり笑いを堪えていらっしゃいましたが・・・・大人になると柑橘類を他人から剥いて貰う機会なんてグッと減りますからねぇ。
違う意味で新鮮と言うか、感激と言うか・・・・ただ、待つのは長かったけど、食べるのは早かった。
デコポンの皮を器に見立てたかった様です。
パティシエグループの子は2人とも外見も勿論ですが人柄的にも可愛くて…2人で時間と戦いながら必死で作ったかと思うと嬉しいしです。
↑ダイエットの為では無く、健康の為、一皿でも多くこちらのお料理を頂きたい為とは言え、特別にオーダーメイドのデザートを用意して頂いて、まるでシシィの様な待遇に感謝です。
私が最近、お酒を止めたり、甘いモノを減らそう(難しいけど)としているのには、実はある取り組みがあります。
と言うのも、一生涯薬(漢方など生薬は別です。医薬品の方ね)や医者にかからない生き方をしようと調整中だから。
詳しくはまたいつかの機会に書こうと思うのですが、どうしても今の医療って、医療=経済としか思えないのね。
薬漬けやチューブに繋げて少しでも長く生かしておこう、そうすれば家族は安心するし経済も回るから。
多くの人が長生きをしたいと思うのは確かだけど、でもさぁ、それって幸せな長生きだよね?
自由を奪われて、苦しくて、いつ死ぬのかヒヤヒヤしながら生かされるのって嫌だなぁって思う。
私はコロナも含めて、今の医療って、なんだかとても矛盾している気がするんです。
あっ、勿論、真っ当に頑張っているお医者さんや看護師さんには感謝していますけどね。
職場も健康管理課なんて部門が出来ちゃって・・・・なんだか、会社に縛れているみたいで凄く嫌なの。
ヘタをすると、健康と言う名目の上に管理社会になっていくんじゃないかな?とか、医療も経済活動じゃないかなぁ、とか・・・勿緊急の時は西洋医学は大事だけれど、結局、身体を治すのは自分なんですよね。
自然治癒力のサポートが医療であって、医学が直しているんじゃないと思う。
あくまで全てが自然の摂理。
未だ未だ全然齧っただけの量子物理ですが、それを知っていくと自然の摂理って迷信でもなく、自分の外にある事じゃなくて、波動を整える事で大小関わらず、どんな病気にもアプローチ出来るんじゃないかって思います。
今は未だ何をしたらよいか分からないので、取敢えず魂の入れ物である、身体のケアをする為に、白砂糖は出来るだけ止める方向にしようと言う事で・・・・。
でも、申し訳ないけれど、美食家的視点から言うと、身体に良くても美味しくないヴィーガンスイーツも沢山あるから、普通のデザートが食べたい時は我慢しないで食べます。
ストレスは一番良くないので。
それに幸せを感じるのが一番ですから。
お酒は・・・散々飲んで来たからねぇ。
それに飲まない方が勘が冴える様な気がするし・・・・健康と言うより、気持ちの問題かな。
今はまだ試行錯誤なので厳しい方向に向かったりもしちゃうけど、その内無理なく出来る様になると思う。
それに、出来るだけ自然に生きよう・・・・って思ったらね、波動に詳しい人とか、漢方や気に詳しい内科医さんとか、私の考えに近い人に出会う様になっちゃった。
宝石との出会いも、ここに繋がっていたのかもね。
・・・・って、おい、おい、これオーストリアの食卓のコーナーじゃないんかいっ!
最後は纏まらなくなっちゃったけど、食卓も春到来!
未だ未だ縛りはあるけれど、可能な限り春を満喫しましょう、ね。
前回写真を撮り忘れた、グリーンピースと生ハムの香りだけをつけたクリームの泡のスープと、燻製にかけた寒鰆とシュークルートのアミューズ。