[オーストリアの食卓②-流石にカトリックのお国柄。人生に必要なスパイスって― | Salon.de.Yからの贈りもの〜大事な事は全てお姫様達が教えてくれた。毎日を豊かに生きるコツ

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元ワイン講師であり歴史家。テーブルデコレーションを習いに行った筈が、フランス貴族に伝わる伝統の作法を習う事になったのを機に、お姫様目線で歴史を考察し、現代女性の生きるヒントを綴ったブログ。また宝石や精神性を高め人生の波に乗る生き方を提唱しています。

ハプスブルク家は神聖ローマ帝国皇帝を歴代務めたお家柄。

 

では、神聖ローマ帝国ってなに?

 

実は、ローマ帝国と言っても、イタリアのローマとは全く関係ありません。

 

サラッと簡単に言えば、キリスト教を信仰するドイツ国民の帝国、と言う事。

「ローマ」と言われるのは、ずーっと昔、ローマ人がドイツ一帯を支配していた時代があったので、その名残なんです。

 

そして、3名の選帝侯と4名の聖職者の推薦によって選ばれた諸侯が、無事、選挙で皇帝に当選するとローマ王と呼ばれます。

そして、そのローマ王が遥々イタリアへ行ってローマ教皇自ら王冠を授けられて晴れて皇帝と名乗る事が出来ると言う訳。

 

ちょっとややこしいですね。

 

天国の平和を守るのがローマ教皇。そして地上の平安を守るのがローマ王(皇帝)。

つまり、神聖ローマ帝国の皇帝であることは、カトリックを守護すると言う事なんです。

 

皇帝と言っても手当が出る訳でもない、所謂、名誉職ですが、この皇帝と言う響きに憧れて、ヨーロッパのキリスト教圏内の王様達は、皆んな皇帝になりたがったんです。


そして、始祖ルードルフから、途中、若干王冠を奪われた時期がありますが、代々ハプスブルク家の当主が皇帝職に就いていただけに、ウィーンの街には沢山の教会があります。

 

それもシンプルな外観から、ゴシック建築、バロック建築と言う豪華なものまで。

 

そんなオーストリアらしいお料理が、今回のスープです。

 

こちらのスープはニンニクとじゃが芋のピュレをフォンとクリームでポタージュにしたものですが、実は、この浮身に秘密があります。

 

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今回の浮身。中身は的鯛ですが、的鯛を揚げた衣がパルメザンチーズと、人生に必要な13種類のハーブを使っています。

この人生に必要な13種類のハーブとは聖書の中に出てくるのだそうですが、クミンシードなどスパイスも使われていて、香り豊かで本当に美味しいです。

 

スパイスやハーブは滋養強壮に良く、精神にも良い影響を与えますよね。

 

健康で、明るく、前向きに・・・そして悪い事が入り込む隙がない様に。

 

私達は地球と言う星に観光に来ています。

宇宙に流れるエネルギーは愛のエネルギーと同じエネルギーで作られていると言いますので、神様は、私達が辛く苦労をする為にこの地球と言う星に遣わせたのではなく、思う存分楽しみなさい。そして魂を成長させて還っておいで、と解いているのでしょう。

 

ニンニクを使っているとは言え、全くニンニクの香りは無し。

ブイヨンの旨味とクリームのコクと旨味、そしてハーブの青い香りが、絶妙にマッチングした優しい味のスープです。

 

最初、スープだけを飲んでいると、塩味の優しい、ほっこりする味ですが、これが浮身のフランス産ポルチーニやスパイシーな衣を纏った的鯛と頂くと、丁度良い塩気になります。

 

勿論、スープの味わいもしっかりとしているので、何口か頂いている内に、スープ自体の味も丁度良い塩気に・・・・。

 

ポルチーニも何気なく使われていますが、食感といい味付けといい、緻密に計算された一皿。

 

泣きそうな位に美味しい。

こんな贅沢をして良いのかしらん?とボソッと言うと、伊藤マネージャーから「ご褒美、ご褒美」と兎に角、優しい。

 

ワインはクロスターノイブルクのゲミッシュターサッツを少し。

 

では、このあとは、ラインナップ形式で9月のお料理を紹介していきます。

 

キッチンからのご挨拶は、ハンガリー産のパプリカを使ったムースとトマトのソース。

 

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パプリカのムースは周りを焼いて皮を剥きますが、その焦げ香りが仄かにムースに移るのが、これまた美味しい。

フレンチもそうですが、焦げもまたご馳走なんです。

 

ムースの周りにある透明なジュレは、トマトから摂れる旨味をジュレに仕立てたもの。

 

私も家で作りますが、こんなに丁寧にトマトを漉す事はありません(笑)

 

メインに行く前に、ザクロのソルベを頂きました。

 

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個人的にはザクロと言うと、祖父母の家の庭にザクロの樹があって、食べごろのザクロを良く食べた記憶がありますが、オーストリアで何故ザクロ?と思い伺ったところ、オーストリアではザクロはポピュラーだとか。

 

ザクロのジュースの専門店もある・・・・とここまで聞いて、思い出した!あったは、あった。

シュナップスも売ってたわ…と言うか、ドイツ語講座でやってたっけ。

 

爽やかな酸味のある、甘酸っぱいソルベは料理の合間のお口直しに最高です。

 

メインは、関サバを軽く燻製にしてソテーしたお料理。

燻製の香りがフワッと香りますが、皮のパリッとした和テイスト。

 

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浜名湖産のアサリのジュを使った、軽いクリームのソースと軽く煮込ん蕪と一緒に。

しっかりと良い感じに歯ごたえの残る蕪の食感が、とても良いアクセントになっています。

 

浜名湖は淡水と海水が混ざる漁場なので、味の濃いアサリが摂れるのだそうです。

その為、ソースも味の余韻が長いです。

 

この燻製の香りと、ホワっとした食感の鯖がまた良いんですが、鯖ってお腹にずっしりと来るんですよね。

もぅ、お腹いっぱい・・・・美味しいけど、苦しい。

 

苦しいけど・・・・ワインはテメントさんのグラスニッツベルグ。ツェルエッグと言う一番老い畑の次に良い畑のワイン。

 

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実は、この夏我が家ではソーヴィニヨンブラン祭りをやりまして、飽きる程ソーヴィニヨンを飲んだのですが、それでもテメントさんは美味しい。

 

熟成感もありますが、最初に若干パイナップルの様な香りがしますが、グレープフルーツのコンフィの香りや、ミネラルの香り。

流石に、テメントさんのソーヴィニヨンにありがちな、フュメ香りはありませんが、燻製と合わせると良い感じ。

 

熟成したソーヴィニヨンも中々良いです。

 

苦しいのに食べるデザートは、山梨産シャインマスカットのシュトゥデューデル。貴腐ワインを使ったソースと一緒に。

 

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シュトゥデューデルと言えば、りんごのアップフェルシュトゥデューデルですが、今回は食べるのも、レストランさんサイドは作るのも初めてのシャインマスカットで。

 

リンゴのような甘酸っぱさはありませんが、シャインマスカットの甘味が凝縮して、ジューシーな感じ。

皮を剥いて丸ごと、どこを切っても1つ、1つ出てくる位贅沢に使っています。

 

サバイヨーネソースも貴腐ワインが主張し過ぎる事もなく、ほんのり香か香らないかギリギリのところ。シャインマスカットと一緒に食べると、潜在的に香りがあるので馴染みが良いです。

 

最後のカフェ&プティフールですが、プティフールの内容が変わりました。

レモン風味のアイシングが掛った柔らかいプリッツェルと、ラズベリージャムを挟んだクッキーと共に。

 

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オーストリアらしいオーストリアを頂いた夜でした。

 

 

 

■サロン・ド・イグレッグのレッスン カリキュラム
女性の誰もがお姫様としてふるまえる場所、それが食の場であるレストランです。
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また、頑張り屋さんの現代女性の為に、女性である事を慈しみ生涯女性として輝き続けられる様、サポートさせて頂きたいと思います。

 

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