昨夜は、思わぬオリーブオイルとの出会いに、お姫様話しを完結する前に、イタリアフェアの話題を挟んでしまいました。
前回は、とうとう愛する夫の恋人が誰なのか、王妃が知ってしまったところ迄お話ししましたね。
さて……
ルイは日常を変える事を嫌った為、戦争に行く時も宮廷を丸ごと連れていったの。
・・・・と言っても、そっくりそのままと言う訳には行かないので、恋人や女友達は選抜されたのね。
当然、王妃は当選(?)確実だけれど、実はこの時ルイの心は既にマリー・ルイーズからモンテスパン夫人に移っていたのよ。
勿論、それを知っている宮廷は誰が同行するのか関心が集まっていたのだけれど、マリー・ルイーズはルイの子供を妊娠中だった事を理由に落選してしまったのね
でも、マリー・ルイーズは野心が全くない、王妃同様に心根の優しい女性だったので、万一、戦場で恋人の身に何かあったらと、周りが止めるのも聞かずに馬車に乗って、一行の後を追ったんです。
しかも、王妃に気遣って目立たない様に、粗末な馬車に乗って。
一方、王妃の乗る馬車では、夫の現恋人のモンテスパン夫人が、マリー・ルイーズの悪口をこってりと王妃に吹き込んでいたの。
ルイとの仲が固まる前に今マリー・ルイーズに来られたら一大事とばかりに、「王様の3人目の子を身ごもっているんですって。図々しいにも程がありません?」と王妃に耳打ちする意地の悪さ。
流石に、夫との間に子供までいると聞かされた王妃は心穏やかではないですよね
その夜。
旅に疲れた王妃以下一行が、一夜の宿にテントを張り、食事をしようと集まった時の事。
王妃に気遣って、一番端っこの末席に座ろうとしたマリー・ルイーズに王妃は「旅人に出す食事はありません!!」と言ってしまったんです。
心根の優しい王妃ですから、その後、「自分は何て酷い事を言ってしまったんだろう。聞けば身重の身だと言うのに、あの子も王様の事が気になって必死についてきただけなのに…」と自分を責めてしまったんですって
どんな人でも、人は何時いかなる時も善人ではいられないって事は、よく分ったでしょう?
でね、何が言いたいかと言うと、人に対して優しくなれなかったとしても、また何故かあの子といると心がざわつくと言う事があったとしても、それを罰しなくて良いと思うの。
あっ、勿論、だから意地悪して良いって訳じゃないんですよ。
その感情の裏に隠されている、自分の本当の気持ちに気付いて欲しいんです
例えばね、今回のお話王妃マリー・テレーズだったら、どんな気持ちがあったでしょう。
意地悪をしたくて言った訳ではないですよね?
フランス語が不自由だった王妃は話す人もロクにいなかったし、何より、王妃と言っても形だけの事で、夫からは一度も顧みても貰えないのですから、その寂しさは計り知れません。
本当は、王妃も他の女性の所に行かないで欲しいって、王様に言いたかったんですって。
でも、怒ったり取り乱したら余計嫌われる。それなら、ジッと耐えていれば嫌われる事はない、って我慢していたのだそうです
だから、咄嗟に「貴女の席なんて無いわよ」って意地悪を言ってしまったんですね。
思わず怒りとなって発したその言葉の背後には、悲しみとか寂しさがあったんです。
この様に、相手が何をした訳ではないけれどイライラしたり、相手の存在に心がざわつく裏には、実は、自分が見過ごしていた感情が隠れています
人に優しくなれないのはいけない、イライラするなんてゆとりがないなぁ等と、優しい人程自分を責めて、落ち込んでしまいますが、本当は「自分もこんな風に甘えたかった」とか「子供の頃からずっと我慢して良い子を演じていた」等と、ずっと自分の気持ちに蓋をして、見ない振りをしてきた感情があるんです。
優しいからこそ、ぐっと我慢して来ちゃったんですね
だから、「自分が悪いんだ」なんて、自分を罰する必要はないんです。
だって、もう十分感情を溜めこんでいたのですから・・・・・。
なので、「何であの人はああなんだろう」と問題を外に向ける前に、「どうして私はあの人のここが気になるのかな?」と内に問題を向けてみては如何でしょう。
そうすると、それまで自分に向けられて来なかった気持ちが、きっとある筈です。
そして自分の感情に気付いたら、自分がして欲しかった事を先ず自分が自分にしてあげて欲しいんです
頑張り過ぎるなら「今日は、サボってもいいよね」ってね。
それでもまだ、相手の事に心が揺り動かされるなら、その心の状態を俯瞰するだけでいい。
「あっ、いまイライラしているなぁ」って。
ただ、そんな風に自分の気持ちを観察するだけでも、感情に気持ちを持っていかれなくなりますよ。
兎に角、そこで「良くない」とか「ダメだ」とかジャッヂするのはNGね
「みんなと仲良く」と言われても、成長する過程で、それぞれ価値基準が作られてしまう為、大人になればなる程、全ての人と仲良くするのは、中々難しいんです
10人いれば10通りの考えがあって当然。
その10通りの考えに良いも悪いもないんです。
その様な時は「あぁ、そう言う考え方もあるんだなぁ」と受け入れるだけでOK。
その上で、寄り添ったり、適度な距離感を保つ等、擦り合わせて行けば良いのですから。
多分、昔の日本人はそうやって人との距離を上手く保っていて、言うべきところはビシッと言って来たんだと思います。
現代人の様に、人の心の中を土足でドヤドヤ踏み込む様な事をしなかったのね。
だから、バリアを張らなくても適度な距離が保てたんだと思います。
多くの人と接しなくてはならないプリンセス達も、嫉妬をされたり、悩んだりしながら日々を乗り越えているんですよ
むしろプリンセスだからこそ、先ず自分の気持ちをぐっと抑える事が要求されるんです。
自分との対話からしか答えは見つかりません。
人に優しくなれない時はまず自分の心に目を向けてね。
そして、どうか、自分に対してもフェアでいてあげて下さいね。
サロン・ド・イグレッグでは食を通して、誰もがプリンセス気分を味わいながら、堂々とエレガントにお食事を楽しめるお手伝いをしたいと思います。
また、頑張り屋さんの現代女性の為に、女性である事を慈しみ生涯女性として輝き続けられる様、サポートさせて頂きたいと思います。
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女性は皆生まれながらにプリンセスになれる資質があります。皆様にお目にかかれます事、心より楽しみにしております。