週末は今週のカジュアルワインを紹介させて頂いていますが、今回を含めてあと2話ですので、前回に引き続きシシィとヘレネの姉妹のお話しをアップさせて頂きますね。
さて…
ウィーンの宮廷に馴染めず、しきりに家族に会いたがるシシィは、よく母のルドヴィカや弟のカール・テオドール、そしてネネも宮廷に呼び寄せていました。
シシィとネネは、久し振りに会うと、ずっと2人だけでお喋りのし通し
ただでさえ、誰も2人の会話に入れない位喋っているのに、2人は英語で会話をしていた為、周囲は何の話をしているのか、全く分からなかったんですって。
母親からも「あの2人は、会うと大変な騒ぎです」と呆れる位でした。
シシィとは反対に優等生タイプのネネ。
ネネが思慮深く、優雅に振舞う為、ウィーンの宮廷はネネが駆けつけて来るのを歓迎していたのだそうです
では、その後、ネネはどの様な人生を送ったのでしょう。
22歳になっても結婚が決まらなかったネネ。
当時の貴族の子女の間では、22歳と言えば、すっかり適齢期を過ぎたも同然だたのでしょう。
母は「あの子は良い妻、良い母になれたのに」と不憫に思う程、周囲はネネの結婚をすっかり諦めていたのです。
ネネも結婚は諦めていたのですが、それでも、本来の快活さを失わず、絵を書く事に熱中したり、村の貧しい病人の家を訪問していたのだそうです
自分の思いではどうにもならない事を、クヨクヨ考えて時間を無駄にするより、今自分が出来る事、自分がしたい事に目を向けて、人生を有意義なものにしようと考えたのかも知れません。
そこへ、トゥルン・ウント・タクシスの嫡子マクシミリアンが、ネネの花婿候補として浮上したんです。
しかし、この縁談にバイエルン王は、トゥルン・ウント・タクシス家の格が対等でないとして、この縁談に難色を示したのです。
「えーっ、娘のラストチャンス(かも知れない)なのにーっ!!」
こうなると母は強しです!
折角の縁談、逃してなるものかとシシィに宛てて「ヘレネの為に、皇帝からバイエルン王に執り成してもらう様、口を聞いて欲しい」と急遽、書簡を送りました。
ご存知の通り、シシィは宮廷で爪弾きにされていましたし、夫に下手な事を頼むと「皇帝は貴女の小間使いではない!」とゾフィーに叱られますから、いつもは遠慮がちになるシシィですが、この時ばかりは色々な方面にせっせと手紙を書いて、母とヘレネを元気づけたそうです
元々、シシィは家族の為ならどんな労もいとわない性格だった様ですが、ヘレネと皇帝の結婚を潰したと言う罪悪感が覗いたのも確かだった様です。
一番辛い時、自分を一旦脇に置いて、家族の為に協力を惜しまなかったヘレネ。
神様はヘレネの労に報いてくれた様で、ヘレネはマクシミリアンと幸せな結婚生活を送ったのだそうですよ
・・・・・to be continued