奇跡の大逆転?伝統料理の代りに念願の「帆立の前菜」 | Salon.de.Yからの贈りもの〜大事な事は全てお姫様達が教えてくれた。毎日を豊かに生きるコツ

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元ワイン講師であり歴史家。テーブルデコレーションを習いに行った筈が、フランス貴族に伝わる伝統の作法を習う事になったのを機に、お姫様目線で歴史を考察し、現代女性の生きるヒントを綴ったブログ。また宝石や精神性を高め人生の波に乗る生き方を提唱しています。

 毎年12月に入ると食べたくなるのが、クリスマスの伝統料理、スパイスをたっぷり使ったケーキ「レープクーヘン」を添えた鴨のロースト。

これに、メインのお料理に鵞鳥の煮込み料理が、オーストリアの定番の伝統料理。

 

さて、このブログのアップは1週間程後になりましたが、23日、24日、25日はクリスマス限定メニューとなる為、ラストチャンスとばかりに、連休前日に今年も伝統料理を頂きに行って来ました。

 

が・・・・カナヘイびっくり

 

昨年に引き続き、今年もメニューチェンジが遅れている様で「すみませーんてへぺろうさぎメニュが変わっていないんです」と、申し訳なさそうにおっしゃるソムリエY氏。

私が鴨とレープクーヘンを楽しみにしているのを知っているので、あちらも先手必勝(?)です。

 

いや、いや気にしないで~。

だって、そのお蔭で、ずーっと食べたかった「帆立の前菜」が食べられるんだもーん。

超ラッキー!!でへへっ…。つながるうさぎ

 

私、本当にツイてるんですっ!

一見「あら、残念」と思える事でも、大抵、結果的には吉と出るのおねがい

 

伝統料理は、約10年に亘って食べ続けているので知っているお味。

前回、特別料理をご用意して頂いて、今回はもうメニューが終わっていると諦めていた念願の帆立のサラダ

ホントこの帆立は食べたくて、食べたくて仕方が無かっただけに、奇跡的と思える位ラッキーですラブラブ

 

やっぱり、私、絶対に守られてるっ!!

…って、以前別のサーヴィスの方に言ったら「ブッ」と思いっきり吹き出されましたけど・・・・やっぱり、私、守られていると思う!

 

しかも、デザートはチョコレートのお菓子が食べたいなぁと思ったら、思った通りのチョコレートのケーキ。それも濃厚なの。

もし、ショコラのデザートじゃなかったら、カカオ100%のパフェを注文しようかと思っていた位チョコレート気分だっただけに、至極ご満悦な夜カナヘイハート

因みに、チョコレートのパフェは夏季のみだそうで、いずれにしても大満足。

まさに以心伝心ってやつ?(かなり自画自賛ですが)

 

さて、下の写真が、帆立を使った前菜。

ある意味予想通りであり、予想以上でしたつながるうさぎ

 

 

(樽を使ったソーヴィニヨン・ブランと一緒に)

 

オーストリアのフライは、普通のパン粉ではなく、センメル粉と言う粒子が細かくて味の強いパン粉を使うのですが、粒子が細かいと言う事は、油を吸う面積が小さく、短時間で仕上げるため、カラっとさっぱり。胃に負担がかからないんです。

因みに、オーストリア名物ウィーナーシュニッツェルも同様なので、おススメ。

 

写真でわかるかな?

この見事な肉厚。中はギリギリ火が通っている程度の限りなくレアに近い状態。

レアだと甘味だけですが、このレアギリギリの状態だと、旨味がギュッと凝縮されるので、最高の状態なんですよねぇ。

今回は、フライとソテー(パプリカ等お野菜を纏った方がソテー)の2種類の味の違いを堪能させて頂きました。

 

私の想像では根セロリのや葉野菜がボンと載って、ウィーナードレッシングがかかるのかな?と予想していたのですが、レッドオニオンと根セロリにオレンジのサラダ。

このオレンジが加わる事で、優しい甘味がアクセントとなって、どこか懐かしい味。

素朴でありながら、どことなく繊細なのがオーストリア流。

 

味は全く現代にマッチしながら、古き良き時代を彷彿とさせる感覚が必ずどこかにあるのが、伝統を背負っているシェフならでは、と言う印象を毎回感じてしまう。

今回の前菜も、白い壁に深紅のカーペットが敷き詰められた、マホガニー製の重厚な食器棚やテーブルがしつらえられたダイニングが似合う、そんなお料理

強いていうなら日本では、金谷ホテル等、日本の古き良き建築スタイルのダイニングの風景かな?

 

古き良きと表現してしまうのは、格調の高さを崩さないところが、640年と言う歴史を刻んだハプスブルク家の伝統が、今でもオーストリアのいたるところで息づいているからなんです。

化学の実験の様な奇をてらった様な料理を好まず、伝統を重んじながら新しい気風を取り入れて、時代に合わせて生きる…そんなオーストリア魂が感じられる一品でした。

 

そしてもう一つご紹介したいのがオニオンとマジョラムのスープ。

オーストリア版オニオングラタン風のスープです。(グラタンではないのだけれど)

 

実は、ちょっとこのスープは懐かしいの。

昔、ウィーンに行った時、コンサート帰りに入ったレストランで飲んだのがオニオンスー

プ。

 

玉ねぎがとても甘くて、大きなスープ皿と言うよりスープボールに入っているにも関わらず、飽きが来なかった事を思い出しました。

 

が、流石にこちらのオニオンスープ断然リッチ。

ビーフコンソメの芳醇な香りが鼻腔をくすぐるし、まさに、やめられない止まらない、と言った感じ。

 

飴色に炒めた玉ねぎの甘さと、濃厚なコンソメスープが寒い季節に体中に染みわたるのですが・・・・あれ、沈んでいるけど「浮き身」がいるじゃないですか?

もしかしたら違うかも知れませんが、オニオングラタンに浮いているバケット位の薄さのクヌーデルにチーズが練り込まれている様な気が・・・・チョット、このクヌーデル、一ひねりありそうです。

 

さて、本日のお料理のラインナップ

 

アミューズは、カマスと貴腐ワインビネガーのマリネ。オマールのサラダ。

意外とカマスがお魚感を主張していますが、貴腐ワインビネガーのほんのりとした甘味が舌に優しい。

日本の甘酢の様に、酸がカツーンと来ないので、次にオマールのサラダを食べても、またオマールから戻っても違和感がないのが嬉しいところウインク

 

シュタイニンガーさんの泡と一緒に。樽発酵樽熟成ですが、ほど良いトースト香。

アタックに仄かな甘味がありますが、全体のバランスは取れていて、おススメの食前酒ラブラブ

 

メインはお魚。お肉とお魚のフルコースでは食べ過ぎなので、メイン1品のショートコースに・・・・。

他所のお店でお魚を食べるとガッカリさせられるので、こちらに来たら絶対にお魚は外せません!!ラブラブラブラブ

 

 

お魚は鱸(確か・・・・お魚名は覚えていなくて、ゴメンナサイ)を生ハムで巻いてソテーしたもの。

お魚の後ろに横たわっているのが付け合せ。

トマトやズッキーニ等の色々なお野菜をパラチンケン(オーストリア版クレープ)で包んでいます。

トマトのおソースと共に・・・・このソースが、トマトの酸味にほど良いコクがあって美味しいの!恥ずかしいけれど、犬が舐めた様に完食もぐもぐ

 

ワインはスマラクト(ヴァッハウ独自の格付け)で。

スマラクトの割に軽やかに仕上がっていました。

 

お待ちかねのデザート。手前はキャラメル味のパルフェ。

 

これに、メランジェとプチ・フール(写真無し)で、今年最後のディナー終了です。

 

来月誕生日も当然こちらで迎える予定。

何となく、レープクーヘンと鴨のローストに変わっている様な気がしますが、にとって、レープクーヘンは12月に食べる意味がある特別なお料理。

さて、次回の誕生日は何が食べられるか、今から楽しみですラブラブ