フラスカティ ヴィア・ロヴァーナ
イタリア ラツィオ州のDOC。
因みに、ラツィオは州都はローマ。ティレニア海側のワイン
使用品種はマルヴァジア カンディア50%、マルヴァジア ラツィオ40%、トレッビアーノ トスカーナ10%だそうです。
毎週末にワインを飲む身にとって、在庫が5本を切ると、かなり焦ります。
最近は、面白そうなワインも飲みつくした感じだし、触手が動く様なブルゴーニュは高過ぎる。
一度、百貨店のワインセットを買ってみたところ、そこそこ納得が行くワインが多かったので、それに味を占めてリピートしてみたけれど、マンネリ気味かつ不作続き。
と言う事で、早いところ全部消費しちゃおう!と言う義務感のみで抜栓しました。
淡い麦わら色の外観。
香りは白桃のコンフィのニュアンスもありますが、もう少し甘い香り・・・トロピカルフルーツ位まで行くかもしれません。
ココナッツの様な香り、ややドライになりかけたお花の要素もあります。
抜栓したては、ややローストしたヘーゼルナッツ等の香りも感じましたが、これはミネラルの香りが還元的な香りとして感じられただけ。
時間と共に、ロースト?と思われた香りは無くなります。
ただし、生のアーモンドやヘーゼルナッツの様な香りはあります。
味わいですが、アタックは柔らかい。但し、ふくよかと言う程ではありません。
若干塩味を感じる柔らかい酸が最初から最後まで引っ張る感じで、後半から、心地よい苦味が舌の両端から舌の中央にのる感じです。
このワインですと、料理というよりは、グリッシーニに生ハムを巻きつけたり、魚介のマリネなどシンプルな前菜向き。おつまみに丁度良いワインです。
通常、多くのご家庭では、お酒を飲む時は「おつまみ」を考えると思います。
変な言い方ですが、基本的にワインは、枝豆など、私達が通常「おつまみ」と呼ぶ様な居酒屋のお通し的な料理に合わせると、ワインの良さが100%、120%引き出せないんです。
「おつまみ」といっても、やはりどこか、ワインと共通する香りや、似たようなヴォリューム感等、何かしら共通するモノを持ってこないと、しっくり行ってくれない・・・・男女の仲と一緒で、譲り合い、寄り添い合おうと言う部分がないとワインはダメなんです。
が、このクラスのワインでしたら、なにも考えず、ビールやサワーを飲む位の気楽さで飲んでしまって良いと思います。
その位、このワインはカジュアル中のカジュアこういルなワイン。
実は、ワイナリーの説明を掲載したくて、検索をしたところ、ネット価格で千円を切っていました。
別に、ワインを値段で飲むわけではありませんが、イタリアの様に気候に恵まれた国のワインは、もう少しふくよかさがあって良い筈。
そこのところが値段に現れている感じがします。
最近は千円台のワインでもコストパフォーマンスの良い物が増えたそうですが、確かに、このワインもコストパフォーマンスは良い部類です。
しかし、料理とのバランスを考えると、やはりそこ止まりなのです。
地元の人の様に、日暮れ時に容器を持ってワインを買いに行き、料理と共に飲む。
その様なカテゴリーの中でも、もう少しpayしても個性のあるワインを飲もうと言う人には不向き。
但し、シェリーを飲むような感覚(シェリーよりは誰からも好かれるワイン)で、よく冷やして最初の1杯として飲む・・・・例えば、真夏に、外からビストロに入ってきて、最初の一杯をさっと飲むと言う様な飲み方なら良いワインです。
千円を切るワインも、飲み方を変えれば十分に楽しめる要素はありそう。
昼間にキンキンに冷やして、釣った魚を塩焼きにしてサッとオリーブオイルをかけて食べる、そんなシチュエーションにピッタリなワイン。