アルヴァピノ・ノワール 2012  | Salon.de.Yからの贈りもの〜大事な事は全てお姫様達が教えてくれた。毎日を豊かに生きるコツ

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元ワイン講師であり歴史家。テーブルデコレーションを習いに行った筈が、フランス貴族に伝わる伝統の作法を習う事になったのを機に、お姫様目線で歴史を考察し、現代女性の生きるヒントを綴ったブログ。また宝石や精神性を高め人生の波に乗る生き方を提唱しています。

アルヴァピノ・ノワール 2012

ピーリー・アイランド・ワイナリー


カナダはオンタリオ州にあるワイナリー。

オンタリオ州最南端にあるエリー湖の中心にある島、ピーリー島に畑があるのですが、このピーリー島は、ナント、島全体が葡萄畑ばかりなんです。


カナダと言うと北国のイメージですが、ここピーリーアイランドは緯度42度。マドリッドやイタリアと同じ位置なんです。


1988年にカナダでは原産地統制名称法であるVQAが導入されたのですが、このピーリーアイランドは、特別栽培地域(DA)に指定され、VQAの法律で全て管理されています。


湖による温熱効果と冷たい風の影響で、温暖で長い生育期間を得る事から、果実味がありながら、しっかりとした酸に支えられている事が良そうされます。


また、ピノ・ノワールに適した粘土石灰質の土壌を持ち、湖から吹く風によって病気の被害から守られているのが特徴です。


さて、本日は、どうしてもスペアリブが食べたくなり、場所的にカリフォルニア系のピノ・ノワールの味わいだろうと予想したのですが、さて、いかに。


面白い事に隣り合う国のワインの味わいは対にある場合が多い。

例えば、スペインとポルトガル、オーストラリアとニュージーランド、チリとアルゼンチン。

いずれも、同じヴィニフィラ系の葡萄を使った場合、前者の方がコク、パンチがあり、後者の方が優しい。


今回も俗にジャミー(ジャムの様に甘味の富んだワイン)なイメージ(カジュアル価格帯だが)のカリフォルニアのピノ・ノワールに対して、エレガントなピノ・ノワールである。


外観は、縁が若干レンガ色がかった明るいガーネット。

・・・・んっ?!2012と言うヴィンテージから3年の割に、酸化・・・いや、失礼、熟成し過ぎている感がある。


味わいは、果実系の香りは大人しめ。

温度が低いせいか、果実の香りよりもバルサミック(樹脂など木系の香り)の方が目立つ。

チェリーやラズベリー、凝縮したトマト(トマトソースの様な)香り。


味わいは、アタックに優しい果実味、同時に優しい苦味も感じられます。


徐々に、綺麗な酸が広がりますが、酸に乗っかって苦味が舌の両脇からググッと迫ってくる感じ。

タンニンは穏やかですが、酸に負けておらず、酸がしっかりしている為、酸と苦味が果実味を押しのけて広がっていく印象。

アフターに、エスプレッソの様な苦味が舌の中央に乗っかる印象です。


スペアリブなどバーベキューソースにも対応可能なワイン。


この色でブルゴーニュだと、飲み頃はとっくに過ぎてしまって、落ちてる状態。通常「イク」とと言う言い方をしますが、通常なら、もうイっちゃって飲めませんが、このワインは土俵際何とか持ちこたえてくれているかな?と言ったところ。


ラストチャンスです。