過去4回にわたって、世界史でも稀にみる初恋を成就させたテレーゼとフランツの馴れ初めを見てきました。
女性にとって、意中の彼は果たして運命の人なのかは気になるところです。
自分の事となると冷静に見づらいものですが、テレーゼとフランツを見ていて、運命とか宿縁はあると思われましたか?
宿縁によって出会ったフランツとテレーゼ。
これを成就させる為には、お互いの努力は不可欠です。
この努力が運命です。
個人の自由など考慮されない時代、初恋を貫き恋愛結婚を成就させたテレーゼは、稀に見る幸運の持ち主である事は確かです。
しかし、運に頼って何もしなかった訳ではありません。
テレーゼの性格で特筆すべき事は、「絶対に諦めない」と言う事です。
憧れのお兄さんに恋をしてから、テレーゼが「自分の為に生まれて来た様に思っているフランツの事を、いつか忘れる事など、まずありえない」と、英国大使であるロビンソン卿も報告済み。
しかも「もしも彼を失う様な危険に陥らせる者があるとすれば、彼女は決してその男を容赦しないであろう」と迄付け加えています。
誰の目にも、ここまでハッキリと分かる程、本気の本気!
「彼じゃなくちゃ嫌!」と娘に強情を張られたら、皇帝であるお父さんだって、「まぁ、フランツならいっかぁ・・・」と根負けせざるを得なかったと言う訳です。
尤も、皇帝は、自分が元気な内に男の子が生まれてくれれば、国は安泰と誤算をしていたそれだけに、テレーゼは恋愛結婚のツケを青春の全てを賭けて支払う事になるのですが・・・。
「正負の法則」の負もしっかりと受入れ、愛情を出し惜しみする事なく、何事も投げ出さず最後まで諦めない。
そんな素晴らしい女性だったからこそ、フランツにとって、犠牲を払ってまで勝ち取りたい、自慢の女性だったのです。
私は不思議な世界の事は良く分かりませんが、人は出会える人(範囲)がある程度決められているそうです。
人との出会いを「ご縁」と言うのは、昔の人が、宿縁とかミッションと言う事を何気に感じていたからかも知れません。
しかし、特別な力がある人さえ、皆、口を揃えて言います。
「他人の事は分かっても、自分の事は分からないんだよねぇ」と。
ですから、誰にもそのお相手が、自分にとってミッションにある人なのか否かは、分からないと言う事です。
と言う事は、「素敵だな」「もっと一緒にいたいな」と思った人と、ご縁を大切にし、繋がる様に努力する事によって、運命を作り出す事が出来るのではないでしょうか。
つまり運命とは文字の如く、動かす事が出来ると言う事!
宿縁は幾つもあります。
結婚したら宿縁は無いかと言うと、そんな事はありませんよね?
ただ、どんな状況にせよ、ご縁を大事に繋ぐ事によって、良き友達になったり、恋人や伴侶になったり、ビジネスパートナーとなる様に、運命が動くのではないでしょうか。
出会ったと言う事は、宿縁があったと言う事。
嫉妬や心配で先を閉ざすなんて勿体ない。
その恋が上手く行くのか、あれこれ心配するより、一緒にいる時間を大切にした方が実りは多いと思います。
それに、結果はどうであれ、好きな人の為に努力した時間は嘘をつきません。
努力した分、貴女は素敵な女性になっている筈です。
後は、運を天に任せて!
成る様に成る。
目的地が決まれば、着地地点は既に決まっているのだと思います。