ジャクソン キュヴェ №738 NV
ジャクソンはディジー村に本拠地を置くシャンパン メゾン。
1798年の創業から200年の伝統を持つシャンパンメーカーです。
グラン・クリュのアイ村とディジー村の自社畑を中心に52haの畑から作られるシャンパーニュは、ナポレオンの大のお気に入り。
ジャクソンのシャンパーニュを買う為に、東欧遠征の度に、メゾンに立ち寄ったと言われています。
そのナポレオンが1810年、オーストリア皇帝の愛娘マリー・ルイーズとの結婚式の時に選んだのがジャクソンのシャンパーニュでした。
ジャクソンの素晴しさは伝統だけではなく、技術革新の凄さにもあります。
その昔シャンパーニュはガス圧の関係で瓶の破裂が激しく、酷い時は8割から9割が破裂したり、破片が目に入って失明する生産者がシャンパーニュ地方には多かったのですが、糖分濃度の測定法を定式化させ、壜の破裂率を劇的に減らしたり、シャンパーニュのコルクを縛っている金具(ミュズレ)やキャップシールを発明したり、葡萄樹の仕立て方であるギュイヨ方式の仕立て方を生み出したのもジャクソンでした。
シャンパーニュは他のワインと違い、様々な畑や年号のワインをブレンドして作られます。
それによって供給量と品質の安定化を図っているのですが、シャンパーニュは実は葡萄作りには非常に過酷な地域です。
それだけに、ジャクソンではワインはセラーからではなく、畑から作られると言う信念の下栽培はリュット・レゾネで、一部は完全なるビオロジックで栽培されています。
葡萄の根が十分ミネラル分を吸収できるように土壌の手入れは怠りません。
栽培責任者は収穫時には全ての畑をくまなく見て回り、厳しくチェックされるとの事。
現在は、水平式と呼ばれる、ステンレス容器の両端ある風船を膨らませて果汁を絞るメーカーが多い中、伝統的なコカールと呼ばれる大きな木の桶に葡萄を入れて圧搾されており、卵白を使用する清澄濾過を行わない、自然な作りを大事にしています。
長くなる為、Part2に続く。