インツォリア Y 2012 | Salon.de.Yからの贈りもの〜大事な事は全てお姫様達が教えてくれた。毎日を豊かに生きるコツ

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元ワイン講師であり歴史家。テーブルデコレーションを習いに行った筈が、フランス貴族に伝わる伝統の作法を習う事になったのを機に、お姫様目線で歴史を考察し、現代女性の生きるヒントを綴ったブログ。また宝石や精神性を高め人生の波に乗る生き方を提唱しています。

バリオ・ディ・ピアネット

インツォリア Y 2012


バリオ・ディ・ピアネットはヴァレンティノ・ファッショングループとのジョイントワイン。



1998年新設の新しいメーカーで、オーナーは元フェラーリのF1ドライバー、パオロ・マルツォット氏。


シチリアの北西にあるサンタ・クリスティーナ・ジェラにある標高650mの畑で、樹齢7年の葡萄の樹から取れた葡萄を使用。ワイン名「Y」は若い葡萄の樹から取れた葡萄を使っているため「ヤング」と言う意味だそうです。



使用品種はインツォリア種100


収穫は手摘みで行い、小さなバスケットで収穫後1日18℃で保管し、ブドウを休ませます。その後4階建てのセラーにて発酵させます。ブドウに無駄なストレスを与えないように、自然落下を利用して醸造と熟成を行います。畑間の移動はマスト(果醪、もろみ)の状態で行います(テクニカルデータより)

ステンレスタンクで16℃の低温にて18日間発酵後、シュール・リー(滓のまま)3ケ月熟成させているそうです。


さて、


久しぶりにイタリアらしい嬉しい白ワインに出会いました。

これも、某百貨店のイタリア白ワインセット。


香りは、熟したリンゴ、完熟のピーチや黄桃のニュアンス。ミネラルの香り。

このミネラル感ですが、嫌気的な条件下に長くあったせいか、グラスに注いで直ぐは焼けた石の様な、還元的な香りが強いです。

少し、ひねた感じの香りがあります。



蜜っぽい・・・この蜜は蜂蜜ではなく、リンゴの蜜の部分の香りがあります。

若干、乾草の様な、オリエンタルなハーブの様な香りも感じられます。


味わいですが、アタックにほのかな甘味。すぐに、エレガントな酸が広がり、ジワジワと苦味が広がって行く感じ。



この苦味が余韻に向けて引っ張る印象です。


飲みごたえのある白ワインは、やはり、アタックの甘味と酸味、苦味のバランスが良いもの。

アタックがスマートだと少々物足りないのですが、このボリューム感ならOK


イタリアの白ワイン、特にシチリアやサルデニア等のワインの面白いところは、土着品種を使って、甘味と酸味のバランスを取っているところ。



太陽をたっぷり浴びて、葡萄の糖度が高くなる為、シャルドネなど世界中で作られている品種では、酸が少なく、ぼやけた印象になってしまうんです。

それだけに、このワインの様に土着品種を使って、若干残糖感を残しつつも、しっかりと酸味も感じられるワインを飲むと、イタリアらしさを感じてしまう。


ふくよかで、取っ付きやすいワイン。

外にテーブルを出して、家族そろって新鮮な魚介類を楽しむ。そんなシチリア人の風景が見えてくるワインです。


基本的に魚介類、夏なら夏野菜を使ったサラダやオーブンで焼いた野菜などもOK

カプレーゼもOK


和食なら、白身魚や野菜類の天麩羅、白身魚の塩焼き、塩で食べる焼き鳥などでもOK.

頭を使わず、家庭料理に合わせ易いワイン。



秋冬より、出来れば夏に飲みたいワインです。

※春でも、初夏を思わせる暑い日のランチでも良いかも知れません。







※明日のブログは、未来は予め決まっている?②を投稿します。