テヌータ・ディ・チェパイアーノ2012 トスカーナ ビアンコ
イタリアはトスカーナ地方のワイン。
トラミナー70%、トレッビアーノ30%で、葡萄は完熟してから手作業で収穫し、選果台で粒選りした葡萄をステンレスタンクにて発酵。
トラミナーを使うと、ライチやバラ等の香りが全面的に出るのですが、このワインも、ライチの香りが強いです。
でも、そこで薄っぺらい印象にならないのが、トレッビアーノがサポートしているから。
香りの印象は、ライチ、バラやユリなどの白いお花の香り、黄桃等の香り。
華やかな香りの要素が強い一方で、ミネラルの香りも強いです。
印象的なのはミネラルの香りと言っても、2種類の還元香りが存在する事。
1つは白ワインにありがちな、ヨーグルトの様な(一瞬MLF(マロラクティック発酵)をかけたのかな?と思わせる様な)ニュアンスを感じさせる、アルミの様なミネラルの香り。
もう1つは焦げ香りを思わせる様なミネラルの香り。
この2つのミネラル香りが共存しています。
いずれにしても、まだまだ熟成可能なワイン。
味わいは、香りに反してアタックはスマート。
溌剌とした酸が直ぐに後に続くものの、ふくよかであり、クリーミーな印象。
苦味も穏やかで、全体的に綺麗に纏まっています。
ライチ等トロピカル系な香りが来ると、アタックに甘味があると連鎖的に思うと、あっけなくスマートなのですが、素直に纏まっているので、飽きがなく、するすると飲めてしまうワイン。
また、焦げ香りを思わせる・・・ローストしたアーモンドの様な香りは、時間の経過と共に穏やかになっていくので、料理に合わせられる範囲が広いです。
ワインと言うと、動物性タンパク質・・・・例えば、赤ならお肉、白なら魚と言うように思われがちですが、野菜でも合わせやすいワインです。
例えば、挽肉を控えめにして、ニンジンやピーマン、コーン等野菜をたっぷり使った、家庭ならではのコロッケなんかもOK。パン粉の風味とワインの風味が合います。
スモークサーモンを使った料理・・・例えばサラダとか・・・・も、OK。
スモーク香りと焦げ香りのあるミネラル香りが合います。
そして、この日の我が家でやってみて、意外だったのが牛蒡との相性。
ガーリックを加えたオリーブオイルで、牛蒡(エリンギやパプリカなど栄養バランスを考えて他の野菜を加えても可)をソテーし、塩コショウで味付けをしたものですが、牛蒡の持つアクもプラスに転換する印象。
ワイン自体にミネラル感が豊富で、香りがライチなど独特な香りがありながら、料理の邪魔をしないので、リピートしたくなるワインです。
他にも、白身の魚や鶏・豚肉を塩、コショウで味付けした料理にピッタリです。
フルーツやハーブでアクセントをつけるのも良いです。
コストパフォーマンスが良い(セットワインなので価格は不明ですが、かなり安い筈)なので、料理に合わせやすいワインとして1本ストックすると便利かも。
香り的には、女性ウケするワインです。