【週刊誌】週刊文春 2015年5月21日号
5月12日発売の週刊文春 2015年5月21日号のコンテンツです。 。
同誌の目次だけを穴があくぐらい見るのが大好きオッサンですが、
絶対に買いません。目次だけで十分です。
これを見るだけで、酒もおつまみもいりません。3時間は楽しめます。
ただただ「なぜこういうタイトルになったのか」を考えるのです。
直線的・平面的ではなく、弁証法的に動的・螺旋状に深く考えていきます。
============= 最新号目次 =============
そこが知りたい!
箱根大噴火「犠牲者一千万人で東京も壊滅」恐怖のシナリオ
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大塚家具より過激
「日経『私の履歴書』は嘘ばかり!」
ニトリ似鳥昭雄社長に実母が怒りの大反論
■「極貧少年時代」実は裕福 ■家具屋発案は息子じゃなく夫
元巨人ラミレス離婚妻が暴露した「セックス依存」「日本人妻」「違法薬物」
80歳から始めて世界記録連発!
100歳で1500m泳いだおばあちゃんの生活習慣
人気女優の「妊活」事情
▼菅野美穂は堺雅人と結婚後はCM中心で専念 ▼妊婦上戸彩に“夫”キムタク大張りきりの撮影現場 ▼スピード妊娠国仲涼子に向井理は「料理担当」宣言 ▼一青窈は年下ギタリストと“計画的できちゃった婚” ▼杏は女優休業を決意!? 仲間由紀恵は「40を前に」
在沖海兵隊元幹部が実名告白
「沖縄メディアは事実を無視している」
THIS WEEK
グラビア
野球の言葉学 イチロー(マイアミ・マーリンズ)
飯島勲の激辛インテリジェンス(101)
出る杭は伸ばせ!(28) 辻野晃一郎
今日からできる食生活の新常識
血糖値、血圧を改善し、がんにも効果
コーヒーと緑茶で長寿のすすめ
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連載
幻庵 百田尚樹
阿川佐和子のこの人に会いたい 桂米團治
文春図書館
この人のスケジュール表 谷村新司、篠崎愛、原恵一
見もの聞きもの
マンガ
【言葉】間違った考え「販促広報」
テーマ「販促と広報を混同するな」という話を。
[広告と広報の違い]
広告=宣伝=販促=量(金額・数量)の促進・獲得
広報=PR=パブリックリレーション=質(信用・信頼)の獲得
■原発で水ビジネスが台頭(1/2)
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東日本各地の水道水から放射性物質が相次いで検出され、東京都でも乳児の飲用を控えるよう呼びかけたことなどから、乳児の保護者を中心に不安が広がっています。
この動きを商機とみたのか、ついに水道水がヤフオクに出品されたようです。
Yahooトレンドニュース「自宅の水20リットルで1円」が話題に。
▽http://trendnews.yahoo.co.jp/6/712/
この話題にヒントを得たという北海道の知人で行政書士を営むWさんが知り合い限定という条件で、札幌の水道水30リットルを簡易タンクに入れてゆうパックで着払いで送るというサービスを思いつきました。水は無償です。着払い料金は1000~1600円。札幌市営水道局から供給される水道水です。
もちろんこのWさんは儲けようと思ってやったのではありません。それどころか水とタンク、それに送付に要する作業費を考えれば持ち出しは明白です。
水の保存と衛生は問題ないのか。衛生研究所や浄水場のサイトがあり、3日~1週間はホームタンクでも日持ちすることを確認しているそうです。
▽http://tinyurl.com/4guxf29
時を同じくして、私の事務所にも「安心・安全なお水あります」という歌い文句で、メールとFAXが着きました。もちろん震災を受けての営業促進の案内。
---------
▽メール:立山連峰雪どけ水 500ml×24本入り4320円100セット
http://bit.ly/gfnK6H
▽FAX:富士山のプレミアムフジ 1箱4本入り28mlで4620円
http://www.flc-water.jp/omizuf/
---------
この2つは原発の放射性物質検出でミネラルウォーターが不足したことを受けて天然水の出番、千載一遇のチャンスとばかりの「営業攻勢」でした。
震災を商機をするのは水ビジネスの当事者にとって「非常識」や「不謹慎」なものではないと思います。水が商品なのですから、「売り時は今」と考えるのは当然のことです。
上述のメールとFAXの両社も、お決まりの「被災者への言葉」から始まって営業案内を展開しています。この営業トークの中に「商品お買い上げの○○%を寄付します」を記載してなかったことに、かえって私は好感が持てました。
今の時代、なんでもかんでも「被災地域に寄付します」を宣言すれば社会貢献になると思っているふしがあります。同時に、この「被災地に寄付」宣言を販促に活用する動きが散見されます。嫌ですね。この動き。寄付と販促の関係。
寄付は寄付で単独にやればいい。それ自体、立派なことですので寄付と販促をからませるなといいたい。からませると、寄付の仮面をかぶった販促活動に写ってしまいます。
かねがね販促活動と広報活動とはまったく異質なものと主張している私にとって、今回の「寄付がらみの販促」活動を、よりによって「広報」していることが多数見受けられ、腹が立っています。そういう案件は広報せずに広告扱いで販促部門が担当すればいい。広報はそういう社内の要請に手を貸すなと。
寄付案件を広報リリースするのはいい。売名行為といわれようが。しかし、その寄付の中身が問題。商品・サービス○○を購入したら○○%の金額を寄付するという考え方。考え方は自由だから構わないが、これは「広告の範疇」。広報は販促的内容であってはならない。販促広報? 私の最も嫌いな言葉です。
上述のメールとFAXは「被災地域に寄付します」文言を入れていないのでれっきとした販促活動になっています。だからこれはこれでよろしい。
■売名行為ではない未来工業の1億円寄付(2/2)
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寄付は売名行為と混同されやすいですが、岐阜で超有名な未来工業という会社が今回の被災地に1億円を寄付したとの報道があった。
▽未来工業:http://www.mirai.co.jp/
▽リリース :http://www.mirai.co.jp/topics/index.html
▽報道記事:http://info2.j-cast.jp/c.p?42c6nboEUy
会社が上げた収益の中からの1億円ではありません。従業員が積み立てた旅代金を寄付金として放出したのです。それも従業員からの申し出によって。本来なら行きたかったはずのエジプト旅行を全員棒に振って被災地の人々にささげたのです。
未来工業は、電気設備資材、給排水設備およびガス設備資材の製造販売をやっ ている会社。社長は山田昭男氏。資本金70億円。年商207億円(平成22年度実績) これほど立派な会社が売名行為を1億円も出してする必要がどこにあろうか。
この会社の行為、みなさんはどう思われますか。売名行為の販促活動と思われますか。私はそうは思いません。これこそ立派な社会貢献活動。これには従業員全員の心が込められています。
楽しみにしていた積み立て旅行代金をご破算にしてまで寄付をしたという点。ユニクロの柳井社長が個人で10億円ポンと寄付したのには驚いたけれど、従業員と会社が出し合って1億円寄付というのはちよっと意味合いが違います。
売名行為とみるかどうかは見る人の勝手ですが、この会社の思想や精神は今回だけに限らない。ふだんのありのままの企業活動を表わしていれば相手がどのように受け取ろうとも構わない「わが道をいく主義」。実にすばらしい。
未来工業の1億円寄付について、ネット上には、
「ほんとうに凄い企業だな。転職したいよ」
「無駄なところはケチケチだが、使うべき所には惜しまず使うんだな」
「世間体を考えて中止するだけの会社とは大違い」
「ここが1億なら大手はもっと出せるはずだ」
などと賞賛する声が相次いで上がっている。
社内旅行をやめ⇒大事に積み立てたお金を義援金にあてる
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ここがニュース素材の最大のポイント。
積み立てていたので本当は行きたかったエジプト旅行をとりやめて、被災地の義援金に使ってと、従業員から申し出があった、この落差がすてきなのです。
話は変わって、私のところにも毎日のようにリリース依頼がくる。社会貢献企画の内容だから少し安くできないかという。だが、よくみると、何がしのモノやサービスを購入せよとある。
しかも購入したものを全額寄付するならまだいい。その購入した中から10%を寄付する、というのだ。これでは話にならない。
形を変えたた販売促進行為だからだ。販促はやめろ、とかねがねいっている私としては新手の販促手法が増えたことに怒りすら覚えます。
ここは発想を変えなければならない。ネコも杓子も寄付ではおもしろくない。寄付ではなく被災地の消費を活発にするという方法だってありはしないか。
例えば社長が従業員1000人一行を引きつれ、被災地を訪れ、1人1000円でも飲食物でも土産品でも購入、消費していく。これでも立派な復興支援になると思うが、いかが。
観光業界はこれからどんどん被災地にお客さんを送客する「立ち上がれ!東日本被災者励ましツアー」(仮称)を企画すべき。そしてご当地で、なにがしのお金を落としてもらう。
このほうがよっぽど理にかなっている。肌で現場をみることに加えて、被災地の人々と触れ合い、生きるエールを送る、新しい形のツアーであり、商品だ。
【営業戦略】広報が営業を引っ張る時代
素敵なPR広報を展開するためには独創的な「アイディア」が備わって いることが基本。これを昇華させて「知恵」にまで引き上げたうえで企画化、情報化しなければなりません。
以前も書きましたが、経営幹部は広報担当者に対し、「売り上げや集客に結びつくようなPR広報を実施せよ」などと言わないでいただきたい。
▽昨年末のメルマガ内容 → http://s-pr.com/super-prway/all.php?id=2637
PR広報と宣伝の機能を同一視するのは間違った考え方です。
売り上げや集客に貢献するのはPR広報ではなく、セールスプロモーション=宣伝=の領域です。それは広報部ではなく、宣伝部の仕事だといって断っていただきたい。
本気でそういうのだったら「広報部主導」になることを了承した上で、営業やマーケティングは広報優先の論理に従って欲しいと。予算と権限が強い営業部門を広報部が引っ張れますか。経営幹部に広報部は物申す力を持っていますか。
PR広報は「信用・信頼」を獲得するものですから、正直を積み重ね、汗を流したところが最終的には顧客や社会の支持を集めます。社会からの信用獲得作業は「急がば回れ」なんです。目先の動きにとらわれるなといいたい。
「よそがやっていないユニークなPR広報を立案し、成功を収めよ。費用は最小限にして知恵をもっと出せ」。経営幹部がこういうのでしたら納得です。そうなんです、PR広報の仕事は戦略などの知恵を出すことなんです。
報道されそうもない素材をひねくり回してプレスリリースを作っていませんか。そんなものは誰がやっても載らないのです。無意味。プレスリリース作成より前の段階の、アイディア、素材、企画に問題ありといわねばなりません。
【自論】公私混同すべし


(c) sachi
|写真素材 PIXTA
(c) hiro
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■公私は混同すべし(1/2)
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私は社会的視点からモノゴトを考える「ソーシャル発想法」を提唱しています。こういうと、その社会的視点とは具体的にどういうことなのか、とか、ソーシャルって何、と決まって聞き返されてきます。
社会的視点とは文字通り、私(し)を離れて公的視点で考える習慣のこと。私(し)を自分自社こと、あるいは自社商品のことと置き換えてみればわかりやすいのかなと思っています。つまり、会社発の立場に立つのではなく、社会発の側にたってモノゴトを考える視点で発想していくのです。
「公私混同するな」という言葉がありますが、私にいわせるとPR広報に限っては「公私混同すべき」なのです。
ハスカ式メソッド「ソーシャル発想術」とは、個人・企業の考え方や行動を、社会および社会問題とリンクする手法です。
個人・企業を「私」、社会を「公」と置き換えた時、「私」は「公」に積極的に参加しなければならないという「公私リンク型」発想法が私の考え方の根本になっています。
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[ハスカ式ソーシャル発想とは]
企業は自社を取り巻く問題のみならず、広く社会の課題に気づき、自発的に
その課題に取り組み、もてるリソース・ノウハウを結集して、その社会問題解決
を認識し、発想し、計画し、実行に移さなければならない。
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「社会の役に立つ」思想や行動こそが広報パースンのもっとも大事にしなければならない発想法なのに、多くの関係者は「自社の」とか「自社商品は」のことばかり。どうして自社を離れて、業界や社会のことが語れないのか。
社会のことを語るといっても何も政治のことだけではない。どんな社会になろうとも不平・不満のひずみは出てくるもの。その責任は政治であり、解決する窓口は行政なのだけれど、法律の問題や人手不足、その他の理由で追いついでいかないのが現状です。
そこに目をつけて立ち上がったのがいま流行の社会起業家たちです。さまざまな社会の問題を民間の知恵で少しでも解決していこうという試み。売り上げ至上主義をとらず、収益は食える程度で十分とする考え方。
こうした考え方を私は総称してソーシャルマーケティングといっていますが、今なぜソーシャルなのかという問題が浮かび上がっています。
ソーシャルマーケティングやソーシャルマネジメントは、社会とのかかわりを重視する考え方で、それまでの企業の利益追求中心のマーケティングと一線を画しています。
■不のつく言葉から発想(2/2)
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社会に役立つ視点、発想をするためには何か拠り所というか、基準というか、ポイントともいうべきものがあるのだろうか。私なりの目の付け所を披露いたしましょう。
たとえば、新商品や新サービスを考えるとき、よく「顧客のニーズがある」からだという。しかし、実際にはそのプロジェクトはあてがはずれ、失敗することもありますね。
そうすると最初に立てたコンセプトの前提となった「ニーズ」はいったい何だったのだろうと思いませんか。私はそもそもニーズなどなかったのだと思います。それは誰かが言い出した妄想だったのではないかと。
私にとって「 社会に役立つ視点・発想」とは、人々が困っている問題を解決してあげることこそ真のニーズだと思います。
レストランや外食産業はお腹がすいて困っている不満を解決する商売であり、ホテルは泊まるところがなくて困っている人の不安を解決するそれであり、車の販売は移動手段がなくて困っている人の不便を解決する事業を提案していることになります。
不満、不安、不便。これらに共通するキーワードは「不」。ということは「不」のつく言葉に注目すれば、その裏返しとしてのアイディアが解決策ということになります。
街を歩いていると、消費者金融に肩こり、足裏マッサージ、エステサロンなどの看板が目につく。人が困っていることはすべてビジネスのネタになる。
わたしたちは「不足」に対してはかな敏感に反応する。反対に「過剰」に対しては、あまり文句をいいません。しかし、ヒットするアイディアはすべて「不」のつく問題を解決していることになります。
「不」のつく言葉こそ、ビジネスチャンスがどっさり、アイデイアの宝庫になっています。トラブルは結構。「ウェルカム、トラブル!」である。トラブルこそ、アイディアの素と考えれば、これから困ったこと、不平不満を感じることが楽しくなってくるでしょう。弁護士のトラブル処理的発想にビジネスヒントがつまっているのです。
社会が困っていることを解決する、そういう発想をすることが私のいう「ソーシャル発想」なのです。社会が困っていること=不を解消することこそ、アイディアの宝庫であり、ビジネスチャンスであり、広報人にとってもっとも重要な社会的視点にたつ素材を開発するときなのです。
ソーシャル発想の原点である「不の解消」から誕生したプレスリリースをマスコミが放っておくはずがありません。報道価値がいっぱい詰まった火薬だから花火のように各社いっせいに華々しく報道するでしょう。実はマスコミは社会で困っていることを報じるのが使命ですので当たり前なのですが・・・。
「不」の解消=ビジネスチャンス
▽不便------通販、宅配、クレジットカード、タクシー、中食、外食
▽不満------エステ、デパート、スポーツジム
▽不安------警備保障、人間ドック、占い師、易者
▽不快------マッサージ、リフレクソロジー、グリーン車
▽不足------おまけ、バイキング、食べ放題、回数券、消費者金融
▽不振------サプリメント、病院、コーチング
【家】のぞき見ご注意! 最新のスマートハウス
のぞき見ご注意! 最新のスマートハウス
ルータを介せずにネット接続可
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複数の住宅メーカーが手がけている次世代省エネ住宅「スマートハウス」の情報を一元管理する「HEMS(ヘムス)」がインターネットにつながっている場合に第三者からアクセスされる可能性があることが朝日新聞の調べでわかったという。
エネルギー監理システム(EMS)とは電力使用量の可視化、節電(CO2削減)の為の機器制御、ソーラー発電機等の再生可能エネルギーや蓄電器の制御等を行うシステムのこと。
住人がルーターを介さずにネットに接続し、住宅内のパソコンでも確認できるようにしていたとみられ、勝手にエアコンを操作されたり鍵を開けられたりする恐れも。
ユーザーに対するメーカーの新たな社会的責任も指摘され始めてきた。
【グルメ】高速スチーム44分で銀シャリ
【グルメ】高速スチーム44分で銀シャリ
パナソニック が高温蒸気で炊飯時間を短縮したスチームIHジャー炊飯器「SR―SX1シリーズ」 を6月1日に発売。オープン価格で9万~9万5000円前後。
従来機で約56分かかっていたお米の炊飯時間を約44分まで短縮。
高温のスチームを高速で噴出することで、熱と水分を釜全体に行き渡らせ、焦げを防ぎながら米の中心まで加熱できる。
スチームと追い炊き技術によっておコメが炊き上がりのおいしさ。こげを防ぎながらの高温加熱を可能にし、かまどで炊いた銀シャリごはんのようなおいしさという。
本当ならぜひ購入してみたいね。それにしても炊飯器で10万円するとはね。ちよっと勇気がいるね。でもおいしいご飯が食べられるなら・・・
▽プレスリリース
http://panasonic.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/jn070329-2/jn070329-2.html
【言葉】間違った考え「販促広報」
テーマ「販促と広報を混同するな」という話を。
[広告と広報の違い]
広告=宣伝=販促=量(金額・数量)の促進・獲得
広報=PR=パブリックリレーション=質(信用・信頼)の獲得
■原発で水ビジネスが台頭(1/2)
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東日本各地の水道水から放射性物質が相次いで検出され、東京都でも乳児の飲用を控えるよう呼びかけたことなどから、乳児の保護者を中心に不安が広がっています。
この動きを商機とみたのか、ついに水道水がヤフオクに出品されたようです。
Yahooトレンドニュース「自宅の水20リットルで1円」が話題に。
▽http://trendnews.yahoo.co.jp/6/712/
この話題にヒントを得たという北海道の知人で行政書士を営むWさんが知り合い限定という条件で、札幌の水道水30リットルを簡易タンクに入れてゆうパックで着払いで送るというサービスを思いつきました。水は無償です。着払い料金は1000~1600円。札幌市営水道局から供給される水道水です。
もちろんこのWさんは儲けようと思ってやったのではありません。それどころか水とタンク、それに送付に要する作業費を考えれば持ち出しは明白です。
水の保存と衛生は問題ないのか。衛生研究所や浄水場のサイトがあり、3日~1週間はホームタンクでも日持ちすることを確認しているそうです。
▽http://tinyurl.com/4guxf29
時を同じくして、私の事務所にも「安心・安全なお水あります」という歌い文句で、メールとFAXが着きました。もちろん震災を受けての営業促進の案内。
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▽メール:立山連峰雪どけ水 500ml×24本入り4320円100セット
http://bit.ly/gfnK6H
▽FAX:富士山のプレミアムフジ 1箱4本入り28mlで4620円
http://www.flc-water.jp/omizuf/
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この2つは原発の放射性物質検出でミネラルウォーターが不足したことを受けて天然水の出番、千載一遇のチャンスとばかりの「営業攻勢」でした。
震災を商機をするのは水ビジネスの当事者にとって「非常識」や「不謹慎」なものではないと思います。水が商品なのですから、「売り時は今」と考えるのは当然のことです。
上述のメールとFAXの両社も、お決まりの「被災者への言葉」から始まって営業案内を展開しています。この営業トークの中に「商品お買い上げの○○%を寄付します」を記載してなかったことに、かえって私は好感が持てました。
今の時代、なんでもかんでも「被災地域に寄付します」を宣言すれば社会貢献になると思っているふしがあります。同時に、この「被災地に寄付」宣言を販促に活用する動きが散見されます。嫌ですね。この動き。寄付と販促の関係。
寄付は寄付で単独にやればいい。それ自体、立派なことですので寄付と販促をからませるなといいたい。からませると、寄付の仮面をかぶった販促活動に写ってしまいます。
かねがね販促活動と広報活動とはまったく異質なものと主張している私にとって、今回の「寄付がらみの販促」活動を、よりによって「広報」していることが多数見受けられ、腹が立っています。そういう案件は広報せずに広告扱いで販促部門が担当すればいい。広報はそういう社内の要請に手を貸すなと。
寄付案件を広報リリースするのはいい。売名行為といわれようが。しかし、その寄付の中身が問題。商品・サービス○○を購入したら○○%の金額を寄付するという考え方。考え方は自由だから構わないが、これは「広告の範疇」。広報は販促的内容であってはならない。販促広報? 私の最も嫌いな言葉です。
上述のメールとFAXは「被災地域に寄付します」文言を入れていないのでれっきとした販促活動になっています。だからこれはこれでよろしい。
■売名行為ではない未来工業の1億円寄付(2/2)
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
寄付は売名行為と混同されやすいですが、岐阜で超有名な未来工業という会社が今回の被災地に1億円を寄付したとの報道があった。
▽未来工業:http://www.mirai.co.jp/
▽リリース :http://www.mirai.co.jp/topics/index.html
▽報道記事:http://info2.j-cast.jp/c.p?42c6nboEUy
会社が上げた収益の中からの1億円ではありません。従業員が積み立てた旅代金を寄付金として放出したのです。それも従業員からの申し出によって。本来なら行きたかったはずのエジプト旅行を全員棒に振って被災地の人々にささげたのです。
未来工業は、電気設備資材、給排水設備およびガス設備資材の製造販売をやっ ている会社。社長は山田昭男氏。資本金70億円。年商207億円(平成22年度実績) これほど立派な会社が売名行為を1億円も出してする必要がどこにあろうか。
この会社の行為、みなさんはどう思われますか。売名行為の販促活動と思われますか。私はそうは思いません。これこそ立派な社会貢献活動。これには従業員全員の心が込められています。
楽しみにしていた積み立て旅行代金をご破算にしてまで寄付をしたという点。ユニクロの柳井社長が個人で10億円ポンと寄付したのには驚いたけれど、従業員と会社が出し合って1億円寄付というのはちよっと意味合いが違います。
売名行為とみるかどうかは見る人の勝手ですが、この会社の思想や精神は今回だけに限らない。ふだんのありのままの企業活動を表わしていれば相手がどのように受け取ろうとも構わない「わが道をいく主義」。実にすばらしい。
未来工業の1億円寄付について、ネット上には、
「ほんとうに凄い企業だな。転職したいよ」
「無駄なところはケチケチだが、使うべき所には惜しまず使うんだな」
「世間体を考えて中止するだけの会社とは大違い」
「ここが1億なら大手はもっと出せるはずだ」
などと賞賛する声が相次いで上がっている。
社内旅行をやめ⇒大事に積み立てたお金を義援金にあてる
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ここがニュース素材の最大のポイント。
積み立てていたので本当は行きたかったエジプト旅行をとりやめて、被災地の義援金に使ってと、従業員から申し出があった、この落差がすてきなのです。
話は変わって、私のところにも毎日のようにリリース依頼がくる。社会貢献企画の内容だから少し安くできないかという。だが、よくみると、何がしのモノやサービスを購入せよとある。
しかも購入したものを全額寄付するならまだいい。その購入した中から10%を寄付する、というのだ。これでは話にならない。
形を変えたた販売促進行為だからだ。販促はやめろ、とかねがねいっている私としては新手の販促手法が増えたことに怒りすら覚えます。
ここは発想を変えなければならない。ネコも杓子も寄付ではおもしろくない。寄付ではなく被災地の消費を活発にするという方法だってありはしないか。
例えば社長が従業員1000人一行を引きつれ、被災地を訪れ、1人1000円でも飲食物でも土産品でも購入、消費していく。これでも立派な復興支援になると思うが、いかが。
観光業界はこれからどんどん被災地にお客さんを送客する「立ち上がれ!東日本被災者励ましツアー」(仮称)を企画すべき。そしてご当地で、なにがしのお金を落としてもらう。
このほうがよっぽど理にかなっている。肌で現場をみることに加えて、被災地の人々と触れ合い、生きるエールを送る、新しい形のツアーであり、商品だ。
【適性】私はコーチ業には向かない
お金はかからないけど、強い意志が必要だね。
たいていの人は意志が弱いから、コーチという人たちが必要になってくるんだ。
私は自称、発想の、アイデイアの専門家と自負しているが、
発想のコーチをやりたいとおもっているけれど、実際には向かないかもしれない。
なぜならコーチは絶対正解を言わず、教えず、生徒のやりたい方向でその解決を見出すという高等な技を用いるからだ。
私の場合、そこまで我慢ができない。
どうしてこれがわからないんだ、となるので、コーチにはむかない。コーチという職業の本質は「忍耐」に尽きる。
それにしても、世の中のほとんどの人はアイデイアが出ない。独創性に欠ける。人のマネばかりしている。人のやらないことをやる。それが痛快無比、快感だということをわからないのだろうか。
【提案】だしドリンク専門店
普通の飲み物と同じように、「そうめん」ドリンクがあっていいじゃないか、かねがねそう思っている。
焼きあご(とびうお)のうま味と鰹節で、すっきりとコクのある上品な味に仕上がっているヒガシマル醤油の「ぶっかけタイプのそうめんつゆ」。私の好物レシピは天ぷらそうめん。
▽ヒガシマル醤油 http://www.higashimaru.co.jp/products/bukkake.html
私はこれを2倍に薄めて冷やしておき、そのままドリンク代わりにして飲んでいる。ちよっとした栄養ドリンクだ。うまみが十分つまっているからね。
ヒガシマル醤油さんにこうい使い方があるよ、ということを教えてあげたいね。つゆや調味料として使うのではなく、そのまま飲み物として・・・。問題はその薄め方だ。
かつてカルピスが1本の瓶からたくさん取れるのでその分トクしたような気分になって売れたというつまらない伝説をいっきにひっくり返した新発想「カルピスウォーター」の開発がそれだ。
ここで一番大事なのはいうまでもなく「きれいな水」だった。この水がミネラルウオーター時代になって量産確保できる時代になった。
さあ、その次の技術はプレンディングだ。機械的に自動的に調合する技術だ。おいしい水とプレンテ゜ィング技術があったから薄めないで飲む「カルピスウォーター」が出来上がった。
この伝でいけば必ずや「ぶっかけそうめんつゆ」もドリンク化できるはず。やってみなはれ、やらないで、つべこべいうな。きっと素敵な栄養ドリンクが出来るに違いない。
原料はかつおぶしなのだから。ただ醤油は気をつけないと腎臓をやられるからね。大丈夫。もはや「水とプレンテ゜ィング技術」は開発されているのだから。
私の本音はうどん・そばの立ち食い店に、この「そうめん」ドリンクが売られて欲しいのだ。テストマーケティングであって、好評ならばその延長沿いには「そうめんドリンク」専門店の新商売がある。私はそれを考えている。要するに昆布やかつおで摂った「だしドリンク」専門店だあ。健康にいいぞ。
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●そうめんつゆの作り方
みりん、醤油、水、削り節を煮立ててつくる「そうめんつゆ」は、少し多めにつくると重宝します。そうめんはもちろん、釜揚げうどん、ざるそばなどにそのまま薄めずに使います。また煮物や和え物、鍋物にも「わりした」として使えます。
材料 でき上がり量600cc(約10人分)
醤油 150cc
みりん 100cc
水 500cc
かつお削り節 20g
鍋にみりんを入れ火にかけ沸騰させます。(煮切りみりんを作ります)
次に水、醤油を加え、泡立ってきたら、弱火にして削り節を入れます。静かにふ
つふつと1分ほど煮たたせ、火を止めます。
そのまま自然にけずり節が沈み、冷めるまでおきます。
冷めたら、ざるで漉します。これでそうめんつゆのでき上がりです。保存瓶に入れ蔵庫で保存します。
上の材料で作れるつゆは約600ccです。量が多すぎると思われたら、すべての材料を半分にして作ればよいのです。
【本】反骨の市町村
話題の新刊「反骨の市町村 国に頼るからバカを見る」(相川俊英著、講談社、2015年3月、1500円 )
http://www.7netshopping.jp/books/detail/-/accd/1106506714/subno/1
私が取り組みたかった書籍のテーマだった。先を越された感じだ。実にすごい内容。シャッター商店街をよみがえらせた地方の自治体に共通するのは豊かなアイデアを自力で開く「ジリキミクス」が勝つと著者は明言している。
[本の内容]
アベノミクスの実態は、土建政治の十倍返し。このままでは自治体はおろか国土が崩壊する。起死回生は「ジリキノミクス」にあり!(「近刊情報」より)
アベノミクスの「地方創生」は画に描いた餅! このままでは国土は強靭化どころか弱体化し、多くの市町村が破綻・消滅する! 出生率の低下、東京一極集中で、2040年には市町村が半減すると言われている。これは地方自治体の多くが、中央官庁お仕着せの政策とばらまかれる補助金、すなわち「タリキ(他力)」に頼ってきたツケに他ならない。一方で、国に頼らず独自のアイディアと取り組み(「ジリキ(自力)」)で自治体の再生・活性化を成功させた「奇跡の市や村や町」がある。過疎化から人口増に逆転させた村、シャッター商店街をよみがえらせた町……。彼らはいかにして自分たちを守り、未来を切り開いたのか。その奇策とは!? ローカルアベノミクスのまやかしに警鐘を鳴らす地方自治取材のスペシャリストが、地方再生の特効薬「ジリキ(自力)ノミクス」を提唱する!「自律度」「豊かさ度」「税納付率」「投票率」ほか独自集計の市町村ランキングも多数掲載。(「近刊情報」より)
[目次]
第1章 お任せ民主主義「タリキノミクス」が日本をダメにした(行政、住民、政
治の「じゃんけん」 自治体は「分譲マンション」 タリキノミクスとジリキ
ノミクス ほか)
第2章 納税者が知るべき「自律度」ランキング(独自に全市町村をランキング
「財政自律度」ランキング 「住民1人当たりの借金残高」ランキング
ほか)
第3章 後悔先に立たず「タリキノミクス」の落とし穴(「豊かな自治体」の顔ぶれ
~「財政力指数」ランキング カネが溢れていても人が増えない~
“「財政力指数」ベストワン”愛知県飛鳥村 財政難から富裕村へと大
変貌 ほか)
第4章 実録「ジリキノミクス」で実現した豊かな暮らし(ジリキノミクスへの取り
組み 村を蘇らせた「働く公務員」~“「崖っぷち型」ジリキノミクス”福島
県泉崎村 「奇跡の村」の役場改角に学ぶ ほか)
第5章 「ローカル・アベノミクス」に騙されるな(これまでの公共事業ちこれから
の公共事業 なぜ「タリキノミクス型」が多いのか 加速する土建政治
の十倍返し ほか)
第6章 地方創生の特効薬とは何か(地域活性策の「失敗の歴史」 地域活性
化予算を虚しく消化 スローガンで終わる地域活性 ほか)
[著者情報]
相川 俊英氏。地方自治ジャーナリスト。1956年群馬県生まれ。早稲田大学法学部卒業。放送記者、フリージャーナリストを経て、97年から「週刊ダイヤモンド」委嘱記者。99年からテレビ朝日・朝日放送の報道番組「サンデープロジェクト」番組ブレーンを務め、自治体関連の企画・取材・レポートを担当し60本以上の特集に携わった。現在も地方自治体の取材で日々全国を駆け回り、「日本一、直接首長に取材している記者」として知られている








