レトロバス・下関VS三好 | ANIREISHA~アニメ、霊的スポット、旧車等~

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AECルートマスターVSいすゞBXD30

旧車はスポーツカーや360CC軽四だけじゃない、ということで今回はバスを取り上げたい。

レトロバスは地域観光の活性化として取り入れられるケースが多々あるが、山口県下関市と徳島県三好市(主に平成の大合併以前)も同様だった。

 

下関の方はレトロバス導入期間が短く、平成20年4月から25年3月までの5年間。イギリスのロンドン交通局がロンドンへの観光誘致を目的として、世界の6都市に「ロンドンバス」こと、アソシエーテッド・エクイップメント社(AEC)製の二階建てバス「ルートマスター」を無償貸与するプロジェクトを行っていたが、幕末(高杉晋作等)からイギリスに関わりが深い下関市にも貸与された。

形状的には「半ボンネットバス」でもあるルートマスターは、ロンドン市内の路面電車とトロリーバスの置き換え交通手段として、1959年に生産が開始され、1968年まで2,876台が製造された。

 

 

下関市に貸与されたバスは1962年製(ナンバープレートも「19-62」)のものだから、前期型になるだろう。二階席へは乗降口から直接上れるようになっているが、その乗降口に扉はなく、チェーンを掛けているだけ。それでも特例なのか、日本の車検は通っている。

各仕様はあまりよく分からないが、エンジンはAEC AV590型で総排気量は9,600cc、最高出力は115馬力のタイプじゃないかと思うが確信はない。

下関市ではルートマスターを観光拠点が点在する下関−長府間の土日限定の路線バスとして導入、運行開始3か月で乗客が9,000人を超える人気となった。

 

 

しかし元々古い車両だけに故障が続き、5年間で運行は終了した。バスは余生を下関市の「あるかぽーと」内で静かに送っている(静態保存展示)。

インパクトのあるバスだけに、西日本では他に福岡県糸島市の「LONDON BUS CAFÉ」や高知県南国市の農園レストラン「トリトン」の敷地にも展示されていて、乗車もできる。但し、トリトンのものはいつも乗車できる訳じゃない。

ミニカーは赤いものが、トリトンに隣接している焼き立てパン屋で、記念に購入したミニカー風アンティーク・シャープナー(簡易鉛筆削り)。だから造形も簡易的なもので、内部は運転席も乗客座席も何もないがらんどう。化粧箱が散逸しているため、メーカーは不詳。

 

 

紺色のものは2022年5月発売の「ドリームトミカ SP 呪術廻戦 コレクション 伏黒恵」。しかし商品説明には「ロンドンバス」も「ルートマスター」も一切表記なし。ネットショップで、200円台で販売されていたから、「ついで買い」した。因みにメーカー希望小売価格は 770円(税込)。シリーズは他に虎杖悠仁、釘崎野薔薇、五条悟のものがある。4人の中では一番伏黒が好きだから選んだ。

屋根の前方部に丸みがなく、座席は再現されているのかどうかよく見えない。二階へ上る階段は再現されている。サスペンションはあるが、重量は普通のトミカより重い。子供向きだが、大人に対してはミニカーファン向き、というより、呪術廻戦ファン向きか。

一方、三好市の日本三大秘境、祖谷渓へ昭和期から平成中後期頃まで観光客を運んでいたのはいすゞBXD30

 

 

を始めとした国産のボンネットバス。かつては四国交通の他、温泉ホテルやタクシー会社等が何台も所有していたが、現在、私が確認したものは、四国交通の「小便小僧」号と「ホテルかずら橋」が所有する「ホテルかずら橋1号車」のみ。

 

 

前者は昭和41年製造のいすゞBXD30、後者は製造終了年の昭和42年製造のBXD30。恐らく仕様は全く同じものだと思われる。この車種は全国で現存数が最も多い国産のボンネットバス。

エンジンは130psのDA640。これは昭和36年に開発されたもの。このバスも各仕様は不詳。車両総重量:8220kg、乗車定員:座席24人/立ち席24人。

私も幼少時、この二台じゃないが、同車種に乗車したことがある。兎に角エンジン音が煩くて、前の方の席に乗ってたら、隣の人と会話ができないほどだったことを覚えている。

四国交通の方は老朽化のため、通常運行はしていないが、去年、修理代をクラウドファンディングで補い、何とか走行できるようになった。因みに明日の6/29、久々に山間部を路線バスとして走行する。運行日はホームページに告知している。

 

 

ホテルかずら橋の方はかつて緑ナンバーだったが、今は白ナンバーになっている。以前は最寄りの駅等から客を送迎していたが、現在は行っていない。記念として1台保存しているのだろうか。

ミニカーは中国製のSaica の1/43。商品名は「 田舎バス」。大型バスだけに1/43でも長さは乗用車の1/24よりある。造形は及第点だが、ギミックの乗降口ドアの開閉が「こんな開き方じゃ乗降できないだろう」という開き方。メーカー側はバスの構造を理解していないように見受けられる。ハンドルもダッシュボードに付いている。

一番実車の現存数が多い車種のバスではあるものの、ミニカー化されているケースは少ない。ミニカーで最も多いのはトミカから出ている車種。しかしあの実車の現存数は多くはない。来月は機会があれば、それを展示している施設に行くかも知れない。

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