「すずめの戸締まり」湯平&豊後森聖地 | ANIREISHA~アニメ、霊的スポット、旧車等~

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【後戸の着想は転車台の鉄枠からか】

いよいよ九州での「すずめの戸締まり聖地巡礼も最終回。

 

(1)湯平温泉(由布市)→公式サイト

臼杵市からは高速に乗って大分光吉ICまで行き、そこから国道210号を西進して次の聖地、湯平温泉に向かう。温泉街に一番近い無料駐車場は温泉の入口、葭(よし)の本橋を渡った所を右折した突き当りにあるが、駐車台数は限られている。私が行った時は1台分しか空いてなかったが、満車時は南方の駐車場に行くしかない。

温泉街へは、郵便局方向に直進した後、直角に左へ曲がった先、橋本橋を渡った所がメインの入口。駐車場からすでにあったのか、ここからだったか忘れたが、道上の頭上に赤い提灯がずらっと吊るされている。そう、この提灯群も聖地。

提灯は普通の脚立では届かないような高い所に吊るされているが、映画ではまるでその高い所から撮ったかのようなカットがある。この謎を解く鍵は、メインの入口から左手に三軒目の観光案内所前にあった。

 

 

そこには温泉街を写した何枚もの写真が掲示されているのだが、映画のカットのアングルに似た写真もある。

余談だが、私はよく旅行先で現地の住民と間違われ、道等を聞かれることがあるが、この時も観光案内所の職員と間違われ、旅館右丸への道を聞かれたので、案内図を指し示しながら、教えてあげた。

このメインロードは石畳で、てっきり歩道だと思っていたら、右丸のことを尋ねた旅行者は車でこの道を上って行った。

観光案内所から左手に三軒目の岡崎美容室も聖地。建物を正面から見たアングルのカットがある。

すずめが草太の後を追って行った廃墟のシーンに出てくる。映画では自販機を2台設置した商店になっているが、実際にはその自販機の場所に赤い消防ホース格納箱がある。

そのホース格納箱は別のシーンに描かれている。それはその商店のカットではなく、石畳のメインロードのカットで、左手の建物群の中に描かれている。

そのシーンの右側の建物群の中には「つるや」、正面奥には「大吉」と書かれた看板が描かれているが、両方共実在する旅館。しかし建物は別物になっている。

実際はメインロードの西側に面して大吉の南方につるやが立地しているから、映画のような見え方はしない。が、岡崎美容室の手前から見ると、メインロードの正面奥に「大吉」の看板が見えている。

側溝に垂直に下りている排水パイプのカットもあるが、メインロード沿いにも、いくつもの排水パイプが出ている。

当映画に登場する地の大半が地震や水害の被災地だが、この湯平温泉も水害を経験していて、まだ山頭火ミュージアムは復旧していない。

(2)旧豊後森機関庫(玖珠町)→公式サイト

最後の聖地は一番重要な地。そう、最初の後戸があった廃墟のモデル。それは昭和9年(1934)から昭和45年(1970)まで使用されていた、国鉄久大線の豊後森機関庫。つまり、機関車の車庫。

 

 

しかし私は現地に行くまで、本当に聖地かどうか、疑問視していた。それは映画に出てくる建物と機関庫が、完全に一致する点が皆無のため。せめて窓枠の形状でも酷似していたら納得するのだが、ただ単に雰囲気が似ているだけ、ということではちょっと・・・と、思っていた。

が、現地を訪れてみると、新海誠監督は機関庫前にある転車台のある構造物から、扉を重要アイテムとする着想を得たんじゃないかと思うようになった。それは変形八角形の鉄の枠。これを扉に見立てたんじゃないだろうか。

豊後森機関庫は背後の外壁に米軍機の機銃掃射跡が残る、戦前からの遺物でもある訳だが、監督は鉄枠の中に機関庫の窓が見えていることから、まるで現代と戦前をつなぐ異空間連結装置であるかのように連想したんじゃないだろうか。

 

 

つまり、後戸を開けると、そこには常世という名の、時間と空間を超越した別世界が広がっている、と。言い換えると「どこでも後戸(うしろド)ア」か。

尚、ネットでは機関庫の見学者用駐車場がある旨のデタラメ情報が出回っているが、専用駐車場がないことは、自治体の公式サイトで説明されている。利便性がいいのは、すぐ側の県道678号沿いにある「くすまちメルサンホール」の駐車場。トイレもある。自治体サイトでは、公共の駐車場を利用するように呼び掛けている。

九州の聖地では他に熊本の温泉もあるが、時間の関係で割愛した。

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