テレビ番組は視聴率を上げるために、より面白い事柄や珍しいもの、

視聴者に興味が湧く情報を放送しようとしています。

そのため、情報(ネタ)の選別基準は厳しく、取り上げてもらうことは

容易ではありません。


そこで、広報体制の整っていない企業や、個人で情報提供をする場合に

狙い目なのが、「情報番組」と「ワイドショー番組」です。

この2つは、番組内のコーナー数が多いため、

一つのコーナーあたりの時間配分が短いという特徴も持っています。

コーナーの時間が短いということは、情報を伝える時間も短いということ。


趣向を凝らした企画を練る必要は少なく、企画として通る条件も単純になってきますから、

上手に魅力を伝える方法さえ提示できれば、どんな商品や情報、

サービスでも、取り上げてもらえる確率はぐんと高くなるのです。


しかし短時間であればあるほど、シンプルでわかりやすくなければ、

視聴者に意図は伝わらないという側面もあるので、

単純で理解しやすい内容を制作者側は求めているとも言えます。


また、「情報番組」と「ワイドショー番組」は、通常、

帯(オビ=月曜日~金曜日の毎日)で放送しているのもメリット。

毎日毎日、放送するためには、多くのネタが必要となります。

番組は、常に、新しいネタを探しているのです。

週に一度の番組より、売り込みやすいのは明白でしょう。


ここで、「新商品」がテーマの番組を放送すると考えてみてください。

3分程度の新商品コーナーであれば、その日、

もしくは近日中に発売される商品をいくつかピックアップして放送すれば、

コーナーは成り立ちます。


クリスマスの時期なら「プレゼントに最適な新商品特集」、

夏休み前なら「キャンプグッズが続々登場!」といったタイムリー性を意識して、

内容を構成すればいいわけです。 

特別な演出を考える必要はなく、取材時にも商品だけが揃っていれば何とかなるでしょう。


しかし、これが60分番組ならどうでしょうか?


20個の新商品を3分ずつ、延々と紹介し続けるなどということが、

許されるはずもありません。番組として成り立たないことは、

簡単に想像できると思います。


では、「新商品」をテーマにした60分番組を作ると仮定しましょう。

わかりやすいところで、ドキュメンタリータッチの番組で考えてみます。

当然、番組を面白く、魅力的なものにするには、企画を練る必要があり、

ざっと考えても次のような要素が必要になります。


・商品の社会的存在意義
・開発者の商品開発への密着取材(仕事場)
・取材する開発者が背負う特別な事情(プライベート)
・ライバル会社の動き
・開発途中で想定される山場(トラブル)
・社会の反応 (ゴール)


このように、60分の番組を作るには、一つのことを深く掘り下げるために、

詳細な企画内容と多くの取材を必要とします。

多くの視聴者に共感や同意をしてもらえる内容(ドラマ性)がなければ、

放送はありえないのです。


長時間の放送枠を持つ、見ごたえのある特集番組や企画コーナーなどは、

PRのためのクリアすべきハードルが高くなると言っていいでしょう。


私はその「情報番組」でディレクターをしていました。

様々な情報提供を受け、それを選別してきた経験を踏まえて、

次回より「情報番組」「ワイドショー番組」への効果的・実践的な

PR方法を徹底的に解説していきます。

一、様々な形態のテレビ番組


テレビ番組と一口にいっても、内容や形態は実に様々。

取材依頼をする前に番組をよく見て予習したほうがいいでしょう。

テレビ番組は、番組各々が独立した会社であると考えてみると

わかりやすいと思います。なぜなら番組ごとに独立した予算があり、

自分たちのターゲットを視聴者として獲得するという方針に沿って取材・編集し、

放送される番組を創っているからです。


そのため、いくら素晴らしい情報でも番組の趣旨・演出方針に

合わないネタは、絶対に扱いません。

つまり、番組の趣旨や方針を理解せずに、闇雲にPR活動を展開しても、

「骨折り損のくたびれもうけ」になりかねないのです。

だから番組内容を理解するということは重要なのです。

私の経験でも、取材依頼された企業にいざ番組から連絡を入れると、
「えっと、お宅、どんな番組でしたっけ?」
との話。こんな信じがたい出来事が度々起こりました。

これでは、制作者側の心象を損なうだけです。


せっかくのチャンスを逃さないためにも、番組内容はしっかり把握してから、

取材依頼することをおすすめします。
 以下、かなり大雑把ではありますが、民放テレビ番組の種類と

主な放送時間帯をまとめてみましたので、参考にしてください。

  • 1.情報番組
    ・生放送番組が多い
    ・視聴者層が幅広いため扱う情報が多彩
    ・タイムリーな情報を好み放送のタイミングを重視
    ・メイン素材は首都圏に関する情報
  • 2.報道番組
    ・事件・事故など社会ニュースがメイン
    ・放送時間帯により視聴者層が大きく異なる
    ・夕方は主婦層向けに衣・美・食・病関連の特集が多い
    ・夜は働く人向けの社会派・硬派な特集が多い
  • 3.ワイドショー番組
    ・衣・美・食・住・病・遊・健康に関するコーナーが多い
    ・PRの反響が大きい放送の一つ
    ・主婦層に関心の薄い情報には興味を示しづらい
  • 4.バラエティ番組
    ・高視聴率番組が多い(昨今は視聴率が落ち気味で番組により明暗分ける
    ・タレントが主役なので企業情報を扱うようなコーナーが少ない
    →「情報バラエティ番組」などでは、製品情報や企業情報を扱うコーナーあり
  • 5.ドラマ
    ・3ヶ月間の連続ドラマや2時間ドラマの単発ものなどがある
    ・PR活動の場としては、利用手段が限定される
    →小道具(例・ビールや時計など)として商品を「出演」させたり、
  • 施設などなら撮影現場(ロケ地)として利用してもらうことは可能ですが、

    出演させるためのタイアップ費用が発生します。


    二、全国番組とローカル番組


    テレビ番組には、全国を放送エリアとする全国番組と、

    一部の限られた地域でしか放送されないローカル番組の2種類があります。

    全国放送の場合、情報番組・報道番組・ワイドショー番組で放送される内容は、

    一部の例外を除くと、視聴者の反響が大きい首都圏の話題が中心。

    逆に、ローカル番組の場合では、地域密着型の話題がメイン。

    放送地域外の情報は取り上げられにくいと言えます。


    PR活動の対象としては、それぞれ一長一短があります。

    闇雲に取材依頼をするのではなく、あなたの企業や業務などの活動範囲、

    商材の流通範囲を把握した上で、番組を選ぶことをおすすめします。

    一、より面白く、より便利に


    営業回りで顧客開拓をするには、労力・時間・資金を湯水のように使わなければ、

    なかなか効果が表れないでしょう。

    短時間で100万人規模のターゲットに訴求できるツールは、

    日本国内においてテレビ番組以外に存在しないと言っていいと思います。


    全国放送の番組なら視聴率1%で100万人超の視聴者数と言われており、

    仮に視聴率15%の番組で紹介されれば、情報は1500万人以上に伝わるからです。

    世界最大の販売部数を誇る読売新聞は発行部数こそ1000万部ですが、

    自社情報が掲載されている記事を読者が必ずしも読んでいるとは限りません。


    その上、新聞は基本的に「事実を淡々と報道」がスタンスですが、

    テレビ番組が取り上げる際には、より面白く、より便利に、魅力的に伝わるよう、

    制作ディレクターによる「演出」までオマケとしてついてきます。

    映像の力によって情報が具体的なイメージとして伝わるので、

    新聞などと比較して、反響効果は群を抜いています。


    二、テレビ番組の演出はそのまま使える営業ツール


    私が、ディレクターとしてあるテレビ番組内の情報コーナーを担当していたとき、

    とあるメーカーが開発したスピーカーを取材しました。

    この製品は特殊な技術が使われており、正面以外からは音が出ないという代物。

    空気の振動によって音を出す仕組み上、スピーカーからは様々な方向に

    音が発せられますが、この新製品は正面からしか音が出ないように作られていて、

    横、後ろ、斜め前など、正面以外に立つと、全く音が聞こえないのです。

    映像が主体のテレビで、目に見えない「音」をどう表現するか……。

    これは非常に難しいのですが、それでも、よりわかりやすく視聴者に伝えるのが、

    ディレクターの腕の見せどころ!


    悩みぬいた末に編み出した手法が、一昔前に一世を風靡していた

    「ダンシングフラワー」(音に反応して動き出す玩具)を利用することでした。

    間隔を空けて数台の「ダンシングフラワー」を設置し、

    片方の端から順番に、音を出しているスピーカーの正面を向けていったわけです。


    通常のスピーカーならば、音が四方八方に伝わっているため、

    「ダンシングフラワー」も一斉に動き出すところ。

    しかし、この新製品では正面の「ダンシングフラワー」のみが動き出し、

    「一定範囲にしか音が伝わらない」ということを、見事に映像化することができました。


    放送後、非常に大きな反響があり、スピーカーの発表会を控えていた

    メーカーの担当者から「製品の最適な伝え方が見つかった」と

    大変感謝されたのを覚えています。


    その担当者は、製品の性能をわかりやすく伝えるには

    どうすればいいかと、ずっと悩んでいたそうです。

    いささか手前味噌な話ですが、テレビは商材の映像を撮ってくれる上に、

    万人に向けて分かりやすく発信してくれるメディアです。

    それを見た人たちは商材の理解も進み、企業側はプロモートのヒントも得られる。


    莫大な資金をかけずに、ここまでできるのです。

    これはもう、最強の武器とも言えるのではないでしょうか?
     この武器を活用するために「PR活動」を行うのです。

    世界の中の日本/ニッポンのランキング

    『国の指針への満足度-日本人は世界で13位』


    アメリカのシンクタンク ピュー・リサーチ・センターでは、

    25カ国で調査を行い、各国民に

    「現在国が進んでいる方向に満足していますか?」

    と質問しました。

    【満足していると回答した人の割合】

    1.中国 (87)

    2.インド(53

    3.カナダ(51)

    4.ヨルダン(46)

    5.ドイツ(43)

    6.インドネシア(40)

    7.アメリカ(36)

    8.エジプト(31)

    9.ブラジル(28)

    10.フランス(27)

    13位日本(25

    (ピュー・リサーチ・センター)

    国の施策に満足していると答えた人の率は、中国が1位で87%と

    ダントツに高く出ています。この傾向は2005年の調査以来、

    2006年から始まっています。中国では4年連続で8割以上の人が

    「国の施策に満足している」と答えているのです。

    日本人の国の施策への満足度は、ずっと2割台です。小泉内閣の最後の

    年だった2006年でも27%の満足度ですから、日本人はどんな経済状況でも、

    どんな政権でも、国の施策には懐疑的な傾向があると言えるでしょうか。

    ピュー・リサーチ・センターでは、家庭生活への満足度も同じ国の人たちに

    尋ねています。面白いことに、日本人と中国人の家庭生活満足度は

    85%と同じです。世界での順位は25か国中15-16位と真ん中より

    やや下になっています。

    ちなみに、家庭生活への満足度が世界で一番高いのはインド人で、

    94%の人が満足していると答えています。インドでは国の施策への

    満足度は世界2位で、家庭生活の満足度は世界1位と両方とも高く出ています。

    インド人を知る一つの手がかりになりそうですね。


    国別比較の調査をしたら、中国の回答だけ圧倒的に高く出た。

    それはなぜか、という質問をよく受けます。確かに今回の調査でも

    「国の施策への満足度」は中国人の値が他の国より圧倒的に高く出ています。

     中国はスローガン国家だから、中国人は個人の意見もスローガン的に

    なりやすいという見方があります。また、面子を重んじる中国人は、

    調査ではなかなか本音を明かさないという意見もあります。

     どちらもなるほどと思えますが、やはりケースバイケースではないで

    しょうか。今回の「家庭への満足度」調査結果のように、中国人の値が

    突出していない回答も多くありますから。

     中国人の家庭生活の満足度が日本人と同じ程度とは、

    親近感が持てますね。調査もそんな点をきっかけにして

    インタビュー形式で行えば、腹を割った関係づくりができるのかもしれません。

    アンケート調査よりもずっと、本音が引き出せるでしょうね。


    情報提供:GLA


    PRをしてメディアに情報を露出してもらうメリットをお伝えしましたが、

    そのメディアも多種多様。情報を世間一般に広く伝えるという機能は同じですが、

    それぞれ大きな違いがあります。


    現在、日本には大別すると7種類のメディアが存在し、

    それぞれのメディアが独自の文化・特色の元に、

    様々な情報を伝える役割を担っています。


    それらの特色や役割の違いを理解しないまま、漫然とPR活動に踏み出すと、

    大した成果が上げられない恐れもあるので、

    この機会に確認しておいていただければと思います。


    1.新聞
     新聞は活字の最大メディアです。
     世界一の販売部数を誇る読売新聞を筆頭に、朝日・毎日・産経・日経新聞などが

    全国的な販売を行っています。加えて、県単位のエリアをカバーする

    「地方紙」や複数県にまたがり販売する「ブロック紙」があり、

    これらは地域色の強い話題を提供しています。


    そのほか、男性を中心ターゲットとする「スポーツ紙」「夕刊紙」では、

    芸能・スポーツ・ギャンブルなどの話題を主に提供。

    新技術や新商品の情報に強く、ビジネスマンに読者の多い「産業紙」もあります。


    2.テレビ
     テレビと聞いて真っ先に思い浮かぶのは、もっとも馴染みのある地上波です。
     そこで放送されている番組にも、全国を対象にした「全国放送」や

    一部の地域でのみ放送する「ローカル番組」などがあります。


    そのほか、有料のBSやCS、ケーブルテレビなども、

    最近では契約数が伸びており視聴者は増えています。

    これらテレビの最大の特色は、「映像」があること。

    ほかのメディアにはない最大の武器と言え、映像を通じてより

    具体的にリアルに伝えることができる、最強のメディアと言ってもいいでしょう。

    「百聞は一見にしかず」を体現しているメディアです。


    3.ラジオ
     ラジオには使用する周波数によりAM・FM・短波などの放送形態があります。
     ドライブなどで移動する機会の多いアクティブ層や、

    自動車内で多くの時間を過ごす各種の運転手、自宅で過ごすことが多い

    受験生や主婦層にもコアなファンが多く、ターゲットの絞られたメディアです。

    最大の特徴は「音声」のみの情報伝達手段だということです。


    4.雑誌
     もっともターゲット選定がはっきりしたメディアです。
     ファッション、音楽、芸能、旅、インテリア……など、

    細分化された情報に沿って発行されているものが多く、

    それに興味のある人が、年齢を問わず集まって読者層を形成しているのが特徴です。

    ほかのメディアに比べて雑誌=情報の保管率が非常に高く、

    何度でも読み返されるという特徴もあります。


    ほかのメディアはタイムリー性を重視した情報発信をしているのに比べ、

    発行までに時間がかかる雑誌は、より深く掘り下げた内容を記事にします。

    同じ活字メディアでも、事実を淡々と速報的に出す新聞に比べると、

    バラエティに富んで趣向を凝らした内容、詳細な内容を載せる傾向にあるのが、雑誌です。


    そのため、記事の企画などは三ヵ月ほど前から動いていることが多いようで、

    クリスマスの時期には、すでにバレンタインの情報集めが、はじまっているわけです。


    5.Web(インターネット)
     近年、急激な台頭を見せたWebメディアです。
     サイトは多種多様で、載せる情報もショッピングやグルメガイド、

    経営者向け情報や働く女性向け情報、難病患者とその家族への情報など

    バラエティに富んでいます。


    サイト内で展開されるコンテンツも運営会社により様々。

    近年では、「ブロガー」を中心とした個人からの情報発信も、

    大きな影響力を持つようになっていると言われています。


    一度掲載された内容は、コンテンツや情報が削除されたり、

    サイトが閉鎖されない限り、長期保存されるのが最大の特徴です。

    興味をもった人に検索されて、後々まで何度も見てもらえる可能性があるという利点もあります。


    最近では動画機能も充実してきており、まだ成長過程にあるのも魅力で、

    PR効果は未知数。ただ、時代の風雲児ともてはやされたライブドアの

    ホリエモン(堀江貴文元社長)や、いまではすっかりメディアの顔馴染みとなった

    楽天の三木谷浩史氏なども、有名になったきっかけは「テレビ出演」。

    それを考えると、PR効果への過剰な期待は、時期尚早なのかもしれません。


    6.専門誌・業界紙
     食品や建設、家具など、特定の業界に携わる人たちに向けて発行されている

    活字媒体が「業界紙」や「専門誌」です。
     ほとんどの業種に存在しますが、発行部数にはかなりの差があり、

    発行スケジュールも季刊や月刊、あるいは不定期だったり様々です。


    しかし、想定するターゲットに向けたピンポイントでのPRが容易で、

    業界に関連する内容であれば、どのメディアよりも、

    コアなビジネス情報として積極的に取り上げてもらえる可能性があります。


    7.通信社
     あまり馴染みがないメディアですが、通信社は新聞やテレビ、

    ラジオなどに情報を提供している報道機関です。
     世界各地に配属されている記者からの情報を、放送局や新聞社に配信しています。


    国内では、ときどき耳にする「共同通信」や「時事通信」が代表的な存在です。

    通信社は発信対象がメディアなので、

    取材されて記事化すれば多くのメディアが知るところとなり、

    ディレクターなどの目に留まれば、掲載や放送をされる可能性が大きくなります。