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新たな車の可能性

先日まで開催されていた「東京おもちゃショー2012」に、新たな可能性を感じる車が発表されていた。
(仕事の都合で実際に見に行くことは出来なかったが、知人から得た情報とネットから得た情報を元に記載する)


その車は、トヨタ「Camatte(カマッテ)」という車である。※トヨタのプレスリリース

今回の「Camatte」は、おもちゃ自動車として紹介されているが、私は、自動車の大きな方向性を示してくれたように感じる。

そして、トヨタは数年に一度革新的なパッケージを示す企業と思っており、
過去に2度。今回は3度目の大革新が起きようとしている。




何が革新的なパッケージか述べる前に、まず今回のCamatteの特徴に触れておく。

Camatteは、EVのコンセプトカーであり、主な特徴は3点述べられている。
(特徴の説明部分は私の勝手な解釈が入ってます)

①着せ替えボディー
着せ替えボディーにより、車はカスタマイズするもの。自分らしい1台にする楽しみを得るものを感じてもらいたいという思いが込められていると感じる
※以前、日本でも光岡自動車が行なっていたキットカー的な発想に近い
 

②親密度の高い室内
今までは、居住性/くつろぎ/快適性を重視するあまり、ボディの大型化が流れになっている。それに対して、『密着度』を重視したいという思いを感じる
「快適や楽しさ=広い。くつろぐ」これのアンチテーゼを訴えたと思う


③子供が運転できる
車の運転は大人になってから。それを覆せないか?そんな車の根本を考えなおしたように思える。無論、安全性から公道は走れないが。子供から車の楽しさを感じてもらう


どれも素晴らしいコンセプトである。
その中で、特に注目すべきなのは、『①着せ替えボディー』である


現在の車の多様性の軸としては、

『動力源の多様化』→ディーゼル、HEV、EV、燃料電池など
『パッケージングの多様化』→SUVクーペ、コンパクトカー、一人乗り超小型車、水陸両用車のような複合車など

の2点が主なポイントと感じる。

ここに、①着せ替えボディーというのは、『用途の多様性』という新機軸を打ち出したのだと思う。

用途の多様性とは、
動力源をそのままにし、ボディー側を変えることで、多用性を実現させることである。
動力源としてのエンジンはそのままで、ボディーをクーペにしたり、セダンにしたり、ワンボックスにしたり、一人乗り車にしたり・・・と着せ替える事が実現できる。

実は、このコンセプトは、スズキが2007年の東京モーターショーで打ち出している。
<スズキ ピクシー のプレスリリース>
その時はあまり話題にならなかったが、07年モーターショーでは私は大きな衝撃を受けた。
担当者に何度も話を聞き、新たな車の可能性を感じた覚えがある。
しかし、その後2011年の東京モーターショーまでスズキのブースから一切展示などもなくなってしまった。
2011年モーターショーで実際にスズキの説明担当者に聞いてみてもその後社内検討のストップしているとのことであった。非常に残念である。

しかし、ここへ来て、トヨタがそのコンセプトに触れ始めたのは嬉しい限りである。

(個人的にはまり嬉しくないが・・・)最近はあまり「このターボが・・・」とか「ディアルクラッチのスムーズさが・・・」などメカニカルに対する興味をもつ人が少なくなった。しかし、自動車メーカーは最新の機構やメカニックを開発ばかりしている。※ホンダのワトキンソンサイクルエンジンみたいなもの
そんななか、車に興味を持ってもらうためにも、興味の少ない動力源(駆動系)はそのままで、ボディーだけを着せ替えて様々な用途に対応できる車というのは、今の時代に合っているように思える。

それをきっかけに車に興味を持ち、車全体の経済が成り立ってもらえればと思う。


と、Camatteの発表をみて、車の新たな可能性を感じた。これを機に『着せ替え車』の開発を進めてもらいたい。けっして、スズキのピクシーの二の舞にはなってもらいたくない。


ちなみに、最初に触れたが、トヨタの過去の革新的なパッケージについて、

一度目は、97年発売のプリウスである。世界で初めてハイブリッド車を量産化した。今のハイブリッド・EVの潮流を作ったきっかけである。

二度目は、08年発売のiQである。エンジン車でありながら、あのサイズの車を作った。しかもFFで。しかし、当初ネッツブランドで売ってしまいブランディングに大失敗。レクサスブランドで売れば素晴らしいブランドを確立できたのに・・・と悔やまれる

そして、今回のCamatteが三度目。
約10年に一度革新的なパッケージを出しているので、次は2017年くらいを期待しておこう。

あと5年。それまでに『着せ替え車』のパッケージを世に出してもらいたい。そう願っておこう・・・


2012年6月18日
  想像力をもって・・・ プリベクト 北山一真

ナレッジを共有する意味

先週の金曜日(6月8日)に『設計標準化と原価管理』というテーマでセミナーを行なってきた。

様々な話を熱く語らせていただいたが、
自ら発する言葉を自ら聞きながら、改めて技術を標準化する重要性を感じた。


製造業は非常に厳しい状況に追いやられている。

しかし、今後の50年100年の新たな企業基盤を築きあげるためにも、
今まで培ってきた「技術」をしっかり棚卸しし、体系立てる事は急務であると感じる。


技術を棚卸しし、体系化し、標準化していくことは、
単なる技術伝承や教育の問題ではない。
技術力を高める活動そのものであると感じる。


技術やナレッジを可視化し共有する意味は、

『企業知・組織知の全容を知るということ』である




企業知・組織知を知ることができれば、

・自分の行おうとしていることが、企業に取って"初めてのことなのか"が判断でき、(新規性評価)
・誰かが同じ経験をしていれば、同じ失敗を繰り返さなくて済むし、(再発防止)
・誰かが努力した内容を有効的に活用できるし、(成功要因の横展開)
・そして何より、常に1つでも良いので新しいことにチャレンジさせることができる(限界挑戦)


最後の4つ目が重要だと感じる。


何か、仕事を行う際に、自分が常に会社の誰も経験していない事に1つでも良いからチャレンジする。企業知・組織知を1つでもいいので増やす。
そして、企業側もそのチャレンジには寛大であり、新たな領域での失敗は咎めない。しかし、1度失敗したら、二度と同じ失敗はしない。そうすることで企業の経験値を貯めていく。


これこそが、組織活動であり、組織として経験値を貯めていくことに他ならないはずである。



そのためのナレッジの共有だし、ナレッジプラットフォームが必要になるのである。


是非、多くの企業で取り組んでもらいたい内容である。


2012年6月14日
   想像力をもって・・・

構造化の限界 と 可視化の将来

こんにちは。プリベクト北山です。


『ビジュアル・コンプレキシティ』を読む──データ・ヴィジュアライゼーション講座


久々に、深く考えさせられる記事に出会った。
この記事を読み、感じたことを。
(但し、私の勝手な解釈を相当分入れているのでご了承ください)


様々な企業のコンサルティングを行っていると、
ものごとの『可視化』『構造化』を行う。

その際には、樹の枝はが別れていくようなツリー構造で表現することが多い。

品質管理でいうなら、FTAや特性要因図だし、
製品情報管理でいうなら、部品表(BOM)だし、
コンサルティング業でいうなら、ロジックツリーやディシジョンツリーである。

しかし、ツリー構造には限界がある。


そもそも、ツリー構造の前提は、『論理』『原理』『分解』『集約』である。
だから、ものごとが理路整然と整理され、体系化されていくのである。

しかし、今はそれらが当てはまるのだろうか?
ものごとの論理も原理も猛烈な勢いで変化をし、様々な形をとる。
だからこそ、企業もスピード経営を目指し、意思決定スピードを上げようとしている。


そこで、ツリー構造からネットワーク構造に切り替えるべきだという



ツリー構造   ・・・ 『論理』 『原理』 『分解』 『集約』



ネットワーク構造・・・ 『分散』 『可変』 『非線形』 『多様』



分散・可変 というキーワードが重要に思える。
ものごとは綺麗に分解できるわけでもなく、ルールも曖昧で、論理性にかける部分が多い。


では、ツリー構造から何の視点を加えていくべきか?

ものごとは、「事象(ノード・交点)」と「関係性(リンク・辺)」に分けることができる。


その場合に、ツリー構造の問題点としては、

事象(ノード・交点)には、位置情報が表現できない
関係性(リンク・辺) には、事象間の距離類似性関係性の強さが表現できない
全体として、時間変化も表現できない


製造業の部品表(BOM)にもそれが当てはまる。
部品表で管理されている部品情報には、図象の位置関係が表現できないし、部品間のつながりの強さが表現できない。また、類似性も見えないことにつながる。


コンサルティング業界では、『可視化』というキーワードはよく使う。
しかし、『可視化』の本質(あり方や問題点)を考えることは少ない。

そういった意味では、本質的なことを考えさせられる記事であった。



2012年6月6日
    一生懸命な日々を・・・
  



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