長崎のホテルで身支度を済ませた僕達は一路雲仙を目指します
とは言っても雲仙を観光するのが目的ではありません
雲仙は3年前に温泉にも泊まってるし、その時観光もしましたからね
僕達が雲仙を目指したのは2日目の宿がある熊本への移動手段として
長崎県の島原と熊本を結ぶ九商フェリーに乗るためです
このフェリーを使えば雲仙から熊本まで1時間で到着する事が出来るんです
僕達は人もバイクもご老体だし空模様も怪しい
時間短縮も出来るし体力の温存もでき、尚且つ雨も凌げる
一石三鳥ですな！ 笑！
無事、熊本に入り阿蘇方面に進むと ついに空が泣き始めた
やはり山の天気は下界とは違って雨も降りやすい
こうなるともうバイクの走りを楽しむなんて余裕はない
一刻も早く宿に辿り着きたい・・・
道を迷うと時間のロスになるので道行く人や交番で道を確認します
ま、僕は尾崎さんに付いて走るだけなので、どこを走っているのかも定かではないんですがね 笑！
阿蘇方面に進むとだんだん雨脚も強くなり霧で視界も悪くなった
まるで幻想の世界を走っているような感覚だ
写真ではまだクリアーに見えますが実際はこんなもんじゃない、走っていても１０ｍ先が見えないのだ
僕はこの時二番手を走っていたのだが見えるのは前を走る尾崎さんのテールライトだけだ
ーこれじゃ もし木や落下物が落ちていてもわからんぞ・・・
標高の高い雨の阿蘇で濃霧に襲われ視界も悪い、危険だ！
しかも体が冷え切って超寒い・・・
ー温かい物が欲しい・・・
「♪特別なスープを あ～なた～にあ～げる あったかいんだから～・・・」
と、ついつい鼻歌が・・・！ 爆！
さすがに尾崎さんも同じ事を考えていたようだ
目的地はもうそんなに遠くない
と、言う事で山の喫茶・レストラン「北山」という店に入って一息つく事に・・・
さすがに平日のこの天候でバイクで走ってる物好きは僕達くらいのもんだろう 笑！
お店は貸し切り状態でマスターと阿蘇談義に花が咲く
どうやら、この近くに人気の観光スポットである「天空の道」があり
平素は天気が良ければ多くの観光客やバイカーで賑わうそうだ
僕達は霧と思っていたのだがマスター曰く僕達の視界を遮っている白い気体は
霧ではなく雲なんだそうだ
僕達は知らないうちに雲の中を走っていたという事らしい 笑！
この辺り、天気が良ければこんな景色が見れるという事だ・・・
雲海に浮かんだ一筋の道
映画で見た風景がそのままスクリーンから飛び出してきたような絶景が阿蘇にあります
「天空の道」と呼ばれる道の正式名称は「狩尾牧野道路」
阿蘇の外輪山にある坂道で、熊本方面からミルクロードを、,かぶと岩展望所へ向かう途中
お地蔵さんを目印に右折していきます
さらに１００ｍほど進んでいくと、この「天空の道」の絶景ポイントにたどりつきます
急勾配のカーブを曲がり、目の前に「天空の道」が開けた瞬間は
まさに全身を風が通り抜けて行くような感動が広がることでしょう
気象条件が揃えば小高い「天空の道」の周囲を埋めるように雲海が広がり
まさに雲の上に浮かんだ道を走っているような気分を味わえます・・・
と、言う事で雲の上の景色を堪能できるという事なんですが
何と僕等は、その雲の中を走っていたという事なのだ
景色どころの騒ぎじゃありませんぞ、何せ何にも見えないんですからな～ 笑！
「北山」のマスターに天気が良い時にまた来ますと約束して僕達は再び走り始めます
どうやら今夜の宿がある付近まで辿り着いたみたいです
と、言う事で何とか無事に宿に到着
辺りはすっかり日も暮れて街灯の灯りが煌々と照らされています
雨の中、風を切って走り続けた僕達の身体はすっかり冷え切っています
先ずは何はともあれ体を温めたい・・・
という事なんですが続きはまた明日！ ジャンジャン！！