桜木紫乃
北国の湿原を背にするラブホテル。生活に諦念や倦怠を感じる男と女は“非日常”を求めてその扉を開く―。恋人から投稿ヌード写真の撮影に誘われた女性事務員。貧乏寺の維持のために檀家たちと肌を重ねる住職の妻。アダルト玩具会社の社員とホテル経営者の娘。ささやかな昴揚の後、彼らは安らぎと寂しさを手に、部屋を出て行く。人生の一瞬の煌めきを鮮やかに描く全7編。第149回直木賞受賞作。ホテルローヤル (集英社文庫)/集英社¥540Amazon.co.jp単行本の時、直木賞かあと思って、立ち読みで読めてしまったのですが、文庫になったので、買ってみた。それほど読み直したい本でもなかったかも。「何者」朝井リョウの直木賞の方はネタがわかって読み返すと、ものすごく面白いのですけれど。硝子の葦 (新潮文庫)/新潮社¥594Amazon.co.jp道東・釧路で『ホテルローヤル』を営む幸田喜一郎が事故で意識不明の重体となった。年の離れた夫を看病する妻・節子の平穏な日常にも亀裂が入り、闇が溢れ出した――。愛人関係にある澤木と一緒に彼女は、家出した夫の一人娘を探し始めた。短歌仲間の家庭に潜む秘密、その娘の誘拐事件、長らく夫の愛人だった母の失踪……。次々と謎が節子を襲う。驚愕の結末を迎える傑作ミステリー。ラブレス (新潮文庫)/新潮社¥680Amazon.co.jp謎の位牌を握りしめて、百合江は死の床についていた―。彼女の生涯はまさに波乱万丈だった。道東の開拓村で極貧の家に育ち、中学卒業と同時に奉公に出されるが、やがては旅芸人一座に飛び込んだ。一方、妹の里実は地元に残り、理容師の道を歩み始める…。流転する百合江と堅実な妹の60年に及ぶ絆を軸にして、姉妹の母や娘たちを含む女三世代の凄絶な人生を描いた圧倒的長編小説。この2冊の方がかなり面白かったと思います。賞を取るのが面白いとも限らないのか、賞とはそういうものなのか。