医療っぽいけど美容ビジネス化してる構造
ここ数年ですが、SNSや動画広告でこのようなキャッチコピーを
目にすることが増えました。
「医師監修のダイエット」
「オンラインで薬が届く」
一見すると医療のように見えます。
その実際の中身は「美容医療型のサブスクリプションビジネス」
であることが少なくありません。
自由診療は保険の適用外であるため、価格や内容は各クリニック
の裁量に任されています。
つまり医療的根拠よりも“売れる仕組み”が優先されているケース
が多いのです。
オンラインの肥満外来は初回カウンセリングが数分で終了し、
検査もせずにGLP-1受容体作動薬を処方するところもあります。
「手軽」「短期間で痩せる」という言葉の裏に、医療安全の欠如
が潜んでいることを知っておく必要があります。
検査なしで薬を出すリスク(肝・腎・膵への負担)
GLP-1受容体作動薬は、もともと糖尿病や高度肥満症に対して
用いられる薬です。
血糖値を下げ、食欲を抑え、肝機能・腎機能・膵臓の状態を確認
しながら使うことが前提になっています。
これらの臓器に障害がある場合、薬が強く作用しすぎて低血糖や
脱水、膵炎などを引き起こすリスクがあるからです。
検査なしで薬を処方する行為は、身体の「燃焼システム」を確認
せずにブレーキとアクセルを同時に踏むようなもの。
短期的には食欲が落ちても、代謝バランスが崩れると後々の体調
悪化につながります。
GLP-1が効かなくなった後の身体の反動
GLP-1による体重減少は、最初の数か月で大きく表れます。
しかし食欲中枢が薬に慣れると効果が薄れ、停滞期を迎えます。
この段階で服用をやめると、筋肉量が減ったまま基礎代謝が低下
しているため、リバウンドが起こりやすくなります。
一時的に痩せても、ホルモンバランスが乱れ、冷えや無月経、
倦怠感が出る人も少なくありません。
「痩せる」ことがゴールではありません。
「体が健康に機能する状態に戻すこと」が目的であるはずです。
肥満治療は代謝データを読み解くことから始まる
本来の医療としての肥満治療は、採血や尿検査で代謝データを
可視化し、原因を分析することから始まります。
脂質異常、インスリン抵抗性、甲状腺や副腎ホルモンのバランス
などを調べ、どの段階で代謝が滞っているかを明確にします。
大学病院や保険診療ベースの外来ではこうしたデータをもとに、
生活習慣・食事内容・薬物治療のバランスを組み立てます。
一見遠回りに思えるこのプロセスこそ、安全かつ持続的に体重を
落とすための最短ルートです。
“自己責任”ではなく、“情報を選ぶ力”を持つこと
自由診療クリニックの広告には、「自分の意思で選べる」という
言葉がよく使われます。
けれど、正しい判断には、医学的なリスクや検査の必要性を理解
する情報が欠かせません。
「手軽」「早い」「安い」という言葉だけで選ぶと、結局は健康を
損なう遠回りになります。
自分の身体を預けるなら、検査を行い、説明をしてくれる医師を
選ぶこと。
それが、ダイエットを“治療”として成功させる第一歩です。
スタイル良くするなら薬より筋トレとタンパク質
標準体重の人が見ためが気になって「あと5kgだけ落としたい」
と思うことがありますよね。
その場合は筋肉を育て形を整えるほうが確実です。
GLP-1などの薬は使い方を間違えると脂肪だけでなく筋肉まで
削ってしまい、代謝が落ちてリバウンドの原因になります。
見た目は細くなっても、ハリや立体感のない“痩せ疲れた体”になりやすいです。
その理由はこの通り
・GLP-1は胃の動きを遅くして食欲を強く抑える
・食事量が極端に減ると、タンパク質も不足する
・体はエネルギー源を確保するために筋肉を分解して使い始める
摂取カロリーとタンパク質が足りない状態でGLP-1を使い続けると、筋肉が犠牲になります。筋肉が落ちると代謝が下がるため、
薬をやめたあとに体重が戻りやすくなるのです。
ちょっとだけ引き締めたい場合は筋トレを取り入れてみる。
そうすると体のラインが変わり、姿勢も改善されます。
特に下半身や体幹を意識すると、全体のシルエットが自然に引き
締まります。
そのうえで大事なのがタンパク質になります。
筋肉は材料がなければ育ちません。
毎食で手のひら1枚分の肉・魚・卵、またはプロテインを加える
だけで、回復と引き締まりのスピードが違ってきます。
スタイルを変える本質は「減らすこと」ではなく「育てること」。数字よりも鏡の中のラインを味方にした方が、結果も気分もずっと健康的です。
あれこれ書いてはいるけども…
実は肥満外来に行き始めたばかりの私は、検査結果待ちです。
なので薬の処方は決まっていません。
今は1,400kcalでタンパク質重視、低糖質・低脂質の食事を中心
にしています。
筋トレも無理のない程度に少しずつ取り入れてます。
薬に頼らずにどこまで体重を落とせるかというのが現在やってる
ことです。
9月25日に診断してもらい、1400Kcalでためしてみてと言われ、
現在試してる最中です。
10年以上前に、MLMの人たちに誘われてやったことのある、
低糖質ダイエットというわけではないので、ほどよくゆるーく
じっくりと時間をかけてという感じでやってみてます。
1ヶ月に3~5kg落ちれば悪くないからね。
美容系医療は色々思うところがあるので記事にしてみました。
保険効かないし高額だから、安易に飛びついたらだめなのよ…。


