過去世の記憶-江戸時代⑤雨が降っていた。 地面には血が流れていた。 血塗れになって座りこんでいる男。 まだ事切れてない。 近場の茶屋に連れていき、金銭をいくらか店主に渡し、 医者を呼んでもらった。 頭が切れていたらしく、出血は多かったが傷は浅かった。 連れ帰り、暫く面倒を見ていた気がする。 確か、その後は俺の屋敷で働いていたのだろう。 とても甲斐甲斐しい人物だった。 血塗れであった理由は聞かなかったが、恐らく賭け事が原因ではなかろうかと。