基本は男女平等に優しくしてたんだろう。
ただし、表向きだけ。
言葉だけは好きとでも何とでも、どんな美辞麗句も並べていた。
だが、全て建前。本音は何とも思っていない。
ただの暇つぶし、自分が寂しいのを癒してもらえれば、
一時凌ぎならば甘い言葉の一つや二つ容易い事。
自分本位でしか生きていない。
表向きだけ見ていれば、決して悪くはない。
中身は知られないようにしていた。
だから、本音が出る前に縁は自らが切っていた。
本音が出始めたら、吉原全体に伝わるのは早い。
それならば、先に切ってしまえばまだ格好はつく。
体裁を取り繕うのだけは得意だった。
だから、商売も上手く行っていたのだろう。
金にはとにかく困っていなかった。
いつだって気にいった遊女がいれば、引き取る事が出来た。
だけど、それをしていなかったのは遊びばかりだったからだ。
何故寂しかったか。華やかな江戸の街において
金もありつつ、
女にも苦労していなく、端から見たら恵まれてそうなのに。
恐らくそれは理解者がいなかったからだ。
何を理解して欲しいわけでもない。
ただ、外だけではなく、
中を。金だ美貌だはいずれは廃れる。
だから内側を見て欲しかった。
要はそんな相手は殆どいなかったというだけのこと。