刀で斬った後に、内臓を取り出していたんだろう。
感触が手に伝わる。
刀で斬った感触は無いわりに、内臓に触れている感触はやけに現実的だ。
腹を切り開いて、臓物に触れる。
徐々に冷たくなる皮膚の温度に反し、臓物の温度は暫くは温かだ。
だが、心の臓は動いている。まだ止まらない。
驚いたような、何が起こったか理解していないような、
そんな瞳だ。血塗れの俺の姿を見て悲鳴をあげようとする。
喉を。声帯を切る。悲鳴はあがらない。
気道から漏れる音がひうひうと音にならない音を上げる。
命が。
命一つが自分の手に握られている奇妙な快感。