下車したのは一駅先の鷹ノ巣駅(写真)。一瞬、このまま秋田駅まで行って、明日、乗れなくなったJR羽越本線の特急いなほに乗車しようなどと雑念を抱くが、乗り継ぎ時間が悪かったこともあって、当初の計画通り秋田内陸縦貫鉄道に乗車する。

 

秋田内陸縦貫鉄道に乗るために、この駅に降り立つのは何度目になるのだろう。でも初めて訪れた2012年12月に比べると随分と寂しくなった(写真)。駅の前には空き店舗を利用して観光案内所も開設され再出発したはずが、建物ごと消えている。

 

JR鷹ノ巣駅に隣接する秋田内陸縦貫鉄道鷹巣駅。今回は、阿仁合駅行きの列車に乗り、懸案だった阿仁合駅のレストランこぐま亭で食事をとってから角館駅まで行って秋田新幹線に乗り継ぐ予定でいる。そう駅員に話すと、1回だけ途中下車できる切符がお得だと勧めてくれる(写真)。 

 

日曜日だから、もう少し乗客がいると思ったが案外少ない(写真)。大糸線JR西日本区間と並ぶくらい好きな路線なので、すべてのボックス席に人が埋まるほどの乗客がほしいところだ。それでも日本人にはデリカシーに欠けるように感じるあの早口で大きな声が聞こえてこないのは正直なところ有難い。 

 

実は乗り換えの時間を利用して、持ってきた本城雅人著「逆転 二係捜査2」を読破した。しかし、それは想定内で、引き続き「ゴースト 二係捜査3」を持ってきている。選書の参考にしているブロガーさんが紹介してくれた。物語は、警察小説にこんな視点もあったのかと驚きながら、夢中になって読んでいる。
 

 

以前は、ただの小ヶ田駅という名だったが、近くにある伊勢堂岱(いせどうたい)遺跡に因んで2020年に現駅名に改称されている。この駅にはいくつか思い出があるが、一番は、2015年、都内在住のブロガーさんと連れ立って合川駅の近くにある廃校のグラウンドで理想の花見を催した際、大館能代空港からタクシーでこの駅に駆け付けたことだ。

 

 

久しぶりの内陸線。乗客も少なく開放的な気分になる。縄文小ヶ田駅-大野台駅間の林の中を爽快に走る様子を動画で紹介させていただく。
 
梅雨前線より先に秋田を旅する Vol.9に続く